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第38話 タケノコ掘るよ!
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サラは空腹を覚えた。
(お腹が空いたなら無限収納庫から何か出して食べたらいいだけだけど……せっかくタケノコがある場所にいるから、タケノコ食べたい!)
キノコは色がヤバイから止めておく。
(えっとタケノコって……どうやって掘るんだっけ?)
聖獣たちが遊んでいるのは、タケノコではなく、どう見ても竹だ。
竹になってしまっては、食べ頃を逃してしまう。
だからタケノコを食べるには、タケノコのうちに収穫する必要がある。
(タケノコは頭がちょこっと出たところで収穫するものだけど……ココのタケノコは一気にズドンと飛び出てくるからなぁ~)
サラはキャッキャッしている聖獣を眺めながら眉間にシワを寄せ、腕を組んだ。
右手をアゴの下へと持ってきた辺りで閃いた。
「そっか! 土の中にタケノコの先があるうちに掘り出しちゃえばいいんだ! 魔法で!」
サラの声を聞いたバーンズが呑気に言う。
『サラ~。聖力を魔力転換しながら使わないとダメだぞぉ~』
「分かってるー!」
しゅるぅ~んと竹の先に乗って目の前を通り過ぎていくバンビちゃんの見た目を持つ賢っぽい鹿に向かってサラは返事をした。
(魔力枯渇は怖いもんね。わたしが聖獣たちをお世話するならいいけど、その逆はちょっとビジュアル的にも……いや、可愛いかも? 3歳児を囲む聖獣たちの図も可愛いかも?)
思考が横道に逸れたが、サラは聖獣たちが陽気に遊ぶ地上ではなく、地下を見るようにうつむいた。
(ん~。土の中が見られればいいんだけど……)
などと思った瞬間、地下の様子がレントゲン画像のようにサラの目に飛び込んできた。
「わっ!」
(えっ? コレはスキル? 女神さまのくれたスキルのなかに土の中を見られるヤツもあったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!)
使い方はよく分からないが、見えたからヨシとする。
(細かいことを考えてたらやってらんない。えっとタケノコは……)
サラは土の中にあるタケノコを探した。
(つか探すまでもなく山ほどあるな? 元は……)
この場所に育った竹は一本しかない。
サラが世界樹かと思った、天高くそびえて生える太い茎を持った竹だ。
(流石タケノコ。地下茎が繋がっているから、全部、あのデカい竹から生えてきてるってことだね。地下茎のトコから生えてきてるのが、全部タケノコ! ヨシ分かった!)
サラは地下からタケノコを魔法で取り出そうとして、慌てて止めた。
(いけない、いけない。魔力をそのまま使っちゃうと、あっという間に魔力枯渇しちゃう。えっと~まずは聖力を魔法術式を経由させて魔力に変えて……ん、これでいっか)
サラは聖力を魔力に変えながら、タケノコを掘り出し始めた。
『わわわっ、ナニコレ!』
『地下が揺れてるみたい』
クロが異変を感じて叫ぶと、ピカードが呑気に答えた。
そのうちに地表はゆらゆらと波を打ち始め、次にはタケノコがポポポンと飛び出し始めた。
『えっ⁉ なに⁉ この弾丸みたいなの、なに⁉』
『あー……タケノコ、だねぇ』
シローネが赤い瞳のはまった目を真ん丸にして叫ぶ横で、銀色オオカミがボソリとつぶやいた。
キノコやタケノコから離れてサラの側に駆け寄った聖獣たちが目にしたのは。
山盛りの土付きタケノコを前にして、ニンマリと笑うサラの姿だった。
(お腹が空いたなら無限収納庫から何か出して食べたらいいだけだけど……せっかくタケノコがある場所にいるから、タケノコ食べたい!)
キノコは色がヤバイから止めておく。
(えっとタケノコって……どうやって掘るんだっけ?)
聖獣たちが遊んでいるのは、タケノコではなく、どう見ても竹だ。
竹になってしまっては、食べ頃を逃してしまう。
だからタケノコを食べるには、タケノコのうちに収穫する必要がある。
(タケノコは頭がちょこっと出たところで収穫するものだけど……ココのタケノコは一気にズドンと飛び出てくるからなぁ~)
サラはキャッキャッしている聖獣を眺めながら眉間にシワを寄せ、腕を組んだ。
右手をアゴの下へと持ってきた辺りで閃いた。
「そっか! 土の中にタケノコの先があるうちに掘り出しちゃえばいいんだ! 魔法で!」
サラの声を聞いたバーンズが呑気に言う。
『サラ~。聖力を魔力転換しながら使わないとダメだぞぉ~』
「分かってるー!」
しゅるぅ~んと竹の先に乗って目の前を通り過ぎていくバンビちゃんの見た目を持つ賢っぽい鹿に向かってサラは返事をした。
(魔力枯渇は怖いもんね。わたしが聖獣たちをお世話するならいいけど、その逆はちょっとビジュアル的にも……いや、可愛いかも? 3歳児を囲む聖獣たちの図も可愛いかも?)
思考が横道に逸れたが、サラは聖獣たちが陽気に遊ぶ地上ではなく、地下を見るようにうつむいた。
(ん~。土の中が見られればいいんだけど……)
などと思った瞬間、地下の様子がレントゲン画像のようにサラの目に飛び込んできた。
「わっ!」
(えっ? コレはスキル? 女神さまのくれたスキルのなかに土の中を見られるヤツもあったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!)
使い方はよく分からないが、見えたからヨシとする。
(細かいことを考えてたらやってらんない。えっとタケノコは……)
サラは土の中にあるタケノコを探した。
(つか探すまでもなく山ほどあるな? 元は……)
この場所に育った竹は一本しかない。
サラが世界樹かと思った、天高くそびえて生える太い茎を持った竹だ。
(流石タケノコ。地下茎が繋がっているから、全部、あのデカい竹から生えてきてるってことだね。地下茎のトコから生えてきてるのが、全部タケノコ! ヨシ分かった!)
サラは地下からタケノコを魔法で取り出そうとして、慌てて止めた。
(いけない、いけない。魔力をそのまま使っちゃうと、あっという間に魔力枯渇しちゃう。えっと~まずは聖力を魔法術式を経由させて魔力に変えて……ん、これでいっか)
サラは聖力を魔力に変えながら、タケノコを掘り出し始めた。
『わわわっ、ナニコレ!』
『地下が揺れてるみたい』
クロが異変を感じて叫ぶと、ピカードが呑気に答えた。
そのうちに地表はゆらゆらと波を打ち始め、次にはタケノコがポポポンと飛び出し始めた。
『えっ⁉ なに⁉ この弾丸みたいなの、なに⁉』
『あー……タケノコ、だねぇ』
シローネが赤い瞳のはまった目を真ん丸にして叫ぶ横で、銀色オオカミがボソリとつぶやいた。
キノコやタケノコから離れてサラの側に駆け寄った聖獣たちが目にしたのは。
山盛りの土付きタケノコを前にして、ニンマリと笑うサラの姿だった。
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