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成長
結び目と綻び
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「コントラクト侯爵には全て話したのに…
私はフレイヤと結婚するつもりはない。
この手でオムツを替えて、ミルクを飲ませて育てた子供を異性として見るなんて到底無理な話だ。
コントラクト侯爵は子育てしたことがないからそこら辺の事がわからないのだろうけど…
血は繋がっていなくても私にとってフレイヤは可愛い大切な娘なんだ。
だから…結婚は無理だ。
コントラクト侯爵はアルーフ伯爵が帝国のそれも公爵家の出身なのが不安なんだろう…
って…何故泣いている?」
久しぶりにハルモニア公爵が私の名を呼び、子供だと言ってくれたことが…嬉しくて嬉しくて…
「お父さんが子供だって……」
父が黙って背中をむける。
私が泣くと父はいつも黙ったまま背中をかしてくれる。
「嫌じゃなかったの…私を押しつけられて……」
父の背中に顔を埋める。
「嫌と言うより…
本当に怖かったよ…
小さくて弱々しくて、すぐ泣くし、どうやって育てればいいのかわからなかったから…
でも一緒にいるうちに、可愛くて可愛くて本当の自分の娘なんだって思うようになった。
だからフレイヤが聖女だとわかった時、ショックだった。
私の高祖母が聖女で不幸な人生を歩んだから…
娘のフレイヤまで同じ道を辿ったら…
王も王妃も同じ考えだった。
ハルモニア公爵家は初代の聖女の家門だったから…聖女の辿る不幸を知っていたんだ。
王妃がフレイヤを身籠った時、今後の事を考えて子供を保護しなくてはいけなくなった。
ただハルモニア公爵家には子供が王妃しかいなかったから、最後の聖女の家門であったセイクリッド家の私を養子として迎え入れたんだ。
フレイヤ、君を守る剣として…
だから私はフレイヤが幸せでいてくれさえいればいいんだ。」
淡々と話すのは父の癖だ。
『ここぞという時に感情を顔に出すな。
隙を見せるとそこから攻めこまれるぞ!!』
傭兵としての父の教えは今思えば立派な後継者教育でもあった。
「お父さん、安心して私は誰よりも幸せになってみせますから…
だからお父様も幸せになってほしいの。
私のために……」
五日後、高位貴族を集めて議会が開かれた。
今回、重要視するのはただ一つだ。
城内にある泉の水が王都全体に行き渡るよう水路が作られていることに気がついた時、後継者教育で読んだ王家の歴史の一文を思い出した。
“清らかな泉が水路を満たし、その水が恵みを運ぶ時、国は永久の安寧を得るだろう。”
私が初めて行った公共事業は王都の水路の改修工事だった。
私の聖力を含んだ水が王都中に流れるようになって半年、王都は生まれ変わったかのように美しい街並みへと変わった。
聖女の浄化の力なのか不浄なものがいつの間にか消えてなくなったのだ。
それだけではない。
王都に不浄なものが入らなくなったのだ。
つまり王国を裏切っている者は王都に入れないのだ。
高位貴族、十五家門のうち二家門、王都に入ることが出来なかった。
「二家門とも北部ですね。」
コントラクト侯爵がため息をつく。
「なかなか一枚岩ではいかないものだな…」
ハルモニア公爵が領土の地図を見つめ、
「早速、北部に内偵をおくります。
証拠を見つけしだい、家門は……」
私はうなずくと貴族の待つホールへと向かった。
私はフレイヤと結婚するつもりはない。
この手でオムツを替えて、ミルクを飲ませて育てた子供を異性として見るなんて到底無理な話だ。
コントラクト侯爵は子育てしたことがないからそこら辺の事がわからないのだろうけど…
血は繋がっていなくても私にとってフレイヤは可愛い大切な娘なんだ。
だから…結婚は無理だ。
コントラクト侯爵はアルーフ伯爵が帝国のそれも公爵家の出身なのが不安なんだろう…
って…何故泣いている?」
久しぶりにハルモニア公爵が私の名を呼び、子供だと言ってくれたことが…嬉しくて嬉しくて…
「お父さんが子供だって……」
父が黙って背中をむける。
私が泣くと父はいつも黙ったまま背中をかしてくれる。
「嫌じゃなかったの…私を押しつけられて……」
父の背中に顔を埋める。
「嫌と言うより…
本当に怖かったよ…
小さくて弱々しくて、すぐ泣くし、どうやって育てればいいのかわからなかったから…
でも一緒にいるうちに、可愛くて可愛くて本当の自分の娘なんだって思うようになった。
だからフレイヤが聖女だとわかった時、ショックだった。
私の高祖母が聖女で不幸な人生を歩んだから…
娘のフレイヤまで同じ道を辿ったら…
王も王妃も同じ考えだった。
ハルモニア公爵家は初代の聖女の家門だったから…聖女の辿る不幸を知っていたんだ。
王妃がフレイヤを身籠った時、今後の事を考えて子供を保護しなくてはいけなくなった。
ただハルモニア公爵家には子供が王妃しかいなかったから、最後の聖女の家門であったセイクリッド家の私を養子として迎え入れたんだ。
フレイヤ、君を守る剣として…
だから私はフレイヤが幸せでいてくれさえいればいいんだ。」
淡々と話すのは父の癖だ。
『ここぞという時に感情を顔に出すな。
隙を見せるとそこから攻めこまれるぞ!!』
傭兵としての父の教えは今思えば立派な後継者教育でもあった。
「お父さん、安心して私は誰よりも幸せになってみせますから…
だからお父様も幸せになってほしいの。
私のために……」
五日後、高位貴族を集めて議会が開かれた。
今回、重要視するのはただ一つだ。
城内にある泉の水が王都全体に行き渡るよう水路が作られていることに気がついた時、後継者教育で読んだ王家の歴史の一文を思い出した。
“清らかな泉が水路を満たし、その水が恵みを運ぶ時、国は永久の安寧を得るだろう。”
私が初めて行った公共事業は王都の水路の改修工事だった。
私の聖力を含んだ水が王都中に流れるようになって半年、王都は生まれ変わったかのように美しい街並みへと変わった。
聖女の浄化の力なのか不浄なものがいつの間にか消えてなくなったのだ。
それだけではない。
王都に不浄なものが入らなくなったのだ。
つまり王国を裏切っている者は王都に入れないのだ。
高位貴族、十五家門のうち二家門、王都に入ることが出来なかった。
「二家門とも北部ですね。」
コントラクト侯爵がため息をつく。
「なかなか一枚岩ではいかないものだな…」
ハルモニア公爵が領土の地図を見つめ、
「早速、北部に内偵をおくります。
証拠を見つけしだい、家門は……」
私はうなずくと貴族の待つホールへと向かった。
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