40 / 53
番外編1
まずはここから
しおりを挟む
帝都に滞在している間も、南の島に滞在している間も、エステルとクレトは別の部屋を取った。
今までもそうしていたし、別々の部屋の方が気兼ねなくゆっくり体を休められるのだろうし、別におかしなことではない。ないのだけれど―――。
―――恋人同士って普通同じ部屋に泊まるものなのではないのかしら。
今までもホテルに滞在しているとき、男女のカップル、あるいは夫婦だったのかもしれない、が同じ部屋に入っていくのを何度も目にしている。
できればエステルも、恋人同士となったクレトと一緒の夜を過ごしたかった。
夜遅くまで今日あったことを話して、いつの間にか眠りにつく。そんな素敵な夜を経験してみたかった。
けれどクレトは当然のように部屋を二つとり、エステルとは違う部屋で眠った。
同じ部屋で眠ってもいい?
そう聞こうかと何度思ったことか。夕食の後、部屋に戻っていくクレトの後姿を見ながら、何度口を開きかけたことか。でも結局旅の間一度も言い出せなかった。
エステルだって同じ部屋に泊まって、その先にあることもわかっているつもりで、その覚悟だってある。
覚悟というとすこし大げさだけれど、クレトとだったらむしろ経験してみたいとさえ思っている。
クレトはそんなエステルの心情は知らないから、もしかしたらエステルに気を遣い、あえて別々の部屋にしているのだろうか。
それとも恋人同士でも、エステル相手だと全くそんな気は起こらないということなのだろうか。
「はぁ……」
おさえようとしても気が付けば自然とため息が漏れる。
エステルはいま、ワインの仕分けが終わり、ダナの事務所のソファでお茶を飲みながら、ダナが戻ってくるのを待っていた。
仕分けが終われば今日の仕事は終わりだとダナは言っていたのだけれど、ちょっと用があって事務所に戻りたいから相談は事務所で聞くよと言われ、ここまで戻ってきた。
けれど戻ったら当初の用とは違う仕事が新たに発生していたようで、「ちょっと待ってて」と事務所の奥へ行ったっきりダナは戻ってこない。一人になるとどうしても思考は巡り、最後にはため息が漏れる。
奥からはダナの声と、ダナの部下たちの声が聞こえてきている。
複雑な話なのか、それぞれの意見が飛び交っている。
やっぱり出直すべきかしら……。
エステルはお茶のなくなったカップをソーサーに戻し、立ち上がった。
何もこの相談事は今日今でなければならない話ではない。また後日出直そう。
エステルは奥の部屋の扉をノックし、ダナに「すみません」と声をかけた。ダナはすぐに扉を開け顔を出した。
「どうかした?」
「あの、お取込みのようなのでわたし帰りますね。相談はまた後日、日をとっていただいてもいいでしょうか」
「ああ、うん。ごめんね、エステル。急ぎじゃなかったの?」
「はい、大丈夫です。―――では」
エステルが扉を閉めると、再び中からはダナたちの声が響いてきた。
お天気もいいことだし、辻馬車は拾わず歩いて帰ろうと邸へ向かっていると、大通りにさしかかったところで右手に見えたショーウインドウに目が留まり、エステルは立ち止まった。
ショーウインドウには真っ白なウエディングドレスが飾られていた。
帝都で流行のデコルテが大きくあいたドレスだ。スカートはシフォン生地でふんわり広がり、長い裾にはバラのモチーフが飾られている。
「……素敵ね…」
うっとり見惚れていると肩を叩かれた。
「エステルに似合うだろうね」
「クレト!」
振り返るとクレトが立っていた。
「クレト、仕事は終わったの?」
今日は別件で隣町まで行っていたはずだ。
「終わったよ。さっき大通りで馬車を降りたんだ。天気がいいから歩いて帰ろうかと思ってね」
「同じこと考えていたわ」
行動パターンが似ているなんて、なんだか嬉しい。クレトが自然な動作で差し出す手に手を重ねた。見上げれば優しいクレトの眼差しがすぐそこで、エステルは嬉しくなってふふっと笑った。
「なんだい? 何かおかしいかい?」
