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しおりを挟むオリオール元侯爵代理、ベイゼルの苦し紛れの悪あがきに国王陛下は嫌気がさしたようだ。
宰相に後を任せた。
「ベイゼル。偽りを重ねると罪がどんどん重くなりますよ。」
「偽りなど……私は正しいことを言っています。ジョスリンは嘘をつくと思いますがね。」
宰相はやれやれ、といった感じで首を横に振った後、ベイゼルに言った。
「実は、もうすでにレナウンとジョスリンからは聞き取りを終えています。そしてジョスリンが産んだ子供とレナウンが親子であるということも検査済です。」
「え……?いや、それは、ほら、ローレンスとレナウンが実の兄弟だったからだ。アルマンは、やっぱりローレンスの子だったんだ。だからレナウンでも血縁だと色が変わったってことじゃないのか?」
「……ローレンスはジョスリンが妊娠していない間に失踪していると言ったではないですか。」
「そんなのわからないじゃないか!失踪後に戻ってきてジョスリンを犯したのかもしれないぞ?」
ベイゼルはなんとか辻褄を合わせようと必死に言うが、宰相は呆れるばかりだ。
「ベイゼル。私はジョスリンが産んだアルマン、その子とレナウンが親子であると言ったのです。先ほどの検査では血縁だけでなく血の濃さがまでわかります。親子か、兄弟か、祖父母と孫か。まぁ、曾祖父母とひ孫でも薄っすら反応が出るとのことでした。
アルマンはジョスリンとレナウンの子。2人も認めました。」
「わ、私は知らなかったっ!」
「往生際が悪いですね。彼らは全て話しましたよ。乗っ取り計画がいつからあったのかも。」
「はっ……ははっ……終わった。俺は終わった。」
まだ終わっていないと思っていたのか?愚かだな。
こうして、ベイゼルと元夫人モイラは子供の出自を偽った罪と乗っ取りの主犯として捕縛。
レナウンとジョスリンも子供の出自を偽った罪と乗っ取りの共犯として捕縛。
アルマンはオリオール家の血筋とは無関係であることから、ひとまずジョスリンの実家へと引き取られることにはなったが、ジョスリンの父親も乗っ取りの共犯として事情を聴くことになった。
ローレンスには2人の子供がいる。
つまり、ベイゼルにはアルマン以外に2人の孫がいるのだ。
必死にアルマンにオリオールを継がせようとしていたが、正統なオリオールの血筋がいる。
我が子であるローレンスを虐待していたような男だ。
血の繋がった孫があと2人いてもなんとも思わないだろう。
いや、自分の血筋がオリオールに継がれると喜ぶだろうか。だったら初めからそうすべきだったんだ。
ベイゼルを喜ばせたくない。だから、ローレンスに子供がいるということは内緒だ。
知らないまま罰を受けるべきだ。
それが、ローレンスを可愛がれなかった父親としての罰でもある。
それに、彼らが貴族としてオリオールを継ぐかはわからない。
ローレンスの出す結論を、聞きに行く必要がある。
ジェイドはローレンスの元をまた訪れるつもりでいた。
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