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54. 虚構に憑かれた王女
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ふと気が付くと、部屋の入り口にはさらに数人の衛兵が集まっていた。皆困惑した様子でこちらを窺っている。最初に駆けつけて部屋の扉付近にいた二人の衛兵が、おそるおそる王女のそばへと近付いていく。
ルパート様は両手を床につき、何度も涙の粒を落としながら話しはじめた。
「せ、先週、王宮の侍女と名乗る女が、我が屋敷に来ました。そして僕は、エメライン王女殿下からのご指示を受けたのです。王女殿下を陥れ、僕とフラフィントン侯爵家を地に堕とした、ロー……、ハートリー伯爵令嬢を罰するために、協力してほしいと。事が上手く運べば、この僕を、今度こそ王女殿下の専属護衛騎士として指名し、生涯おそばに置いてくださると……。さらには、フラフィントン侯爵家にも再興の道を示し、お救いくださると……! 僕は侍女から手渡された王妃陛下の印章入りの通行証を持ち、王宮に入りました」
その言葉に、私もクライヴ様も、そして衛兵たちも皆息を呑んだ。無意識に王女の方に視線を向けると、彼女は動揺するそぶりも見せずに、床に手をついたままクライヴ様のことをじっと見つめていた。
「ぼ、僕は、そのご命令に最後の望みをかけたのです……!」
「そのご命令とは何だ。最後まで全て話せ」
クライヴ様がルパート様に突きつけたままの剣先をかすかに揺らすと、ルパート様は大きく飛び跳ねた。
「そ、そ、その……、僕はあちらの奥の部屋で、ハートリー伯爵令嬢が現れるまで、王女殿下とともに待機しておりました。やがてハートリー伯爵令嬢がこの部屋に入ってくると、王女殿下が彼女と二人きりでお話をなさり……僕に声がかかりました。そ、その後のご命令は……」
彼はそこで言葉を区切り、喉を鳴らす。そして一層震える声で、絞り出すように白状した。
「……ハートリー伯爵令嬢の、純潔を散らせ、と……」
(……っ!)
予想していた言葉でも、衝撃は大きい。視界がぐらりと大きく揺れた。心臓が激しく脈打ち、指先が震えだす。
クライヴ様が来てくださっていなければ、私はここで──。
しばらく無言のままだったクライヴ様が、剣を腰に戻すと衛兵らに声をかける。
「本日王女殿下についていた侍女はどこだ」
「……っ、み、見当たりません」
「探せ」
「はっ!!」
その短いやり取りで、すぐに数人の衛兵が廊下の方へと走りはじめた。クライヴ様の指示で、別の衛兵らがルパート様の両腕を抱えあげ、部屋から連れて行く。
その隙間を縫うように、私の侍女が部屋の中に入り、涙を浮かべそばへと駆け寄ってきた。
「ロザリンドお嬢様、申し訳ございません……! まさか、このようなことに……」
「いいのよ。あなたは何も悪くないわ。王妃陛下への謁見だと聞かされ、引き離されたのですもの」
気心の知れた侍女に抱き寄せられ、私は深く息をついた。まだ指先が震えている。
クライヴ様はゆっくりと、エメライン王女へと視線を動かす。
残っていた衛兵が、王女に手を伸ばした。
「嫌よ。触らないで」
王女は静かに、けれどきっぱりとその手を拒絶した。衛兵は王女に手を差し出したままの姿勢で固まる。
彼女は緩慢な動きで、クライヴ様に向かってその細い両腕を伸ばした。
「起こして」
そして少し甘えるような声で、王女はクライヴ様にそう言った。王女の表情は、次第に夢見るようなうっとりとしたものに変わっていく。
「あたくしの誓いの騎士様。たくましくて、美しくて、高潔で……。他の誰も比べものにはならない、あたくしの運命の騎士様。……そこにいた汚らしいゴミとは、雲泥の差だわ」
自分が呼び寄せ利用しようとしたルパート様のことをそんな風に蔑むと、彼女は微笑んだ。
