Ωでもタチがしたい!

コッシー

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3話

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「着いたぞ。動けるか?」

「えぇ……大丈夫です」

春人さんの家。
想像通りのシンプルな部屋だ。必要な物しか置いていない。

でもなんだか凄く落ち着く香りがする。
あぁこれ……僕の好きな、春人さんの香りだ。

「冬華君……」

熱い手が、僕の指にゆっくりゆっくりと絡めついてくる。

「は、春人さん?」

暴れ出す欲を必死に抑え、僕の肩におでこを擦り寄せてくる春人さんの姿は、まるで子供のよう。

「その……き、君は嫌かもしれないが。正直もう……限界なんだ……」

欲しがる様に見つめてくるその眼は、今まで出会って来た誰よりもエロく。妖艶だ。

「ゴクッ」

このドキドキはΩによる発情のせいなのか、それとも……。

「……僕も、もう限界です。僕とえっちしましょう……春人さん」

その瞬間、僕の身体は柔らかいベットの上へ押し倒された。

柔らかくて、良い匂い。
これが、春人さんがいつも寝ているベットなのか。

「冬華君……」

僕の上に被さり、春人さんは首筋に優しくキスを落とす。

「ッ……」

首筋から徐々に耳の方へ、ちゅ。ちゅ。とリップ音を鳴らしながらキスを繰り返す春人さん。

喰らいつきたいけど、喰い方が分からないそんな感じだろうか。
童貞が滲み出ているとこが、また可愛いというか……。


ん?いやまて。
なんかこれ、僕が下っぽくない?


「待ってください春人さん!!」

ベットから上半身を起こし、僕の耳を咥えていた春人さんを引きはがす。強く掴んだ肩は興奮のせいか上下に大きく揺れていた。

「はぁ……はぁ……っ冬華君……すまない」

「え?」

「やはり、私達にはまだ早かったかな……」

「いや違うんです!!そうじゃなくて僕!!」

下を向いて眼鏡をかけなおそうとする春人さんの手を掴んで、僕は自分の胸の中へ抱き寄せた。

薄い背中にそっと腕を回すと、ドクドクと激しい鼓動が直接胸に伝わってくる。

「えっ、と。冬華君?」

突然抱き寄せられたのが恥ずかしかったのか、春人さんは目を泳がせながら真っ赤な顔を僕に見せる。

そんな可愛い姿見せられて、我慢なんて出来るわけがない。

「抱きたいです。春人さん」

強く抱きしめたまま、僕は震える声で告げた。
もしこれで断られたらどうしようとか、これがきっかけで別れる羽目になったらどうすればいいんだとか、そんなネガティブな考えが頭をよぎる。

でも。
春人さんの顔は真っ赤に染まったまま、どことなく嬉しそうに口を結んでいた。

これはもしかして、期待してもいい?

「あ、あの……春人さん?」

「その……ということは。私が冬華君に抱かれる……ということかね?」

「は、はい!僕の下で気持ち良くなってほしいです。嫌……ですか?」

「……何故、そう思うのかね?」

「だって僕は年下で……なによりΩですし……」

「そんなのはただの偏見だ」

「えっ」

僕の腰に、春人さんの腕がゆっくりと絡みつく。

「私は君みたいに若くはないし、親しみやすいタイプでもない。だからこんなおじさんの私が、君のような人と恋人になってもいいのかとずっと気にしていた。でも君が好きだから、これからも君と一緒にいたいと思ったから、こうして君の恋人として頑張ってきたんだ。君がΩだから抱かれたくないなどと思うわけない」

「春人さん……」

「それどころか、君が私なんかを抱きたいと思ってくれて……少し嬉しいというか……その、だから……抱いてくれないか?冬華君」

その瞬間、何かが僕の中でプツリと切れた。

「春人さん。抱きますね」

「ぅん、っま、心の準備がッ……っんんっ!!」

理性も執着もなくなった僕は、まるで獣のように春人さんの唇へと喰らいつき。粘ついた唾液を舌で絡めながら、じゅるじゅると味わうように飲み込んで。歯を1つ1つ綺麗に舐め回す。

「ふっ、んっ……ぁ」

眼鏡がずれても、服が乱れても、春人さんは僕のとキスに無我夢中だ。

「はるひとはん……きもひいれふか?」

「うッ、んんぅ」

いつも無表情で自分をさらけ出さない春人さんの顔が、なんとも情けないほどにトロトロで、思わず「大丈夫だよ」なんて言いながら頭を撫でてやりたくなってしまう。

あぁホント可愛い、エロイ、好き。大好き。愛してる。

「……春人」

ベットの上に押し倒し。春人さんの髪を指で絡め撫でながら、僕は何度も何度もキスを繰り返す。

「可愛い、好き、春人」

そのままボタンをはずし、白いシャツを脱がして、ぷっくりと突きあがった春人さんの乳首を指で優しく弄る。

そのたびに春人さんの身体は、快感でビクビクと跳ね上がって。ベットがギシギシッと音をたてた。

「んっ、ぁ、と、うかくん///」

「冬華って呼んでください」

「ぁ、冬華……」

「春人、声聞かせて」

「ぁ……んんっ、あぁあ!!!」

窮屈になっていたモノを解放させ優しく擦ると、春人さんの口はだらしなく開いて可愛らしい声を上げる。

擦るたびに目に付くのは春人さんのペニスの根元にある亀頭球。僕には無いαだけが持つ器官。

「僕は本当に……春人さんを抱いているんですね」

思わず泣きそうになる僕に、春人さんは微笑みながら手の甲へキスを落とす。

「それは、私の処女を奪ってから言うセリフだよ。冬華君」

あぁ……もうホントにこの人は。

「どうなっても、知りませんからね」

「あぁ。早く私の中へ来てくれ冬華……」

それからというもの。

調子に乗った僕は春人さんの中に三回連続挿入したうえに、処理もせずそのまま寝てしまい。
次の日、僕達は仕事を休む羽目になってしまった。
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