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本編
34.生徒会ライフ!4 Side 佐伯 伊織 その1
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恋愛って真面目にする意味あんのかな~と、俺は常々思っている。
自分でいうのもなんだけど、俺はモテる。
物心つく前からもう俺のモテ人生は始まっていたと言っても過言じゃない。
わざわざこっちから何かしらのアピールをしなくても、自然と他人が好意を寄せてくるため、俺の恋愛は常に選ぶ側という超イージーモードだった。
それに加え、俺のまわりに恋愛結婚というものをしている人間もいないため、恋愛自体の持つ本来の意味──純粋に相手が好きで一生一緒に添い遂げたい──的なものの価値もわからない。
俺達のように将来の社会的立場が確約された人生を歩む人間にとって、結婚は家、または組織にとっての交渉カードのひとつだ。
恋愛感情だけで相手を選んで結婚するなんて、勝ち組人生を棒に振るような行為としか思えない。
なので相手を選ぶ時は、必ず何かしらのメリットがある相手であるということが大前提となる。
ま、そもそもこっちが好きな人と結婚したいと言っても、周りが絶対納得しないんだけどね~。
性的なものに興味が出てくる年頃になると、更にその気持ちは顕著になった。
別に恋愛感情がなくても、抱けるし、イケる。
その上、相手はなにも異性じゃなくてもいい、とくれば真面目に恋愛ってする意味あんのかな~って思っても不思議じゃなくない?
実際そんな事を真面目にしようって気もないケドね~。
俺が中学から進学したこの紅鸞学園は、中高一貫教育の全寮制の男子校だ。
山奥の広大な敷地に建てられているという不便な環境のわりには、やたらとハイテクで充実した施設を持つ学校だが、いくら便利でも世間から隔離されている状況に変わりはなく、ここに在籍する六年間の間、長期の休み以外に異性との関わりはないため、憧れや恋愛感情、性的興味の対象は当然のように身近にいる同性へと向けられる。
俺はここでもよくモテている。
それこそ親衛隊なんてものが出来てしまうくらいには。
しかしここは日本でもトップクラスの子息が多く通う学校だけのことはあり、小学校までのようにぶっちぎりで一番という訳にもいかなかった。
入学以来、いつも俺の前には竜造寺 清雅と朝比奈 朔人という二人がいた。
本気を出せば敵わない相手じゃないけど、そこまで必死になってまで一番になりたいわけじゃないから、今のポジションで十分満足している。
ま、上には上がいるってことでもいいじゃん。
俺はそういうのあんまり気にしてないんだよね~。
言っとくけど、負け惜しみじゃないよ?
将来は絶対大変な立場になるのがわかってるんだから、学生時代くらい、少しは楽したいじゃん。
俺にとって価値があるのは、一番になることじゃなく、愉しく過ごすこと、なんだからさ~。
俺達三人は特別仲が良いわけでもないけど、同学年で今は同じ生徒会役員ということもあって、行動を共にすることが多くなっている。
ちなみに清雅が会長。朔人は副会長。俺は会計だ。
こんな適当そうな俺が会計だなんて、自分でも似合わなすぎだと思うけど、生徒会役員は年に一回行われる人気投票で決められていて、学年に関係なくその結果で出た順位がそのまま役職に反映されるのだから仕方がない。
俺としては、会長や副会長みたいに矢面に立って色んな交渉とかした挙げ句、プライベートな時間がガシガシ削られていくような大変な役職に就くよりは、地味~に数字と向き合うほうが気が楽だと思ってるんだけどさ~。
本来なら地道で面倒な事を嫌う俺に、こんなことを思わせるくらい、とにかく生徒会は多忙だ。
授業免除という特権がなければ、マジで自由な時間なんて作れっこないと思うほどハードな名誉職であることは間違いない。
ま、他にもお得な特権があるからこそ、やりがいもあるんだけどね~。
そんな俺らのささやかな息抜きは、ひとりの人間をターゲットに決めて、誰が一番最初に口説き落とせるかということを競う『ゲーム』だった。
相手に特別な思い入れがあるわけじゃないけど、常に選ぶ側の俺達が選ばれる側になるために、ある程度努力するという行為が新鮮で楽しいのだ。
今回そのゲームのターゲットに選ばれたのは、季節外れの転校生、『中里 光希』だった。
生徒会顧問の東條先生に頼まれて、その転校生を正門まで迎えにいった朔人が、珍しく興味を持ったことがきっかけで、今回ターゲットに選ばれた。
朔人は毎回このゲームに参加してはいるが、俺達に言い寄られて簡単に靡いているターゲットに対して、いつもどこか嫌悪感を持った目で見ていた。
朔人は元々潔癖症気味なところがあるみたいだから、恋愛関係もお綺麗なモノを求めちゃうのかもしれないけど、俺としては、憧れの存在とも云える俺達にちやほやされるんだから、簡単に靡くのもしょうがないと思うんだけど……。
ってゆーか、むしろそうじゃないと俺達のプライドに傷がつく!
