頬杖をつく女 2017.5.23 〜

鏡子 (きょうこ)

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第49章 いぬのおまわりさん

2016年5月13日記載『アンビリバボーに送った原稿⑩』より転載

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誰にも信じて貰えないかもしれないと思いながら、過去世の記憶を綴っていた時代がある。

まさか、今に繋がる物語に発展しようとは…

その時は、思ってもいなかった。



>幼少期の微かな記憶を道しるべとして、ネーデルランド連邦共和国(現在のオランダ)に辿り着きました。 

>フェルメール(1632~1675)の時代、私は、推定10歳くらいの女の子の姿で生きていました。 私は、この時代、大人になってからも愛した景色や嗜好は、子供の頃とあまり変わらなかったのではないかと推測しています。〔(注)この原稿を書いた時点の私は、オランダ時代の自分が10歳位で病死した、という記憶を呼び起こす前であったので、このような曖昧な記述の仕方をしています〕 

>そうです。この世に偶然などないのかもしれません。私達は、無意識のうちに、前世から引き継がれたテーマのようなものを求めて生きているのかもしれません。 

>そして、短大の頃に、私が書いた詩の謎も解けました。記憶を辿っても辿っても思い出せない過去とは、過去世に私が帆船を見た時、父の温もりを感じながら、ビロードの洋服を愛していた少女の頃の記憶だったと思います。 

>私は思います。親から子へ、そして孫へと受け継がれていく遺伝子的な命のリレーとは別に、私達は、魂のリレーをしているのではないかと思われてなりません。最近ヒットした曲に『千の風になって』という歌がありますが、昔と違って、だいぶ魂のことが理解されつつあるなと感じています。千の風になっては、続きがあるように思われてなりません。人各々の魂は、千の風になって、その後、魂は、また別の、新しい肉体に宿るのではないでしょうか? 

>ラジオもテレビもない時代、昔の人は、それを知っていたからこそ、「袖すりあうも他生の縁」という言葉が生まれたのではないでしょうか? 

>魂は、通常は、生まれたての赤ちゃんとして、まっさらな状態でスタート出来るのだと思います。確かに、記憶は一旦、消されてしまいます。人々は、新たなる道に向かって、自らの力で、白紙の状態から歩まなければならない、それが人生だと思います。 

>しかし、魂のなかで、刻みつけられた何かがあるのは間違いないと、私は確信しています。(何が原因かは解りませんが、私には沢山の記憶が残りました) 

>現実として、私は、何がしかの託された思いを引き継ぎ、幼少期に夢から覚めた瞬間、木靴を探して走り出したのだと思います。その時代の手がかりは、帆船、そしてビロードの服でした。 

>魂の、たすきがけのリレーは確かに行われていると、私は信じています。 
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