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第四章 私たちが歩む道
70.社長の計画とは
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社長が資料全ての説明を終えると、一層周りの人たちがざわつき始める。
そんなに変なことは言ってなかったけど、急な話だからなのかもしれない。
正直、私はよく分かっていないから自分がどうなるのかってことだけが気になるくらいで、ついていけないから傍観者にしかなれない。
「芸能といっても、我が社にはパイプもないはずですが……」
一人の中年の男声が、挙手して質問を投げかける。
社長は清々しいほどにニコリと返す。
「まずは妹でもある華音がモデルとして所属します。現事務所とも話し合いはついてますのでご安心を。彼女はご存知の通り、現在モデルとして幅広く活躍してますし、彼女を通じて各プロダクションとも話をさせていただきました。私自身にもコラボのお話を頂いているくらいですから、話題性もあるかと」
そうだった。
華音さんは色々と活動されてたけど、モデルとしても人気なんだった。
社長自らも取材を受けたりはしていたし、モデルもできそうだものね。
対立するよりかはうまく取り込んで一緒にって方が、他の芸能プロダクションもお得って考えているのかも?
社長は芸能人って言われても、おかしくない見た目だし。
「今まで伏せてきたのは、確実に話題を取るための根回しと宣伝及び一部の方々が私の伴侶について画策してくださったようなので」
画策って……もしかして嫌味?
でも親戚の人が色々と言ってきてるみたいなことも言ってたっけ。
社長が若くてふらふらしているように見えるから、自分の娘とか姪っ子とかをくっつけて橘グループの恩恵に預かろう的な?
だから虫よけとして、私がいたってことだよね。
この計画を誰にも知られることなく、先に会長の承諾を得てしまえば文句を言うのは難しくなる。
そのためには妨害されるわけにいかないから、静かに進めて決定事項として発表したかった。
でも、社長の素行がしっかり者だったら大丈夫だったんじゃ……。
社長が目配せすると、氷室さんがパソコンに近づいてきて何か操作をする。
確か録画もしているって言ってたし、こっちから映像は見えるけど録画をストップしたみたい。
「私の秘書として採用した小鳥さんには、私が心置きなく仕事に打ち込めるようにご協力いただきました。一部の方を牽制する意味も込めて大切な人と紹介もしておりましたが、あくまで協力の一環であり彼女は私の婚約者になることはありません。余計な詮索を一切なさらぬようお願いします。彼女について何かがありました場合は、私だけでなく会長からも何か大きなペナルティが課されると思っていただいて結構です。なお、外部で彼女を紹介した方々にもすでに説明をしており、ご納得していただいています」
だからって、別に偽の婚約者まで立てる必要なかった気がするんだけど……それほどまでに優良物件ってことか。
確かにお金持ちのお坊ちゃまをうまいこと丸め込めたらって、素人でも考えちゃうよね。
念には念をいれて、邪魔をされないように裏で動き続けて……。
社長もそれほどまでにチャレンジしたかったことだったんだろうな。
そんなに変なことは言ってなかったけど、急な話だからなのかもしれない。
正直、私はよく分かっていないから自分がどうなるのかってことだけが気になるくらいで、ついていけないから傍観者にしかなれない。
「芸能といっても、我が社にはパイプもないはずですが……」
一人の中年の男声が、挙手して質問を投げかける。
社長は清々しいほどにニコリと返す。
「まずは妹でもある華音がモデルとして所属します。現事務所とも話し合いはついてますのでご安心を。彼女はご存知の通り、現在モデルとして幅広く活躍してますし、彼女を通じて各プロダクションとも話をさせていただきました。私自身にもコラボのお話を頂いているくらいですから、話題性もあるかと」
そうだった。
華音さんは色々と活動されてたけど、モデルとしても人気なんだった。
社長自らも取材を受けたりはしていたし、モデルもできそうだものね。
対立するよりかはうまく取り込んで一緒にって方が、他の芸能プロダクションもお得って考えているのかも?
社長は芸能人って言われても、おかしくない見た目だし。
「今まで伏せてきたのは、確実に話題を取るための根回しと宣伝及び一部の方々が私の伴侶について画策してくださったようなので」
画策って……もしかして嫌味?
でも親戚の人が色々と言ってきてるみたいなことも言ってたっけ。
社長が若くてふらふらしているように見えるから、自分の娘とか姪っ子とかをくっつけて橘グループの恩恵に預かろう的な?
だから虫よけとして、私がいたってことだよね。
この計画を誰にも知られることなく、先に会長の承諾を得てしまえば文句を言うのは難しくなる。
そのためには妨害されるわけにいかないから、静かに進めて決定事項として発表したかった。
でも、社長の素行がしっかり者だったら大丈夫だったんじゃ……。
社長が目配せすると、氷室さんがパソコンに近づいてきて何か操作をする。
確か録画もしているって言ってたし、こっちから映像は見えるけど録画をストップしたみたい。
「私の秘書として採用した小鳥さんには、私が心置きなく仕事に打ち込めるようにご協力いただきました。一部の方を牽制する意味も込めて大切な人と紹介もしておりましたが、あくまで協力の一環であり彼女は私の婚約者になることはありません。余計な詮索を一切なさらぬようお願いします。彼女について何かがありました場合は、私だけでなく会長からも何か大きなペナルティが課されると思っていただいて結構です。なお、外部で彼女を紹介した方々にもすでに説明をしており、ご納得していただいています」
だからって、別に偽の婚約者まで立てる必要なかった気がするんだけど……それほどまでに優良物件ってことか。
確かにお金持ちのお坊ちゃまをうまいこと丸め込めたらって、素人でも考えちゃうよね。
念には念をいれて、邪魔をされないように裏で動き続けて……。
社長もそれほどまでにチャレンジしたかったことだったんだろうな。
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