たぶん今までターゲットになったコの反応が、普通。
そういう意味では、中里光希という人物は、俺がというか俺達生徒会メンバーが今までに関わったことのないタイプの人間だった。
──一言で言うならば『規格外』。
見た目は計算されているとしか思えないような冴えなさ加減で、中身はおそらく今まで出会った人間の中でも群を抜いて変わってると思われる。
最初に学食で会った時、朔人がこれのどこに興味を引かれたのか、一見しただけじゃさっぱりわからなかった。
あまりにも興味がわかないのもゲーム参加者としてどうかと思うので、親しみを込める意味で、『光希ちゃん』と呼ぶことにしてはみたのだが。
──可愛らしい呼び名で呼んだくらいでは、どうにもならないくらい可愛げがないってことを、すぐに思い知らされた。
誰もが魅了される美貌の持ち主である朔人を初対面で容赦なく殴り。
この学園の畏怖と憧れを一心に集めている清雅をフル無視した挙げ句、キスされても動じず。
生徒会役員になるほどの絶大な人気を誇る俺や壱琉センパイには微塵も興味を示さなかったのだ。
これを規格外と言わずになんと言えばいいのか!
え!?これ口説くの?!
口説いたとこで効果あるように見えないんだけど~!
……どう考えても無理っぽくね!?
やっぱり無理矢理でも抱いたほうが早そうだよね~。
壱琉センパイ相手に冗談混じりに言ったことを、本気で実践することになるかもしれない。
それに比べて、外野のコ達の扱い易さといったら!
いつも以上にリップサービスしたくなるほど可愛く感じる。
実際、俺達をひと目見ようと集まった生徒に押されて、人垣から飛び出してきたコには、かなりサービスしてしまった。
後で親衛隊長に話しておかないと、厄介なことになりかねないほどに。
ま、俺のところは他所と違って身体の関係込みで良好な関係を築けているから、筋さえ通せば大抵の個人的な意向は聞いてもらえるんだよね~。
さっきのコ、反応が初々しくて新鮮だったな~。たまにはああいうタイプを抱くのもいいかも。
なんてことをあれこれ考えているうちに、光希ちゃんとの学食でのファーストコンタクトは風紀委員長に邪魔されるかたちで、呆気なく終了することになってしまった。
別れ際、さっき可愛い反応を見せてくれたコみたいに、光希ちゃんももしかしたら少しくらいは可愛げのある反応を見せてくれるんじゃないかと思って、試しにじっと見つめてみたのだが。
──期待外れというか、予想通りというか、あからさまに怪訝そうな顔をされただけだった。
見た目も性格も可愛いコが好みの俺としては、光希ちゃんは全く好みのタイプに掠りもしない相手だが、別にこっちが好きになる必要もない、単なるターゲットに過ぎない相手なので、あえて深く考えないことにした。
自分でいうのもなんだけど、俺はモテる。
物心つく前からもう俺のモテ人生は始まっていたと言っても過言じゃない。
わざわざこっちから何かしらのアピールをしなくても、自然と他人が好意を寄せてくるため、俺の恋愛は常に選ぶ側という超イージーモードだった。
それに加え、俺のまわりに恋愛結婚というものをしている人間もいないため、恋愛自体の持つ本来の意味──純粋に相手が好きで一生一緒に添い遂げたい──的なものの価値もわからない。
俺達のように将来の社会的立場が確約された人生を歩む人間にとって、結婚は家、または組織にとっての交渉カードのひとつだ。
恋愛感情だけで相手を選んで結婚するなんて、勝ち組人生を棒に振るような行為としか思えない。
なので相手を選ぶ時は、必ず何かしらのメリットがある相手であるということが大前提となる。
ま、そもそもこっちが好きな人と結婚したいと言っても、周りが絶対納得しないんだけどね~。
