151 / 167
疑問
しおりを挟むボーッと立っていると,
誰かに肩をトントンと叩かれた。
ハッとして後ろを振り返ると,
「久しぶりねっていうか、
此処では久しぶりね!」
そう言ってマグノリアがフフッと笑った。
僕はジーッとマグノリアの顔を見据えた後,
ハッとして周りをキョロキョロと見回した。
「マグ…ノリア……?」
夢でも見てるようにそう呟くと、
「やあねえ~ 夢見てるみたいな顔をして!
まあ、夢見てるってのは正しいんだけどね!
何? 私達の事、忘れたっては言わせないわよ!」
そう言うと,マグノリアは僕の頬を抓った。
「そうか、僕、また夢の世界に来たんだね………
あ、アーウィンも久しぶり」
マグノリアの隣にいたアーウィンに声をかけると,
「ジェイド,久しぶり!」
そう言ってアーウィンが僕に抱きついて来た。
アーウィンに抱きつかれながらマグノリアの方を見て
「もしかして君達は頻繁に夢で会ってるの?」
そう尋ねると,
マグノリアとアーウィンは顔を見合わせた。
「まあ、頻繁って訳じゃ無いけど,
時々は来てるわよね?
デューデューだってよく此処には来るのよ?
ジェイドは本当に久しぶりだけど!」
マグノリアはそう言うと向こうのほうを指差した。
「ほら! デューデューも帰って来たわよ!」
マグノリアの指差すほうを見ると,
彼方から一匹の龍はがバサッバサと翼をはためかせながら
此方に向かって飛んでくるのが見えた。
「デューデューは何処へ行ってたの?」
そう尋ねると,
「狩りをしに行ってたみたいよ?」
そうマグノリアが答えたので、
「もしかして一人で?」
少し探りを入れるようにそう尋ねた。
もしかしたらダリルが一緒かもしれないと思ったから。
僕たちが実際に此処に住んでいた時は、
デューデューとダリルは良く一緒に狩りをしに行っていた。
そんな僕の思いをすぐに気付いたのか、
マグノリアは少し寂しそうな顔をすると,
「ええ、一人でよ」
そう言って段々と近づいてくるデューデューの方を見た。
僕はガクッと肩を落とすと,
「そうか……一人か……」
そう言って目を閉じた。
大きなため息をつくと,
突風がブワッと吹きつけてデューデューが着地した。
「おお、ジェイドか!
久方だなと言っても現世ではさっきまで一緒にいたのだがな」
そう言うと,狩ってきたばかりの大きなジャイアントボアを地に下ろした。
「不思議なものよ。
夢だと言うのに腹は空く。
まるでこの瞬間が現実のようだな」
デューデューはそう言うと,
「ほら、解体するのはお前達の役目だ。
私のこの姿では解体は無理だからな。
まあ、私は生で食べても良いのだが、
人の姿に見慣れたそんな私の姿を、
お前達は見たく無いだろう」
そう言うとその場に座り込んだ。
「あ、やっぱり此処では人の姿になれないんだ?」
そう尋ねると,
「残念ながらな。
一度人の姿に慣れてしまうと、
龍のままでは不便なものよな。
ハア~」
そう言ってデューデューはため息をついた。
「あ、解体は僕に任せて!」
アーウィンはそう言うと,
腕を捲り始めた。
「じゃあ、私は火の準備をするわね!
ジェイドは裏の畑からハーブを摘んできて!
お肉にはどのハーブか未だ覚えてる?」
マグノリアはそう言うと,
焚火炉に薪を加え始めた。
「あ、うん、見ればわかると思う……
大体色や形で覚えていたから」
僕はそう言うと裏手に回った。
洞穴の横に回ると,
少し小高になった裏手に回るのに、
かつて自分たちで作った石段が目の前に現れた。
“懐かしい……
あの時はダリルも一緒に此処で……”
そう思いそこまで段差のない階段の上の方を見た。
風が上から吹き降りて僕の髪を揺らした。
小さな息遣いが聞こえたような気がしてパッと後ろを振り返った。
でも僕の後ろには何もなく、
ただ向こう側に広がる岩山と森林のとっぺんが
何処までも果てしなく見えるだけだった。
“この風景はいつまでも変わらないのに
どうして僕たちは変わってしまったのだろう……
何故僕達はあんな終わり方をしなければいけなかったのだろう……
もし叔父上が謀反を起こさなければ……”
過ぎ去った過去を思っても、
もうどうにもならない。
でも僕たちはちゃんと生まれ変わってやり直すチャンスをもらっている。
“早くこの世界での事を思い出さなければ……
そして……ダリルの事も……”
そう胸に思いながら、
僕は石段を上がって行った。
裏手に出ると、
そこには僕達が作った畑が広がっていた。
そして向こうには井戸が。
懐かし過ぎって涙が出そうになった。
“そうだ、ハーブ、ハーブ!
