好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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画策

真綿で首をしめるよに…

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「陛下、何故…私では駄目なのですか?」

母は父にすがりつき泣き叫ぶ。

母が泣けば泣くほど父の心は離れていくのに…
母は自分の想いばかりを押しつけるだけで父の様子に全く気がついていない。

父の瞳に母が映ることなどないのに…

母が公爵夫人をまねればまねるほど、父の心は母を遠ざける。

当たり前だ。
愛する人のまねをされれば余計に想い知らされるのだろう。

愛しているのは公爵夫人だと…

月に一度…父は公爵家を訪れる。

公爵夫人がティセ王国の王女であり帝国の聖なる導きの光だからだ。

ティセ王国は聖導光教会
の総本山でここから各地の聖導光教会に導人を派遣している。

公爵夫人は帝国での聖導光教会のトップ聖なる導きの光であり、信徒である父は公爵邸の敷地内にある教会に帝国代表として祈りを捧げに行くのがならわしだったからだ。

父の公爵夫人への態度はあからさまだった。

公爵夫人は決して父に微笑むことも話しかけることもない。

父が一人、夢中になって話すのを表情一つ変えることなく聞いているだけだ。

そう…ただそれだけだ。
想いを打ち明けることもなければ、現状を変えることもない。

ただ見つめるだけの愛。
それが父の愛だ。

私は父や母みたいにはなりたくない。

フレイヤの身体も心も欲しいのだ。
だから皇命を使って無理矢理手に入れることはしない。

母みたいにはなりたくないからだ。
心のない関係など無と同じだからだ。

かといって…父のように見守り続けるのはごめんだ。

私はフレイヤの全てがほしいのだから…

だから根気強く一番近い関係を築いていた。
友達であり親友であり…


「フレイヤとの婚約はあきらめろ。」

十歳の時、父に告げられた。

「嫌です。
私はフレイヤ以外とは婚約したくありません。」

父が大きくため息をつく。

「フレイヤは公爵家の後継者だ。
婚姻は無理だ。」

だから公爵家に薬師をおくった。
重要な薬を任されるまでに五年の歳月がかかった。

公爵婦人に避妊薬ではなく妊娠を促す薬を処方していたのだ。

父にタイムリミットを決められていた。
十八歳までに答えを出すと…

だから公爵家に忍ばせている間者からもたらされた公爵夫人の懐妊の知らせはまさしく天からの授かり物だった。

後は無事に生まれてさえくれれば…後継者問題はかたがつく。

それと同時に攻略対象の一人とされていた隣国の王子に罠をはる。

実は何度か留学の申請が来ていたのだ。
無論、断りを入れていたのだが…断り続けるのは国際問題につながると言われ、来年度から学園に来ることになっている。

だからその前に王子を徹底的に調べあげた。
そして…

おめでたいニュースが届く。
王子と我が国の侯爵家の令嬢の婚約が決まったのだ。

恐ろしいことに王子の好みはフレイヤそのものだった。明朗活発で賢く美しい……

だから侯爵家の令嬢をフレイヤに似るように教育した。

案の定、王子は一目で侯爵令嬢を気に入り侯爵令嬢が十五歳を迎えたら、すぐに婚約することが決まった。

少しずつゆっくり近づいていけばいい。

逃げないように囲いながら…

警戒されないように友達の仮面をかぶって

真綿で首をしめるように
ゆっくりとでも確実に

フレイヤとの距離をつめていく。
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