真っ白なワンピース姿で、床に座ったまま騎士に向かって手を伸ばす。その姿は、『白薔薇王女と誓いの騎士』の絵本に出てくる、とある一ページのお姫様の姿にそっくりだった。物語終盤の、捕らわれたお姫様を騎士が救い出し、二人が結ばれるシーン。騎士はその後跪き、お姫様に永遠の愛を誓うのだ。
けれど、クライヴ様はもちろん跪かない。軽蔑を隠そうともしない眼差しで、うっとりと語り続ける王女を見ている。
「お願いよ、クライヴ様。どうか目を覚まして。あなたの白薔薇王女は、このあたくしよ。この手をとって、誓いの口づけをして。あたくしに永遠の愛と忠誠を誓って」
クライヴ様は束の間怪訝そうな顔をしたけれど、すぐに表情を引き締めた。
「何を言っているのかはさっぱり分からんが、王女殿下、あなたが行ったことは貴族令嬢に対する重大な加害行為だ。王妃陛下の名を騙り、ハートリー伯爵令嬢をおびき寄せ、暴行しようと企てた。おそらくは、王妃陛下の印章が押された通行証とやらも偽物だろう。どのようにして入手したのかなどは、今から全て話していただく」
そう言うとクライヴ様は、残っている衛兵たちに顔を向ける。衛兵らは王女に近付き、通告した。
「エメライン王女殿下、御身を近衛隊にてお預かりいたします。監察局まで御同行ください」
「嫌よ。あなたたちじゃないわ。あたくしに触れていいのは、誓いの騎士様だけよ」
クライヴ様と同様、かすかに困惑の表情を浮かべた衛兵たちは、それでも「失礼いたします」と声をかけ、王女の両腕を取り立ち上がらせた。途端に王女が暴れはじめる。
「いやよ! 離して! 離しなさいっ!! クライヴ様……! 助けて、あたくしの騎士様ぁ……っ!!」
まるで悲劇の主人公のように、涙を浮かべ、クライヴ様に向かって手を伸ばすエメライン王女。
クライヴ様はそんな彼女を憎々しげに見つめながら、きっぱりと言い放った。
「愛するローズを傷付けようとする者など、視界に入れるのもおぞましい。光の届かぬ部屋で、己の罪と後悔を噛みしめるがいい」
「……へ……?」
何を言われているのか理解できないといった、呆然とした顔のエメライン王女は、そのまま連行されていった。
彼女は最後まで、クライヴ様のことだけを一心に見つめ続けていた。
ルパート様は両手を床につき、何度も涙の粒を落としながら話しはじめた。
「せ、先週、王宮の侍女と名乗る女が、我が屋敷に来ました。そして僕は、エメライン王女殿下からのご指示を受けたのです。王女殿下を陥れ、僕とフラフィントン侯爵家を地に堕とした、ロー……、ハートリー伯爵令嬢を罰するために、協力してほしいと。事が上手く運べば、この僕を、今度こそ王女殿下の専属護衛騎士として指名し、生涯おそばに置いてくださると……。さらには、フラフィントン侯爵家にも再興の道を示し、お救いくださると……! 僕は侍女から手渡された王妃陛下の印章入りの通行証を持ち、王宮に入りました」
その言葉に、私もクライヴ様も、そして衛兵たちも皆息を呑んだ。無意識に王女の方に視線を向けると、彼女は動揺するそぶりも見せずに、床に手をついたままクライヴ様のことをじっと見つめていた。
「ぼ、僕は、そのご命令に最後の望みをかけたのです……!」
「そのご命令とは何だ。最後まで全て話せ」
クライヴ様がルパート様に突きつけたままの剣先をかすかに揺らすと、ルパート様は大きく飛び跳ねた。
「そ、そ、その……、僕はあちらの奥の部屋で、ハートリー伯爵令嬢が現れるまで、王女殿下とともに待機しておりました。やがてハートリー伯爵令嬢がこの部屋に入ってくると、王女殿下が彼女と二人きりでお話をなさり……僕に声がかかりました。そ、その後のご命令は……」
彼はそこで言葉を区切り、喉を鳴らす。そして一層震える声で、絞り出すように白状した。
「……ハートリー伯爵令嬢の、純潔を散らせ、と……」
(……っ!)
