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しおりを挟むところが翌日、思わぬ事態になる。
クレージュが友人たちと過ごしていると、なんとロメオ様が友人たちとやってきたのだ。
「やあ、クレージュ嬢。ここにいたんだね。
みんな、彼女が僕と婚約するオリーブ伯爵家のクレージュ嬢だ。」
私に話しかけた後、自分の友人たちに私を紹介した。思わず顔が引きつりそうになった。
「あ、あの、まだ……」
婚約したわけではないので、こんな人前で言わないでほしい。そう言いたかったけどその前に大きな声が私の言葉を遮った。
「ひどいわ!クレージュ、どういうこと?」
リリスが泣きそうになりながら問い詰めたから。
「えっと、昨日、父から紹介され……」
「ひどいわ!」
またまた言葉を遮ってとうとう泣き出したリリスに、ロメオ様が声をかけた。
「どうしたんだい?」
「ロメオ様、クレージュは裏切ったのです。」
「裏切った?どういうことだい?」
「私リリスって言います。
実は……少し前にロメオ様が好きだから協力してほしいってお願いしたんです。
なのに、協力するどころか自分が婚約するなんて……」
「リリス、私は協力するとは言っていないわ?
貴族の婚約はほとんど親が決めるから、軽々しく協力するなんて言えな……」
「ひどい!他のみんなが協力するって言ったことを馬鹿にしていたの?」
だから、どうして言葉を遮るの?
「馬鹿にしたわけじゃないわ。私はそう思うってだけで……」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。
リリス嬢って言った?君、僕のことが好きなの?」
今度はロメオ様が言葉を遮った。ロメオ様の後ろにいる友人たちも呆れている。
「はい。少し前にハンカチを拾っていただいて、素敵な人だなって思って。」
リリスは泣き喚いていた顔をポッと赤くして上目遣いでロメオにそう言った。
「あぁ、あの綺麗な刺繍のハンカチの子。
そうか。君みたいな可愛い子に好意を持ってもらえていたなんて嬉しいよ。
それなのにクレージュ嬢、君はひどい友人だな。
友人を嘲笑いながら僕と婚約するなんて。信じられないよ。」
「あの、まだ婚約したわけじゃ……」
「リリス嬢、僕の隣には君みたいな子が相応しいと思うのに、こんなことになるなんて。
だけど、諦めないでくれ。いい方法を探そう。」
だから人の話は最後まで聞いてって。
ロメオ様はリリスみたいな子が好みなのね。確かにリリスは可愛いもの。
「ロメオ様、私、諦めません。待っています。
クレージュ、もうあなたとは友人じゃないわ。こんな裏切りにあうなんて思ってもみなかった。
みんな、行きましょ。クレージュはあなたたちも馬鹿にしたんだから。」
戸惑う友人たちを引っ張るようにしてリリスは去っていった。
残されたのは私とロメオ様、そしてロメオ様の友人たち。
「クレージュ嬢、君との今後のことをよく考えさせてもらうよ。
友人を大切にできない君は信用できないからね。」
ロメオ様はそう言って友人と去り、一人だけ残ったロメオ様の友人の方が私に言った。
「クレージュ嬢?僕は君が間違っているとは思わないよ。
まだ正式に婚約したわけじゃないんだよね?……しなきゃダメなのか?」
「……いえ、おそらく今日の話をすると父は婚約の話をなかったことにしてくれると思います。
ただ、事業絡みなので、その辺がどうなるかが問題ですね。」
「あぁ、そういうことか。
結婚で縁を結ばなくてもお互いの有益の配分に納得がいけば問題ないだろう。
それにしても、ロメオもだけどあのリリス嬢も空気の読めない令嬢だね。わざと?」
「どうでしょう?入学してから友人になったので、まだ2か月ほどなのです。
ロメオ様に好意を持ってから、少し頭がお花畑な子かもしれないとは感じましたが。」
「わかるよ。自由奔放?ちょっと違うか。自己中心的?そんな感じだな。ロメオもな。」
お互いに苦笑して別れた。
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