正しい聖女さまのつくりかた

みるくてぃー

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第一章 スチュワート編(一年)

第35話 お仕事体験(その3)

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「私は貴女の事が嫌いです」
 報復とも取れる合同お茶会で、デイジーからのご指名。
 最近仲良くなり始めたプリムラさんとユリネさんが同じ班だという事で、少しは安心する反面、隠していた秘密と二人に危害が及ばないかと心配していれば、そこには当然のように佇む天然娘……コ、コホン……ア、アリスさんの姿。
 当初は多少の嫌がらせは覚悟していたものの、何故か標的は私ではなくアリスさんに向かっていた。
 まぁ、あの姿は少し前の私のようにただ強がっているだけで、明らかに動揺と焦りと恐怖が混ざっており、可哀想なまでにすくみ上がっていた。
 確かにこのメンツなら彼女でなくても同情してしまうだろう。
 若干アリスさんと何時も一緒にいる子達が、妙に(一名を除き)場馴れしていた事にはおどろいたが、これも彼女が放つ謎の力が働いたという事にすればすべてが納得出来るというもの。

 そしてやってきたお仕事体験初日。
 お義父様がおられるクリスタータ家からも募集はあったが、今更顔を見せるのも抵抗があったのと、何故か単独指名が私にも来ていたので深く考える事なくココへとやってきた。
 そこで開口一番出てきたのがアルフレート侯爵家のご令嬢、リコリス・アルフレート様のお言葉だった。

「反論したければ言いなさい。これは私個人に対してだから気にする必要はありませんわ」
 いきなり嫌いだとか反論しろだとか言われても、正直意味が分からないというのが本音。そもそも目の前のご令嬢と会ったのも、少し前の合同お茶会で軽く挨拶を交わしただけなので、こちらとしては初対面とそう変わりがないのだ。

「申し訳ございませんが、言っておられる意味がわかりません。私の記憶が間違っていなければ、お嬢様とお会いするのはこれで二度目のはずですが?」
 相手は上級貴族である侯爵家のご令嬢、いくら私でも言葉を選びながら慎重に返事を返す。
「そうね、会ったのはこれで二度目、貴女の記憶で間違っていないわ。それでも私は貴女の事が嫌いなの」
 全く意味がわからない。私がアルフレート侯爵家に行くと知ったアリスさんから、無理やりいろんな事を聞かされた。中には関係のないミリアリア王女や公爵家のご令嬢の話も多かったが、その中で唯一まともそうなご令嬢だと感じていたのがこのリコリス様だった。それが何? 一番厄介な人物に当たったというの?

「お言葉を返すようで申し訳ございませんが、嫌われている理由を教えて頂けないでしょうか? 一方的に嫌いだと言われても反論しようがありません」
 再び慎重に言葉を選びつつも、すこし嫌味を含ませて反論する。
「……そうね、理由を告げずに嫌いだと言うのは理不尽ね。それはその……」
 先ほどまで強気だったお嬢様がここに来て急に弱気の様子に様変わりする。聞いていた通り曲がった事が嫌いで、どんな時でも筋を通してしまう性格は間違っていないようだ。

「貴女がアリスに……その、気に入られているから……ですわ」
「………………は?」
 今なんて言った? 私がアリスさんに気に入られているから?
「……ぷっ」
「わ、笑うことはないでしょ。何時もアリスは楽しそうに学園での話をすると、毎回貴女の名前が出てくるのよ。それなのに貴女ときたらアリスを避け、話しかけられても邪険にしていると言うではないの。ルテアじゃないけど殺意の一つや二つは出てくると言うものでしょ」
 あぁ、この人もアリスさんの病気に当てられた一人なんだ。最近感じ始めたあの空気、一人強がっているのが馬鹿らしくなり、気づけば話しかけられるのを待っている自分がいて驚かされる。
 未だ自分から向き合う事は出来ていないが、それも時間の……ほんの僅かの勇気問題だろうと感じている。

「すみません、何だかお嬢様が私に似ている気がして」
「リコリスよ、リコと呼ぶのはアリス達にしか許さないけど、リコリスと名前で呼びなさい」
 なんだか可愛い、強がっているのも侯爵家という名を背負った彼女なりの最後の抵抗なのだろう。良くも悪くもアリス病にかかってしまった未来の私。
「分かりましたリコリス様」
「あと、この事は絶対にアリス達に言う事は許さないから、特にルテアになんて知られたら絶対揶揄うに決まっているんですから」
「ふふふ、はい。私もアリスさんの病にかかってしまった一人ですので」
 そう返事をすると同時に、自然とお互い笑顔で返すのだった。