予想していた言葉でも、衝撃は大きい。視界がぐらりと大きく揺れた。心臓が激しく脈打ち、指先が震えだす。
クライヴ様が来てくださっていなければ、私はここで──。
しばらく無言のままだったクライヴ様が、剣を腰に戻すと衛兵らに声をかける。
「本日王女殿下についていた侍女はどこだ」
「……っ、み、見当たりません」
「探せ」
「はっ!!」
その短いやり取りで、すぐに数人の衛兵が廊下の方へと走りはじめた。クライヴ様の指示で、別の衛兵らがルパート様の両腕を抱えあげ、部屋から連れて行く。
その隙間を縫うように、私の侍女が部屋の中に入り、涙を浮かべそばへと駆け寄ってきた。
「ロザリンドお嬢様、申し訳ございません……! まさか、このようなことに……」
「いいのよ。あなたは何も悪くないわ。王妃陛下への謁見だと聞かされ、引き離されたのですもの」
気心の知れた侍女に抱き寄せられ、私は深く息をついた。まだ指先が震えている。
クライヴ様はゆっくりと、エメライン王女へと視線を動かす。
残っていた衛兵が、王女に手を伸ばした。
「嫌よ。触らないで」
王女は静かに、けれどきっぱりとその手を拒絶した。衛兵は王女に手を差し出したままの姿勢で固まる。
彼女は緩慢な動きで、クライヴ様に向かってその細い両腕を伸ばした。
「起こして」
そして少し甘えるような声で、王女はクライヴ様にそう言った。王女の表情は、次第に夢見るようなうっとりとしたものに変わっていく。
「あたくしの誓いの騎士様。たくましくて、美しくて、高潔で……。他の誰も比べものにはならない、あたくしの運命の騎士様。……そこにいた汚らしいゴミとは、雲泥の差だわ」
自分が呼び寄せ利用しようとしたルパート様のことをそんな風に蔑むと、彼女は微笑んだ。
真っ白なワンピース姿で、床に座ったまま騎士に向かって手を伸ばす。その姿は、『白薔薇王女と誓いの騎士』の絵本に出てくる、とある一ページのお姫様の姿にそっくりだった。物語終盤の、捕らわれたお姫様を騎士が救い出し、二人が結ばれるシーン。騎士はその後跪き、お姫様に永遠の愛を誓うのだ。
けれど、クライヴ様はもちろん跪かない。軽蔑を隠そうともしない眼差しで、うっとりと語り続ける王女を見ている。
「お願いよ、クライヴ様。どうか目を覚まして。あなたの白薔薇王女は、このあたくしよ。この手をとって、誓いの口づけをして。あたくしに永遠の愛と忠誠を誓って」
クライヴ様は束の間怪訝そうな顔をしたけれど、すぐに表情を引き締めた。
「何を言っているのかはさっぱり分からんが、王女殿下、あなたが行ったことは貴族令嬢に対する重大な加害行為だ。王妃陛下の名を騙り、ハートリー伯爵令嬢をおびき寄せ、暴行しようと企てた。おそらくは、王妃陛下の印章が押された通行証とやらも偽物だろう。どのようにして入手したのかなどは、今から全て話していただく」
そう言うとクライヴ様は、残っている衛兵たちに顔を向ける。衛兵らは王女に近付き、通告した。
「エメライン王女殿下、御身を近衛隊にてお預かりいたします。監察局まで御同行ください」
「嫌よ。あなたたちじゃないわ。あたくしに触れていいのは、誓いの騎士様だけよ」
クライヴ様と同様、かすかに困惑の表情を浮かべた衛兵たちは、それでも「失礼いたします」と声をかけ、王女の両腕を取り立ち上がらせた。途端に王女が暴れはじめる。
「いやよ! 離して! 離しなさいっ!! クライヴ様……! 助けて、あたくしの騎士様ぁ……っ!!」
まるで悲劇の主人公のように、涙を浮かべ、クライヴ様に向かって手を伸ばすエメライン王女。
クライヴ様はそんな彼女を憎々しげに見つめながら、きっぱりと言い放った。
「愛するローズを傷付けようとする者など、視界に入れるのもおぞましい。光の届かぬ部屋で、己の罪と後悔を噛みしめるがいい」
「……へ……?」
何を言われているのか理解できないといった、呆然とした顔のエメライン王女は、そのまま連行されていった。
彼女は最後まで、クライヴ様のことだけを一心に見つめ続けていた。
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