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6、お約束?王子の恋と悪役令嬢の…右目がうずく
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私が「あれっ?」と思って見守っていると、同じ学園に通う学生のアキュレス王子殿下が騒ぎ始めた。
ちなみにアキュレス殿下は、小説でヒロインである聖女と結ばれるヒーローキャラクターだ。
「くっ、……この衝動はなんだ? 右目がうずく……! 何故か今オレは無性に【おもしれー女】って言いたくなる気分だ」
「王子殿下!? いかがなさいましたの? 目薬をさしましょうか?」
アキュレス殿下が右目を押さえてうめく。
すぐ隣では、婚約者であるロザリア様が心配そうに寄り添っている。
「ろ、ろざりあ。オレの情緒がおかしいんだ……これは魔法的な強制力によるものだな。すまない、心配をかけて……」
はぁはぁと息を乱しながらアキュレス殿下がロザリア様の手を握り、汗ばむイケメンフェイスでイケボを放つ。
「でも、これだけは確かだ。どんなに誘惑されようと、オレはロザリアを愛してる……っ」
――公衆の面前での告白!
こんな展開、小説ではなかったはずだけど。
「きゃあーっ」
「おぉ……っ」
周囲の学生たちが盛り上がっている。
「あ、アキュレス殿下……っ」
ぶわわっと赤くなったロザリア様は数秒もじもじとしてから、キリッとした声で警備兵に命じた。
「そこの娘にかけられている誘惑の魔法は危険ですっ! ただちに結界を張り、誘惑の魔法を解除なさいっ」
聖女の周りに結界が張られて、宮廷魔法使いが何人も派遣されてくる。
そして、数時間ののち無事危険な魔法は解除されたと報告された。
その間私たちはというと、校舎内に避難して臨時休講の名のもとにパンケーキを楽しんでいた。
真っ白なクリームとイチゴの乗ったふわふわ生地をパクりと口に入れると、フレッシュな酸味となめらかな甘さが本当に美味しい。
「コーデリア、貴方は先ほどの彼女を聖女と呼んでいましたが」
ジャスティン様が秀麗な眉を顰めている。
「魔法で人の心を惹きつけるとは、あまり良い存在に思えませんでしたが……」
初対面の印象は、あまり良くないようだった。
「ええと……魔法のことは知りませんでしたが、とても良い子なのではないかとわたくしは思うのです」
「話したこともないのに……? いえ、コーデリアの言葉を疑ってはいけませんね……きっと良い子なのでしょう」
パンケーキの合間に半透明の結晶みたいな砂糖お菓子をスプーンですくい、紅茶に浸す。
これはこの国で最近流行している紅茶のいただき方で、糖の結晶が少しずつ溶けていくのが風流だ。
結晶が溶けると紅茶の表面がきらきらと艶を増して、とってもきれい。味ももちろん、お上品で美味しい!
「まあジャスティン様。わたくしが申したから全部その通りとは限りません。疑っても良いのですわ」
紅茶の香り高い湯気に目を細めて微笑めば、ジャスティン様は困ったように微笑みを返してくれた。
その笑顔がまたきらきらと輝いてみえる美しさで。
「……ふっ……」
「コーデリア?」
――いけないっ、思わず目を逸らしてしまいましたわ!
「ご気分がすぐれないのですか?」
心配そうにジャスティン様が顔を覗き込んでくる。
ふぁーっと頬に熱が集まるのを感じて、私は手のひらを頬に当てた。
「ジャスティン様が格好良かったので、キュンとなっておりましたの」
ほわほわと微笑めば、ジャスティン様は釣られたようにほわーっと頬を染めた。上気した整った顔は色っぽくて、どきどきする。
前世だったら拝んでいただろう。
「コーデリアに格好良いと思ってもらえて嬉しいです」
はにかむような笑顔は本当に嬉しそうで、私は見ているだけで幸せな気分になったのだった。
ちなみにアキュレス殿下は、小説でヒロインである聖女と結ばれるヒーローキャラクターだ。
「くっ、……この衝動はなんだ? 右目がうずく……! 何故か今オレは無性に【おもしれー女】って言いたくなる気分だ」
「王子殿下!? いかがなさいましたの? 目薬をさしましょうか?」
アキュレス殿下が右目を押さえてうめく。
すぐ隣では、婚約者であるロザリア様が心配そうに寄り添っている。
「ろ、ろざりあ。オレの情緒がおかしいんだ……これは魔法的な強制力によるものだな。すまない、心配をかけて……」
はぁはぁと息を乱しながらアキュレス殿下がロザリア様の手を握り、汗ばむイケメンフェイスでイケボを放つ。
「でも、これだけは確かだ。どんなに誘惑されようと、オレはロザリアを愛してる……っ」
――公衆の面前での告白!
こんな展開、小説ではなかったはずだけど。
「きゃあーっ」
「おぉ……っ」
周囲の学生たちが盛り上がっている。
「あ、アキュレス殿下……っ」
ぶわわっと赤くなったロザリア様は数秒もじもじとしてから、キリッとした声で警備兵に命じた。
「そこの娘にかけられている誘惑の魔法は危険ですっ! ただちに結界を張り、誘惑の魔法を解除なさいっ」
聖女の周りに結界が張られて、宮廷魔法使いが何人も派遣されてくる。
そして、数時間ののち無事危険な魔法は解除されたと報告された。
その間私たちはというと、校舎内に避難して臨時休講の名のもとにパンケーキを楽しんでいた。
真っ白なクリームとイチゴの乗ったふわふわ生地をパクりと口に入れると、フレッシュな酸味となめらかな甘さが本当に美味しい。
「コーデリア、貴方は先ほどの彼女を聖女と呼んでいましたが」
ジャスティン様が秀麗な眉を顰めている。
「魔法で人の心を惹きつけるとは、あまり良い存在に思えませんでしたが……」
初対面の印象は、あまり良くないようだった。
「ええと……魔法のことは知りませんでしたが、とても良い子なのではないかとわたくしは思うのです」
「話したこともないのに……? いえ、コーデリアの言葉を疑ってはいけませんね……きっと良い子なのでしょう」
パンケーキの合間に半透明の結晶みたいな砂糖お菓子をスプーンですくい、紅茶に浸す。
これはこの国で最近流行している紅茶のいただき方で、糖の結晶が少しずつ溶けていくのが風流だ。
結晶が溶けると紅茶の表面がきらきらと艶を増して、とってもきれい。味ももちろん、お上品で美味しい!
「まあジャスティン様。わたくしが申したから全部その通りとは限りません。疑っても良いのですわ」
紅茶の香り高い湯気に目を細めて微笑めば、ジャスティン様は困ったように微笑みを返してくれた。
その笑顔がまたきらきらと輝いてみえる美しさで。
「……ふっ……」
「コーデリア?」
――いけないっ、思わず目を逸らしてしまいましたわ!
「ご気分がすぐれないのですか?」
心配そうにジャスティン様が顔を覗き込んでくる。
ふぁーっと頬に熱が集まるのを感じて、私は手のひらを頬に当てた。
「ジャスティン様が格好良かったので、キュンとなっておりましたの」
ほわほわと微笑めば、ジャスティン様は釣られたようにほわーっと頬を染めた。上気した整った顔は色っぽくて、どきどきする。
前世だったら拝んでいただろう。
「コーデリアに格好良いと思ってもらえて嬉しいです」
はにかむような笑顔は本当に嬉しそうで、私は見ているだけで幸せな気分になったのだった。
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