「ようこそリア、今日から一週間は自分の家のように過ごしてね」
 ……周りからの視線が妙に痛い。
 お仕事体験は当然のごとく生まれ育ったライラック家からご指名が入り、何の迷いもなくお世話になる事に決めた。
 今までお屋敷の敷地内で育ったとはいえ、一介のメイドの子がそう簡単に本邸に出入り……出来ていたが、自分の立場が分かり始めた頃から避け続けており、次に訪れる事があるとすれば、それは立派なメイドになった時だと決めていた。

「あの、そう抱きついておられると何も出来ないんですが」
「あら、いいじゃない。これも立派なメイドのお仕事よ」
 いやいやいや、これはメイドの仕事ではないと大いに反論したい。
 現在私の背後から抱きついておられるのはライラック家の長女、エスニア様……ではなく、このお屋敷のご夫人であるウィステリア様。
 近くで私が粗相を起こさないよう、目を光らせている母の視線が妙に痛い。

「母上、リリアナが困っているではありませんか」
「あらアルベルト、私からリアを取り上げるつもり? 今日はエスニアが居ないんですからゆっくりとリアを堪能出来るというのに」
 油断していた、今日はエスニア様がお出かけという事で平穏無事に一日を過ごせると思っていたのに、まさかこの様なところで伏兵が現れようとは考えてもいなかった。
 何度も言うが母の視線がすんごく痛い。

「あの奥様、私はなんで服を脱がされているんでしょうか?」
 抱きつかれたまま付けていたエプロンを外され、片手で器用に背中のファスナーを下ろされた。この時点で状況を察知した優秀なメイド達がアルベルト様を部屋から追い出し、代わりにこれから着させられるであろうドレスが素早く用意される。
 って、ちょっとまって! ドレスが用意されているって事は事前にお母さんも了承済みって事? っていうか、アルベルト様の扱い酷くない?

「そんな奥様だなんて他人行儀な、昔の様にお母様かウィステリアと呼んで」
 いやいやいや、確かに幼い頃は何も知らずに叔母様と呼んでいたが、間違ってもお母様と呼んだ記憶は存在していない。
「いえ、呼び方の事ではなくてなぜ私は服を脱がされているのかと……って、きゃ」
「知らぬ間にこんなにも成長していたのね。(ぷにぷに)幾ら言ってもリアに会わせてくれないから寂しかったのよ」
 そう言いながら背後から両手で胸の大きさを確かめてくるウィステリア様。
 って、お母さん見てないで止めてよ!

 恥ずかしさと突然の出来事で、軽くパニック状態におちいっている中、抵抗虚しくみるみるうちにドレスを着せられ、更にドレッサーに座りそのまま素早くお化粧とヘアセットまでされてしまう。
 そして我に返った頃には目の前にはウィステリア様、隣にはアルベルト様が座り、知らぬ間にお母さんやメイド達に囲まれお茶会が始まっていた。
「うふふ、こうして見ると二人はお似合いのカップルね。アルベルトの方が年下、って言うのが気になるけど、貴方にはしっかりとした年上のお姉さんがいいと思っていたのよ」
 ブフッ。
 私とアルベルト様がお似合い!? まってまって、そんな話何処から出てきたんですか。一つ違いのアルベルト様とは、年が近い事もあって幼い頃は良く遊んでいただいた記憶はあるし、『私、アルベルトしゃまのお嫁になる』と口走ってしまった記憶も確かにある。あるにはあるが、幼い子供なら何も考えずにそう口走ってしまう事は誰にでも経験はあるだろう。
 第一アルベルト様ご本人のお気持ちだって……

「アルベルトは昔からリアの事が好きだったものね、私もリアがお嫁に来てくれたら安心だし、エスニアだって妹が出来たって喜んでくれるわよ」
 ブフーーーッ。
「ちょっ、母上! 何を言っているんですか! リリアナ、これは違うんだ。いや違ってはいないんだが、これはその……」
 突然の告白? にアルベルト様が焦りながらも私に向けて言い訳をされてこられるが、この時点で私の顔は真っ赤に染まりまともに顔を向けられない。

「何言ってるのよ、貴方がハッキリとしないからこうして背中を押してあげているんでしょ。リアみたいな子なら、すぐに良い男性が近づいて来るわよ」
「ま、待ってください奥様」
「お母様、でしょ」
「あ、はい。お母様……ってそうじゃなくて、一介のメイドの子が名のある公爵家のご子息と結婚だなんて聞いた事がありません。しかもアルベルト様はいずれライラック家を背負っていかれる大切なお方、それなのに私のような者がそのお相手などと、冗談であっても申されてはいけません」
 本気で身の危険を感じ、口早に否定の言葉が飛び出すが。
「あら、何を言っているの、冗談なんかじゃないわよ。それに政略結婚だなんて今時いまどき時代遅れの産物でしょ? 他家では未だに頭の固い親が勝手に結婚相手を決めてくる処もあるらしいけど、私は自分の子供たちにそれを強要するつもりなんてないわよ」
 だ、だめだ、私一人ではとてもじゃないが太刀打ちできない。
 救いを求めてメイド達を見つめるも、先ほどからキャーキャーと楽しそうに黄色い声が聞こえてくるし、中には頑張ってと身振りで応援してくる人まで出てくる始末。
 そりゃ、お屋敷で生まれ育った関係で皆んなからは妹のように可愛がって貰ったけれど、同じメイドとしてここは常識を説いて助けて欲しいところだ。
 お母さんなんて片手で額を押さえて苦悶の表情を向けてくる。