「いいえ、ただ嬉しくて……」
「それなら私もだよ。偶然街中で出会うのも悪くないね。なんとなく得をした気分だ。せっかくだからどこか寄ってくかい? 今日はワインが着いたんだろう? 卸した店に早速試飲にいくのもいいかもしれないね」
自分の手掛けたワインがお店で供される場面は興味がある。あるけれど、今のエステルの頭の中は別のことでいっぱいだった。ダナに相談しようと思っていたけれどお預けとなり、またしばらく悩みは続くのかと思うと悩ましい。ここは思い切って本人に聞いてみるのが一番なのかもしれない。以前もクレトとのことで悩んでいた時、マリナは本人に聞くのが一番良い解決法だと教えてくれた。実際そうだったのだから、今回もクレトに聞いてしまうのがいいのかもしれない。
「あの……」
切り出したものの、内容が内容だけに自分からは言い出しにくい。
「なんだい?」
首を傾げてエステルの言葉の続きを待っているクレトの手を、エステルはぎゅっと握った。
こんなことを考えているなんてはしたないことなのかもしれない。
「あの、軽蔑しないで聞いてほしいの……」
「軽蔑? 私が君をかい? そんなこと天と地が入れ替わるくらいありえないことだよ」
「ほんとにほんと?」
「ああ、もちろん」
「わたしね、あの、わたし……。旅の間、本当はクレトと一緒の部屋に泊まりたかったの…」
崖から飛び降りるつもりで言葉を吐き出し、クレトの返事が返ってくるまでぎゅっと目を瞑った。どんな言葉が返ってくるのか怖い。やっぱり言わずにおけばよかったと後悔が頭をもたげ、恐る恐る目を開けてクレトを見上げた。
クレトは驚いた顔をして固まっていた。
エステルがとんでもないことを言い出したから、引いているのかもしれない。慌てて言い訳した。
「あの、ごめんなさい。そういう意味じゃなくて、その……。あの、でもそうなんだけれど……」
自分でも何を言っているのかわからない。
恥ずかしくなって耳にまでかぁっと朱がのぼる。湯気が出そうなほど頭の中も沸騰している。
手扇でぱたぱたと顔を仰ぐと、その手をクレトに掴まれた。
「旅の間、なんとなく物言いたげだなとは思っていたんだ。でも君は何も言わないから、無理に聞くのも悪いと思っていたんだよ。……ごめん、エステル。君にそんなことを言わせるなんて私の落ち度だ」
「そ、そんな……。わたしそんなつもりで言ったのではなくて、その……」
「わかっている。だからごめん。君のことだから、きっと私にその気が起きないのは自分のせいなのかもしれないと思ったんだろう? そんなことは全くない。エステルはその、経験はないだろう? おそらくお妃教育で知識としては知っているだろうけれど、聞いているだけと体験することとは違うからね。まだ早いかと思ったんだ。でも私が間違っていた。君を不安にさせてしまった。悪かった」
「―――そんな、謝らないで。わたしが勝手に期待しただけだったから……その…」
クレトはいきなりエステルの腰に腕を回すと引き寄せた。ショーウインドウの前、大通りの人通りの多い場所だ。クレトは衆目を気にすることなくエステルを抱き寄せると、その顎をとり、甘く笑った。
「まずはここから始めようか。エステル」
クレトのきれいなまつげが触れそうなくらい近くに落ちてきた。
今までもそうしていたし、別々の部屋の方が気兼ねなくゆっくり体を休められるのだろうし、別におかしなことではない。ないのだけれど―――。
―――恋人同士って普通同じ部屋に泊まるものなのではないのかしら。
今までもホテルに滞在しているとき、男女のカップル、あるいは夫婦だったのかもしれない、が同じ部屋に入っていくのを何度も目にしている。
できればエステルも、恋人同士となったクレトと一緒の夜を過ごしたかった。
夜遅くまで今日あったことを話して、いつの間にか眠りにつく。そんな素敵な夜を経験してみたかった。
けれどクレトは当然のように部屋を二つとり、エステルとは違う部屋で眠った。
同じ部屋で眠ってもいい?
