好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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気がつかなければないのと同じ

同じ穴の狢

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「フレイヤは?」

夫が大きく息をつきながら

「やっと眠ったよ…
これも聖女の力なのか?」

堕胎剤で流れたはずの子がお腹の中にいるのがわかる。

私はお腹に手をあてながら

「まさか居なくなったものを復活させるなんて…
この力が公になったら…」

考えるだけで怖くなる。
フレイヤには祖母のような生き方はして欲しくない。

祖母の人生はまさに生き地獄だった。
念じるだけで奇跡を起こすフレイヤと違い、祖母は血をあたえることで、病や傷を癒す力を持っていた。

ことあることに祖母の身体は傷つけられ血をぬかれる。

祖母は聖女という名の奴隷だった。

私に魅了の力があることを知った祖母は魅了封じのピアスを目立たぬよう幼い私のお臍につけた。

もちろんフレイヤのお臍にも魅了封じのピアスをつけている。

力の弱い私と違い魅了封じのピアスをつけていても長時間フレイヤと接すると魅了される者もいる。

公爵家の従者も侍女も皆、魔法石の家門のペンダントをつけている。
特に専従の侍女や護衛は魅了防止のピアスもつけてもらっている。

それでも皆がフレイヤに好意を抱く。

魅了だけでも頭が痛いのに、まさか祖母と同じ治癒能力まで……

否、治癒能力なんて甘いものではない再生能力と呼んだ方がいいだろう。

「フレイヤの力は絶対に知られてはいけないわ。
特にティセ王国には……」

夫の胸に顔をうずめる。
夫の手が私の身体を包み込む……

「こうなったら皇太子の婚約者になった方がティセ王国は手出しできないんじゃないだろうか?」

夫の言葉はもっともだ。
でも、皇太子が祖父や父のような男だったら…

祖父も父も祖母をものとしてあつかった。
少しの擦り傷ですら祖母の血はぬかれ、あろうことか貴族に薬として祖母の血を売っていたのだ。

「嫌よ!!
もし皇太子が私の祖父や父のような男だったらフレイヤはまるで奴隷のように酷使され殺されるのよ。
嫌よ…フレイヤが祖母みたいになったら…嫌よ…」

涙が溢れる。
祖母の死に顔が脳裏に浮かぶ。

全てを諦め、打ち捨てられたあの死に顔が…
フレイヤがもし祖母のようになったら……

私は気がついていなかった。
お腹の子にとって今の私は祖父や父と同じ穴の狢だということを…



「ねぇ…カリアン
やっぱり赤ちゃんの性別関係なく使える色の方がいいかしら?
ほら、男の子なら水色とか緑とかだし…
女の子ならピンクとか…

やっぱりクリーム色が無難かしら?
それとも黄色?淡い菫色もいいよね……
カリアン聞いてる?」

親の心配をよそに私は生まれくる弟妹に初めて渡すプレゼント選びに苦戦していた。
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