 まずい、ひじょーにまずい。
 多少淡い恋心があった事はこの際認めよう。だけど、常識から考えて一介のメイドが最上級貴族である公爵家のご子息と結婚だなんて、まず普通に考えて有りえない。確かにウィステリア様がおっしゃる通り恋愛結婚が主流となりつつあるレガリアだが、それでも政略結婚も数多く残っているとも聞いている。
 もし私がアリスさんのような天然……コホン、聖女の力を持っていればそれなりの顔も立つのだろうが、残念な事に聖女の力どころか今まで淑女の教育すら受けた事がない。
 恋愛結婚うんぬんと申されるのなら、申し訳ないがここはエスニア様の話を持ち出しキッパリとお断りしよう。

「ですが身分もなく、十分な教育を受けていない私ではアルベルト様を笑い者にさせる事はあっても、良き方向へと向かわす事が出来ません。
 第一公爵様がお許しになるとも思えませんし、恋愛結婚と申されましてもエスニア様はどうなのですか?」
 これはあくまでもウィステリア様ご本人の意思、そこにご当主である公爵様の意思は含まれていない。いくらウィステリア様一人が叫んだところで公爵様が無理だと言えば引き下がるしかないだろうし、エスニア様の御婚約相手はこの国のエリクシール王子様。それもエスニア様が社交界デビューした12歳の頃に決められた話だったので、明らかに親同士が決めた政略結婚。
 これでは流石のウィステリア様でも引き下がる事しか出来ないだろう。そう思ったのだけれど……

「もしかしてリアは知らなかったの? エリク様の事を先に好きになったのはエスニアの方よ? それに主人アーサーだってリアの事は気に入っているし、十分な教育を受けていないと言っても、貴女小さな頃はエスニアと一緒に教わっていたでしょ?」
「……は?」
 あ、あれ?
 思いがけない言葉にますますこちらが不利になる。
 ま、まず一つづつ整理してみよう。公爵様が私を気に入っている? そう言えば幼い頃はエスニア様の後ろばかり付いていたので一日中本邸に入り浸っていた。食事は基本使用人専用の食堂で食べていたが、時々エスニア様に連れられて公爵様達と一緒のテーブルについていたんだっけ? あ、あれ? そう言えば私、テーブルマナーって何時ならった? 先ほどはついつい淑女教育を受けていないとか言っていたが、エスニア様と毎日一緒にいたんだから習い事をそのまま一緒に教わっている方が普通じゃない?
 だ、だめだ。これじゃアリスさんと同じになってしまう。ここは先にエスニア様とエリクシール様の関係を。

 エスニア様とエリクシール様との婚約は先ほども言ったが12歳の頃。当時の私はお姉様を取られると思ってずっと泣いていたことはよく覚えている。
 そんな私を優しく慰めてくれたのもエスニア様で、いつも『リアにも何時か必ず王子様が現れるわよ』と笑顔を向けてくれていた。
 そう言えば学園社交界で初めて二人を見た時、妙に仲良くなかった? 他の生徒役員が居られる中でお互い愛称で気軽に呼び合う仲。おまけにエリクシール様の前だと言うのに私に抱きつき、じゃれ合う姿まで見せてしまう程の仲……。
 あ、あれ? 政略結婚ってそんなものだっけ?

「信じられないのなら明日にでも本人に聞いてみなさい。あの子の事だから、リアの前では恥ずかしがって言わないかもしれないけど、照れている姿もあれはあれで中々の見ものよ。ふふふ」
「……」
 か、勝てない……再び救いを求めて母の方を見るも既に白旗を上げているし、メイド達は全くと言っていいほど助けてくれる気配はない。アルベルト様とは恥ずかしすぎて顔を見ることも出来なければ、正面のウィステリア様はただ笑顔を返されるだけ。
 これじゃまるで私とアルベルト様のお見合いじゃない!?

 その後必死の抵抗虚しく、いつの間にか持ち出されていた私の日記を読み上げられ、アルベルト様に抱いていた淡い恋心を暴露された私は、ただ顔を赤くしてテーブルに突っ伏す事しか出来なかった。
 って、これお仕事体験ですよね! お仕事体験だよね! 私全然お仕事していないんですが!
 この日の夜、ライラック家ではささやかながらもパーティーが開かれたとか。
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