そう聞こうかと何度思ったことか。夕食の後、部屋に戻っていくクレトの後姿を見ながら、何度口を開きかけたことか。でも結局旅の間一度も言い出せなかった。
エステルだって同じ部屋に泊まって、その先にあることもわかっているつもりで、その覚悟だってある。
覚悟というとすこし大げさだけれど、クレトとだったらむしろ経験してみたいとさえ思っている。
クレトはそんなエステルの心情は知らないから、もしかしたらエステルに気を遣い、あえて別々の部屋にしているのだろうか。
それとも恋人同士でも、エステル相手だと全くそんな気は起こらないということなのだろうか。
「はぁ……」
おさえようとしても気が付けば自然とため息が漏れる。
エステルはいま、ワインの仕分けが終わり、ダナの事務所のソファでお茶を飲みながら、ダナが戻ってくるのを待っていた。
仕分けが終われば今日の仕事は終わりだとダナは言っていたのだけれど、ちょっと用があって事務所に戻りたいから相談は事務所で聞くよと言われ、ここまで戻ってきた。
けれど戻ったら当初の用とは違う仕事が新たに発生していたようで、「ちょっと待ってて」と事務所の奥へ行ったっきりダナは戻ってこない。一人になるとどうしても思考は巡り、最後にはため息が漏れる。
奥からはダナの声と、ダナの部下たちの声が聞こえてきている。
複雑な話なのか、それぞれの意見が飛び交っている。
やっぱり出直すべきかしら……。
エステルはお茶のなくなったカップをソーサーに戻し、立ち上がった。
何もこの相談事は今日今でなければならない話ではない。また後日出直そう。
エステルは奥の部屋の扉をノックし、ダナに「すみません」と声をかけた。ダナはすぐに扉を開け顔を出した。
「どうかした?」
「あの、お取込みのようなのでわたし帰りますね。相談はまた後日、日をとっていただいてもいいでしょうか」
「ああ、うん。ごめんね、エステル。急ぎじゃなかったの?」
「はい、大丈夫です。―――では」
エステルが扉を閉めると、再び中からはダナたちの声が響いてきた。
お天気もいいことだし、辻馬車は拾わず歩いて帰ろうと邸へ向かっていると、大通りにさしかかったところで右手に見えたショーウインドウに目が留まり、エステルは立ち止まった。
ショーウインドウには真っ白なウエディングドレスが飾られていた。
帝都で流行のデコルテが大きくあいたドレスだ。スカートはシフォン生地でふんわり広がり、長い裾にはバラのモチーフが飾られている。
「……素敵ね…」
うっとり見惚れていると肩を叩かれた。
「エステルに似合うだろうね」
「クレト!」
振り返るとクレトが立っていた。
「クレト、仕事は終わったの?」
今日は別件で隣町まで行っていたはずだ。
「終わったよ。さっき大通りで馬車を降りたんだ。天気がいいから歩いて帰ろうかと思ってね」
「同じこと考えていたわ」
行動パターンが似ているなんて、なんだか嬉しい。クレトが自然な動作で差し出す手に手を重ねた。見上げれば優しいクレトの眼差しがすぐそこで、エステルは嬉しくなってふふっと笑った。
「なんだい? 何かおかしいかい?」
「いいえ、ただ嬉しくて……」
「それなら私もだよ。偶然街中で出会うのも悪くないね。なんとなく得をした気分だ。せっかくだからどこか寄ってくかい? 今日はワインが着いたんだろう? 卸した店に早速試飲にいくのもいいかもしれないね」
自分の手掛けたワインがお店で供される場面は興味がある。あるけれど、今のエステルの頭の中は別のことでいっぱいだった。ダナに相談しようと思っていたけれどお預けとなり、またしばらく悩みは続くのかと思うと悩ましい。ここは思い切って本人に聞いてみるのが一番なのかもしれない。以前もクレトとのことで悩んでいた時、マリナは本人に聞くのが一番良い解決法だと教えてくれた。実際そうだったのだから、今回もクレトに聞いてしまうのがいいのかもしれない。
「あの……」
切り出したものの、内容が内容だけに自分からは言い出しにくい。
「なんだい?」
首を傾げてエステルの言葉の続きを待っているクレトの手を、エステルはぎゅっと握った。
こんなことを考えているなんてはしたないことなのかもしれない。
「あの、軽蔑しないで聞いてほしいの……」
「軽蔑? 私が君をかい? そんなこと天と地が入れ替わるくらいありえないことだよ」
「ほんとにほんと?」
「ああ、もちろん」
「わたしね、あの、わたし……。旅の間、本当はクレトと一緒の部屋に泊まりたかったの…」
崖から飛び降りるつもりで言葉を吐き出し、クレトの返事が返ってくるまでぎゅっと目を瞑った。どんな言葉が返ってくるのか怖い。やっぱり言わずにおけばよかったと後悔が頭をもたげ、恐る恐る目を開けてクレトを見上げた。
クレトは驚いた顔をして固まっていた。
エステルがとんでもないことを言い出したから、引いているのかもしれない。慌てて言い訳した。
「あの、ごめんなさい。そういう意味じゃなくて、その……。あの、でもそうなんだけれど……」
自分でも何を言っているのかわからない。
恥ずかしくなって耳にまでかぁっと朱がのぼる。湯気が出そうなほど頭の中も沸騰している。
手扇でぱたぱたと顔を仰ぐと、その手をクレトに掴まれた。
「旅の間、なんとなく物言いたげだなとは思っていたんだ。でも君は何も言わないから、無理に聞くのも悪いと思っていたんだよ。……ごめん、エステル。君にそんなことを言わせるなんて私の落ち度だ」
「そ、そんな……。わたしそんなつもりで言ったのではなくて、その……」
「わかっている。だからごめん。君のことだから、きっと私にその気が起きないのは自分のせいなのかもしれないと思ったんだろう? そんなことは全くない。エステルはその、経験はないだろう? おそらくお妃教育で知識としては知っているだろうけれど、聞いているだけと体験することとは違うからね。まだ早いかと思ったんだ。でも私が間違っていた。君を不安にさせてしまった。悪かった」
「―――そんな、謝らないで。わたしが勝手に期待しただけだったから……その…」
クレトはいきなりエステルの腰に腕を回すと引き寄せた。ショーウインドウの前、大通りの人通りの多い場所だ。クレトは衆目を気にすることなくエステルを抱き寄せると、その顎をとり、甘く笑った。
「まずはここから始めようか。エステル」
クレトのきれいなまつげが触れそうなくらい近くに落ちてきた。
74
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!
ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。
相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。
結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。
現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう…
その時に前世の記憶を取り戻すのだった…
「悪役令嬢の兄の婚約者って…」
なんとも微妙なポジション。
しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
初夜に前世を思い出した悪役令嬢は復讐方法を探します。
豆狸
恋愛
「すまない、間違えたんだ」
「はあ?」
初夜の床で新妻の名前を元カノ、しかも新妻の異母妹、しかも新妻と婚約破棄をする原因となった略奪者の名前と間違えた?
脳に蛆でも湧いてんじゃないですかぁ?
なろう様でも公開中です。
【完結】記憶にありませんが、責任は取りましょう
楽歩
恋愛
階段から落ちて三日後、アイラは目を覚ました。そして、自分の人生から十年分の記憶が消えていることを知らされる。
目の前で知らない男が号泣し、知らない子どもが「お母様!」としがみついてくる。
「状況を確認いたします。あなたは伯爵、こちらは私たちの息子。なお、私たちはまだ正式な夫婦ではない、という理解でよろしいですね?」
さらに残されていたのは鍵付き箱いっぱいの十年分の日記帳。中身は、乙女ゲームに転生したと信じ、攻略対象を順位付けして暴走していた“過去のアイラ”の黒歴史だった。
アイラは一冊の日記を最後の一行まで読み終えると、無言で日記を暖炉へ投げ入れる。
「これは、焼却処分が妥当ですわね」
だいぶ騒がしい人生の再スタートが今、始まる。
【完結】初恋相手に失恋したので社交から距離を置いて、慎ましく観察眼を磨いていたのですが
藍生蕗
恋愛
子供の頃、一目惚れした相手から素気無い態度で振られてしまったリエラは、異性に好意を寄せる自信を無くしてしまっていた。
しかし貴族令嬢として十八歳は適齢期。
いつまでも家でくすぶっている妹へと、兄が持ち込んだお見合いに応じる事にした。しかしその相手には既に非公式ながらも恋人がいたようで、リエラは衆目の場で醜聞に巻き込まれてしまう。
※ 本編は4万字くらいのお話です
※ 他のサイトでも公開してます
※ 女性の立場が弱い世界観です。苦手な方はご注意下さい。
※ ご都合主義
※ 性格の悪い腹黒王子が出ます(不快注意!)
※ 6/19 HOTランキング7位! 10位以内初めてなので嬉しいです、ありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。
→同日2位! 書いてて良かった! ありがとうございます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
目が覚めると私は昔読んでいた本の中の登場人物、公爵家の後妻となった元王女ビオラに転生していた。
人嫌いの公爵は、王家によって組まれた前妻もビオラのことも毛嫌いしており、何をするのも全て別。二人の結婚には愛情の欠片もなく、ビオラは使用人たちにすら相手にされぬ生活を送っていた。
それでもめげずにこの家にしがみついていたのは、ビオラが公爵のことが本当に好きだったから。しかしその想いは報われることなどなく彼女は消え、私がこの体に入ってしまったらしい。
嫌われ者のビオラに転生し、この先どうしようかと考えあぐねていると、この物語の主人公であるルカが声をかけてきた。物語の中で悲惨な幼少期を過ごし、闇落ち予定のルカは純粋なまなざしで自分を見ている。天使のような可愛らしさと優しさに、気づけば彼を救って本物の家族になりたいと考える様に。
二人一緒ならばもう孤独ではないと、私はルカとの絆を深めていく。
するといつしか私を取り巻く周りの人々の目も、変わり始めるのだったーー
え?私、悪役令嬢だったんですか?まったく知りませんでした。
ゆずこしょう
恋愛
貴族院を歩いていると最近、遠くからひそひそ話す声が聞こえる。
ーーー「あの方が、まさか教科書を隠すなんて...」
ーーー「あの方が、ドロシー様のドレスを切り裂いたそうよ。」
ーーー「あの方が、足を引っかけたんですって。」
聞こえてくる声は今日もあの方のお話。
「あの方は今日も暇なのねぇ」そう思いながら今日も勉学、執務をこなすパトリシア・ジェード(16)
自分が噂のネタになっているなんてことは全く気付かず今日もいつも通りの生活をおくる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる