好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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試練

表裏一体~教皇視点~

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帝国に病院やら保険制度が出来てから教会は信者離れに頭を抱えていた。

そんな時、皇太子からの提案はまさに渡りに船だった。

保険制度で得た税金の運用として教会に孤児院と治療所の委託管理の依頼をしてきたのだ。

皇太子に初めて会った時、溢れ出る聖力に全身がのみ込まれたのを覚えている。

皇太子は悪びれずに

「お互いに損がないように考えられたものです。教会にとっても信者の獲得につながると思いますが…」

まだ十三歳の少年が教会の役割について語る姿は恐ろしいものがあった。

「確かに教会に損はありませんが、何故、教会に託されるのですか?皇族派に任せた方がいいのでは?」

そう尋ねた時、皇太子が笑いながら

「国民から得た保険料をきちんと運用しないとね…
聖職者になろうと志してきた者なら、貴族よりはまともだろ?
それに……」

笑顔だった皇太子の顔が険しくなる。

「隠したいものがあるんだ。
だから教会にはがんばってもらわないとね…」

あれから数年経った。

教会は威厳を取り戻し、国民から愛され慕われるようになった。

貴族の寄付まかせの孤児院は劣悪の環境や強制労働、虐待等が度々報告されていた。

なかには人身売買などの犯罪に手を染める孤児院もあった。

それが教会が税金で運営するようになってから孤児院は子供の笑い声が絶えない環境へと変わっていった。

皇太子の言った通りだった。

聖職者を目指す者は善良な者が多い。

生活も安定している彼等はまさに聖職者そのものだった。

治療所も保険診療で行われ、治癒魔法を使える魔法師が帝国から派遣され、聖力と混合診療することで、新たな治療方法が確立される。

帝国からの保険料があるため、平民でも通院出来るため、平民からの支持率が上がった。

そんな時、新たな提案をされる。

皇太子専属の従者が持ってきた皇太子からの手紙には予想の斜め上の提案が書かれていた。

!!!

「ティセ王国の教会を乗っ取るのですか?」

驚きで声があがる。

「政治に影響をおよぼす教会はもはや信仰ではない。
ならば教皇が信仰を広めればいいだろう…と」

殿下からの言伝です。

「魅惑持ちの貴方ならそれが出来ますよね?」

初めからこの従者は苦手だった。

ヒューズ・ディッヒ、帝国でディッヒの姓を知らぬ者は居ない。

魔道師の一族で莫大な魔力量を誇る彼は私がどうやって教皇になったのかわかっているみたいだった。

私の中で皇太子もこの従者も恐ろしい存在だった。

だから王国で会った皇太子の姿には驚かされた。

そして皇太子が隠したいと言っていた理由がわかった。

皇太子の婚約者、フレイヤの聖力が異常なほど高いのだ。
それに聖獣まで…

皇太子の行動の全てが婚約者の為だとわかった時、初めて皇太子も人の子だと理解できた。

「まずは私の信者を増やさないと…」

痩せ細った孤児達を見つめながら、皇太子の言葉を思い出した。

「信仰はあくまで人の役にたたなくてはならない、人あってこその信仰だということを忘れないで欲しい。」

地位も名誉も富も欲しい。

でもそれはあくまでも人あってだ。

この国の教会は確かに腐っている。

聖職者になろうとした善の心に語りかけるように説法をする。

私が信じる皇太子の為に…
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