頬杖をつく女 2017.5.23 〜

第8章 クローディアの秘密

日本のクローディア⑧

以前に見た夢を思い出した。



7月のある日に見た夢


大切なお人形を抱えて、一人ぼっちで歩いていた私


お人形は、首が折れていた。


『首の折れたマリア様』



首が、折れているけど、


その私にとっての宝物。


大事な大事な、お人形



夏だというのに 
サンタクロースが現れた。 



サンタクロースは、
首の折れたマリア様のお人形を 
元の通りに直してくれた。 



その夢を見た朝、後から後から涙が溢れ出した私。



「やっと、首が繋がった」



私の魂は、ようやく癒されたのだ。



それまで抱えていた哀しみから、解き放たれるように…



モナ・リザの頭部と、リッタの聖母が、違和感なく繋がったのは、奇跡だった。



モナ・リザの首が、500年ぶりに 
やっと繋がった。



私が見た夢が、現実となった瞬間だった？



ダ・ヴィンチは、自分の魂と 
母カテリーナの魂を繋ぎ合わせて 
『聖なる母』を描きたかったのだと理解した。




私は、とてもとても 
感動していた。



聖母になった瞬間 
モナ・リザは、心からの笑みを浮かべた。



そう、それまで曖昧な微笑みは、照れ笑いに変わったのだ。


まるで 
｢やっとお母さんになれて嬉しいわ｣と
言っているかのように…