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第41話 王子登場
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丸太とレンガで出来た赤い三角屋根の我が家に帰ってきたサラは、聖獣たちとなんだかんだと絡みながら賑やかに過ごし、電池が切れたようになってあっという間に寝た。
(あー……結局、またベッド使わなかったなぁ……)
窓から入ってきた光のせいで、なんとなく目覚めたサラは目をこすりながら上半身を起こした。
寝たのはピカードの腹の上なので、ピカードはサラの下にいる。
抱き枕にされたクロはサラの右横にいた。
起き上がったときに感じた重みから察するに、オカメちゃんはサラの頭の上で寝たのだろう。
(昨日は、家に戻ってきて……無限収納庫から出した物を食べて……夜ご飯は手巻き寿司セットみたいなのがあったから、それにしたんだよね。皆も気に入ったみたいだから、今日あたりは食堂樹に手巻き寿司セットも実っているかもしれない)
夕食の後はゴロゴロして休憩をはさんでから、お風呂に入った。
(わたしだけ入ろうと思ったら皆も興味を持っちゃって。順番で入ったら、こっちも気に入ったみたい。銭湯みたいな大きなお風呂とかも欲しいなぁ。シローネとは女子同士だから一緒に入れる……)
サラは昨夜のことを思い出してニンマリと笑った。
この家のお風呂は小さいから、それぞれ入浴を済ませたのだが、モフモフ毛の手入れを手伝わせてもらったのだ。
(ふふふ。女神さまからもらった赤いリボンのついた子ども用玩具のメイクボックスみたいなケース、あの中にはホントに色々入ってて。ブラシはもちろん、モフモフのお手入れに使えるものがいっぱい入っていて楽しかったなぁ~)
ブラシやヘアオイル、爪切りや肉球クリームなど様々な物が入っていた。
(他の聖獣たちはブラッシングぐらいしかさせてくれなかったけど、シローネは女の子だけあって色んな物に興味を持ってたから……色々させてくれるかも。肉球マッサージとか、ネイルとか……)
サラは楽しい想像に表情筋が緩むのを感じた。
窓の方を見ると、せっかくのカーテンは引かれないまま、外の草原が良く見えた。
(女神さまがくれた物をあとでしっかり確認しとかなきゃ。草原は広いから建物も建て放題だし、ヘアオイルとか消耗品はドンドン補充されるから、やりたい事は全部やって楽しもう)
サラは顔を室内に向け、視線をグルリと巡らせた。
(うん。家に帰ってきてよかった。森は森で快適だったけど。森での暮らし慣れたら、野生にかえりそう)
人間が野生にかえるとどんな感じになるのだろうか? という疑問を寝ぼけた頭でなんとなーく考えていたら、雷が落ちた時のようにピカッと閃光が鋭く走り抜け、同時にドンッという大きな音が振動と共に家中に響いた。
不意を突かれたサラは体をピクリと震わせながら飛び上がる。
「えっ? なに? 地震?」
目を見開いたサラは、振り返って大きな掃き出し窓の方へと顔を向けた。
するとそこにはカエルのようにペチャッと張り付いている男性の姿があった。
「えっ⁉ 誰⁉」
大きな音と振動に続くサラの叫び声に、聖獣たちも驚いて目を覚まして真ん丸になった目を掃き出し窓へと向けた。
最年長のバーンズが目を瞬かせながら男をジッと見て半信半疑で呟く。
『え? ……王子?』
「『『『『王子⁉』』』』」
サラたちはバーンズに視線を向けた後、勢いよく掃き出し窓を振り返る。
大きなガラスに張り付いていた男は、一同が見守るなか、ズルズルと力なくウッドデッキの上へと落ちていった。
(あー……結局、またベッド使わなかったなぁ……)
窓から入ってきた光のせいで、なんとなく目覚めたサラは目をこすりながら上半身を起こした。
寝たのはピカードの腹の上なので、ピカードはサラの下にいる。
抱き枕にされたクロはサラの右横にいた。
起き上がったときに感じた重みから察するに、オカメちゃんはサラの頭の上で寝たのだろう。
(昨日は、家に戻ってきて……無限収納庫から出した物を食べて……夜ご飯は手巻き寿司セットみたいなのがあったから、それにしたんだよね。皆も気に入ったみたいだから、今日あたりは食堂樹に手巻き寿司セットも実っているかもしれない)
夕食の後はゴロゴロして休憩をはさんでから、お風呂に入った。
(わたしだけ入ろうと思ったら皆も興味を持っちゃって。順番で入ったら、こっちも気に入ったみたい。銭湯みたいな大きなお風呂とかも欲しいなぁ。シローネとは女子同士だから一緒に入れる……)
サラは昨夜のことを思い出してニンマリと笑った。
この家のお風呂は小さいから、それぞれ入浴を済ませたのだが、モフモフ毛の手入れを手伝わせてもらったのだ。
(ふふふ。女神さまからもらった赤いリボンのついた子ども用玩具のメイクボックスみたいなケース、あの中にはホントに色々入ってて。ブラシはもちろん、モフモフのお手入れに使えるものがいっぱい入っていて楽しかったなぁ~)
ブラシやヘアオイル、爪切りや肉球クリームなど様々な物が入っていた。
(他の聖獣たちはブラッシングぐらいしかさせてくれなかったけど、シローネは女の子だけあって色んな物に興味を持ってたから……色々させてくれるかも。肉球マッサージとか、ネイルとか……)
サラは楽しい想像に表情筋が緩むのを感じた。
窓の方を見ると、せっかくのカーテンは引かれないまま、外の草原が良く見えた。
(女神さまがくれた物をあとでしっかり確認しとかなきゃ。草原は広いから建物も建て放題だし、ヘアオイルとか消耗品はドンドン補充されるから、やりたい事は全部やって楽しもう)
サラは顔を室内に向け、視線をグルリと巡らせた。
(うん。家に帰ってきてよかった。森は森で快適だったけど。森での暮らし慣れたら、野生にかえりそう)
人間が野生にかえるとどんな感じになるのだろうか? という疑問を寝ぼけた頭でなんとなーく考えていたら、雷が落ちた時のようにピカッと閃光が鋭く走り抜け、同時にドンッという大きな音が振動と共に家中に響いた。
不意を突かれたサラは体をピクリと震わせながら飛び上がる。
「えっ? なに? 地震?」
目を見開いたサラは、振り返って大きな掃き出し窓の方へと顔を向けた。
するとそこにはカエルのようにペチャッと張り付いている男性の姿があった。
「えっ⁉ 誰⁉」
大きな音と振動に続くサラの叫び声に、聖獣たちも驚いて目を覚まして真ん丸になった目を掃き出し窓へと向けた。
最年長のバーンズが目を瞬かせながら男をジッと見て半信半疑で呟く。
『え? ……王子?』
「『『『『王子⁉』』』』」
サラたちはバーンズに視線を向けた後、勢いよく掃き出し窓を振り返る。
大きなガラスに張り付いていた男は、一同が見守るなか、ズルズルと力なくウッドデッキの上へと落ちていった。
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