のほほん異世界暮らし

みなと劉

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222 農作業と春先の風

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春の陽射しが心地よく、空には淡い雲が流れていた。家の窓を開けると、柔らかな風がカーテンを揺らし、遠くから鳥のさえずりが聞こえてくる。僕は農場へ出かける準備をしながら、この季節特有の清々しい空気に心を弾ませた。帽子をかぶり、カゴに簡単な道具を入れて準備完了。「シャズナ、行こうか」と声をかけると、玄関のあたりに待機していたシャズナが「にゃー」と小さく鳴いて、すぐに僕の足元にやってきた。

シャズナは、ふわふわとした尻尾をゆるやかに揺らしながら軽快な足取りで僕の横を歩く。農場へ向かう道すがら、春風が草の香りを運び、木々の枝が優しく揺れていた。シャズナは時折立ち止まって耳をピクピク動かし、周囲の音に注意を払っている。そんな姿を見ていると、自然と笑みがこぼれる。

農場に着くと、僕は倉庫から軍手をはめて、しっかりと握った鍬を持って畑へ向かった。土の上に立ち、軽く息をついてから鍬を振り下ろす。土がかき混ぜられ、豊かな匂いが鼻をくすぐる。力を込めて耕すたび、鍬の先から黒々とした土が小さな塊となってめくれ上がる。遠くで風に揺れる木々のざわめきと、土を掘り起こす音が耳に響く中、ふと視線を上げるとシャズナがこちらを見ていた。日向でお座りし、しっぽをゆるやかに動かしているその姿は穏やかで、何か話しかけられているような気分になる。

「シャズナ、調子はどう?」と声をかけると、シャズナは耳をピンと立て、にゃーと軽やかに鳴いた。まるで「ここにいるよ」とでも言いたげに。そのしぐさに、春の暖かさと相まって心がほぐれていく。

農作業は思った以上に進み、やがて昼前になった。汗が額を流れ、少し疲れが見え始めたころ、シャズナが立ち上がって近寄ってきた。そっと鼻をひくひくさせながら僕を見上げ、「そろそろ休憩しようか」と促しているようだった。

「そうだな、少し休憩しようか」と笑って応えると、シャズナは小さな声で「にゃー」と返し、尻尾をふわっと揺らした。カゴから昼食を取り出し、シャズナにも小皿に分けてあげる。春先の穏やかな風が吹き抜ける中、二人で昼を取るひとときは何にも代えがたいものだった。

昼食を終え、片付けを済ませると、再び家への帰路に就く。帰り道、シャズナは疲れた様子もなく元気に歩き、時折僕の顔を見上げて「今日も頑張ったね」と言っているかのようだった。

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