性的なものに興味が出てくる年頃になると、更にその気持ちは顕著になった。
別に恋愛感情がなくても、抱けるし、イケる。
その上、相手はなにも異性じゃなくてもいい、とくれば真面目に恋愛ってする意味あんのかな~って思っても不思議じゃなくない?
実際そんな事を真面目にしようって気もないケドね~。
俺が中学から進学したこの紅鸞学園は、中高一貫教育の全寮制の男子校だ。
山奥の広大な敷地に建てられているという不便な環境のわりには、やたらとハイテクで充実した施設を持つ学校だが、いくら便利でも世間から隔離されている状況に変わりはなく、ここに在籍する六年間の間、長期の休み以外に異性との関わりはないため、憧れや恋愛感情、性的興味の対象は当然のように身近にいる同性へと向けられる。
俺はここでもよくモテている。
それこそ親衛隊なんてものが出来てしまうくらいには。
しかしここは日本でもトップクラスの子息が多く通う学校だけのことはあり、小学校までのようにぶっちぎりで一番という訳にもいかなかった。
入学以来、いつも俺の前には竜造寺 清雅と朝比奈 朔人という二人がいた。
本気を出せば敵わない相手じゃないけど、そこまで必死になってまで一番になりたいわけじゃないから、今のポジションで十分満足している。
ま、上には上がいるってことでもいいじゃん。
俺はそういうのあんまり気にしてないんだよね~。
言っとくけど、負け惜しみじゃないよ?
将来は絶対大変な立場になるのがわかってるんだから、学生時代くらい、少しは楽したいじゃん。
俺にとって価値があるのは、一番になることじゃなく、愉しく過ごすこと、なんだからさ~。
俺達三人は特別仲が良いわけでもないけど、同学年で今は同じ生徒会役員ということもあって、行動を共にすることが多くなっている。
ちなみに清雅が会長。朔人は副会長。俺は会計だ。
こんな適当そうな俺が会計だなんて、自分でも似合わなすぎだと思うけど、生徒会役員は年に一回行われる人気投票で決められていて、学年に関係なくその結果で出た順位がそのまま役職に反映されるのだから仕方がない。
俺としては、会長や副会長みたいに矢面に立って色んな交渉とかした挙げ句、プライベートな時間がガシガシ削られていくような大変な役職に就くよりは、地味~に数字と向き合うほうが気が楽だと思ってるんだけどさ~。
本来なら地道で面倒な事を嫌う俺に、こんなことを思わせるくらい、とにかく生徒会は多忙だ。
授業免除という特権がなければ、マジで自由な時間なんて作れっこないと思うほどハードな名誉職であることは間違いない。
ま、他にもお得な特権があるからこそ、やりがいもあるんだけどね~。
そんな俺らのささやかな息抜きは、ひとりの人間をターゲットに決めて、誰が一番最初に口説き落とせるかということを競う『ゲーム』だった。
相手に特別な思い入れがあるわけじゃないけど、常に選ぶ側の俺達が選ばれる側になるために、ある程度努力するという行為が新鮮で楽しいのだ。
今回そのゲームのターゲットに選ばれたのは、季節外れの転校生、『中里 光希』だった。
生徒会顧問の東條先生に頼まれて、その転校生を正門まで迎えにいった朔人が、珍しく興味を持ったことがきっかけで、今回ターゲットに選ばれた。
朔人は毎回このゲームに参加してはいるが、俺達に言い寄られて簡単に靡いているターゲットに対して、いつもどこか嫌悪感を持った目で見ていた。
朔人は元々潔癖症気味なところがあるみたいだから、恋愛関係もお綺麗なモノを求めちゃうのかもしれないけど、俺としては、憧れの存在とも云える俺達にちやほやされるんだから、簡単に靡くのもしょうがないと思うんだけど……。
ってゆーか、むしろそうじゃないと俺達のプライドに傷がつく!
たぶん今までターゲットになったコの反応が、普通。
そういう意味では、中里光希という人物は、俺がというか俺達生徒会メンバーが今までに関わったことのないタイプの人間だった。
──一言で言うならば『規格外』。
見た目は計算されているとしか思えないような冴えなさ加減で、中身はおそらく今まで出会った人間の中でも群を抜いて変わってると思われる。
最初に学食で会った時、朔人がこれのどこに興味を引かれたのか、一見しただけじゃさっぱりわからなかった。
あまりにも興味がわかないのもゲーム参加者としてどうかと思うので、親しみを込める意味で、『光希ちゃん』と呼ぶことにしてはみたのだが。
──可愛らしい呼び名で呼んだくらいでは、どうにもならないくらい可愛げがないってことを、すぐに思い知らされた。
誰もが魅了される美貌の持ち主である朔人を初対面で容赦なく殴り。
この学園の畏怖と憧れを一心に集めている清雅をフル無視した挙げ句、キスされても動じず。
生徒会役員になるほどの絶大な人気を誇る俺や壱琉センパイには微塵も興味を示さなかったのだ。
これを規格外と言わずになんと言えばいいのか!
え!?これ口説くの?!
口説いたとこで効果あるように見えないんだけど~!
……どう考えても無理っぽくね!?
やっぱり無理矢理でも抱いたほうが早そうだよね~。
壱琉センパイ相手に冗談混じりに言ったことを、本気で実践することになるかもしれない。
それに比べて、外野のコ達の扱い易さといったら!
いつも以上にリップサービスしたくなるほど可愛く感じる。
実際、俺達をひと目見ようと集まった生徒に押されて、人垣から飛び出してきたコには、かなりサービスしてしまった。
後で親衛隊長に話しておかないと、厄介なことになりかねないほどに。
ま、俺のところは他所と違って身体の関係込みで良好な関係を築けているから、筋さえ通せば大抵の個人的な意向は聞いてもらえるんだよね~。
さっきのコ、反応が初々しくて新鮮だったな~。たまにはああいうタイプを抱くのもいいかも。
なんてことをあれこれ考えているうちに、光希ちゃんとの学食でのファーストコンタクトは風紀委員長に邪魔されるかたちで、呆気なく終了することになってしまった。
別れ際、さっき可愛い反応を見せてくれたコみたいに、光希ちゃんももしかしたら少しくらいは可愛げのある反応を見せてくれるんじゃないかと思って、試しにじっと見つめてみたのだが。
──期待外れというか、予想通りというか、あからさまに怪訝そうな顔をされただけだった。
見た目も性格も可愛いコが好みの俺としては、光希ちゃんは全く好みのタイプに掠りもしない相手だが、別にこっちが好きになる必要もない、単なるターゲットに過ぎない相手なので、あえて深く考えないことにした。
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