遅くなると又マグノリアにドヤされる。
何と言っても翠の母親だからな。
やっぱり僕の知るマグノリアとは少し変わったよな。
母になって強くなったのかな“
僕はそんな事を考えながハーブを摘み始めた。
”そうだ、そうだ、このハーブだ!
上から3段目……左から2番目のこれ!
意外と思いだせるもんなんだな“
少しクスッと笑いながらハーブを摘むと、
それを手にぎゅっと握りしめて今来た道を戻った。
焚火炉の所まで来ると,
既にパチパチと木が燃えて割れるような音がしていた。
その隣ではマグノリアが、
「アーウィン! そこじゃないでしょ!
ほら、此処を剥いで、
ナイフをぐるっと下に回して……
あ~違う、違う!
貴方,皇室でヌクヌクと育てられたんじゃないの?!
解体、前より下手になってるわよ!」
そう言いながらアーウィンのナイフを取り上げていた。
僕が呆気に散られたように二人のやりとりを見ていると,
僕に気付いたアーウィンが真っ赤になって、
「あ、いや、本当はもっと上手くやれたんだよ!
ジェイド達がいなくなって狩りをしたり、
解体するのは僕の役目だったんだ!
只今はちょっと勘が鈍っているだけで、
こんなの直ぐに!」
そう言うと,マグノリアからナイフを取り上げようとした。
その拍子に指を切ってしまって血がジワッと滲んだ。
アーウィンが
「痛っ……」
と言って指を握ると,
僕は首を傾げながら、
「これ、夢なのに痛みがあるの?」
そう言ってアーウィンに近づいて行った。
アーウィンもマグノリアもハッとしたようにすると,
「そう言えばそうね。
夢なのに痛みを感じる……?」
そう言いながらマグノリアが自分の頬を抓った。
「いったーい!!」
そう言って叫ぶマグノリアに、
「夢の中なのに痛みを感じるって一体どう言う事だろう?!
この世界は現実で無いのに今の僕達に繋がってる?!」
そう問いかけると,
「え~、私に言っても分からないわよ?」
そう言って、
「ほら、アーウィンでもジェイドでも良いから、
ヒール,ヒール!」
そう言って血が滲んだアーウィンの指を指差した。
「あ、僕が自分でやるよ」
そう言いながらアーウィンは自分で指にヒールをかけると,
切れた指がスーッと繋がりもどの状態に戻った。
「う~ん、魔法もちゃんと使えるみたいね」
マグノリアはそう言うと,
皮を剥いだジャイアントボアの肉を
ダンッ、ダンッとぶった切る音をさせて
一つ一つチョップしていった。
そして熱々になったフライパンにサッサと乗せると,
肉はジュ~っと美味しそうな音を立て始めた。
「ジェイド、ハーブは?」
マグノリアにそう聞かれ,
握りしめていたハーブを渡した。
「ちゃんと覚えていたわね!」
彼女はそう言うと,
親指と人差し指でスーッと茎をなぞると,
スルスルとハーブの葉がその茎から肉の上にこぼれ落ちた。
そこに塩と胡椒を振りかけて、
サッと裏返すと,
反面はもう既に綺麗な狐色をしていた。
「美味そうな匂いだな。
マグノリア、料理の腕を上げたな」
デューデューはそう言うと,
”早くくれ“
とでも言うように頭を火の前で上下させた。
マグノリアは別口で作っておいた芋のソテーを一緒に添えると,
一番にデューデューの前に置いた。
「今日の1番の労働者に最初にどうぞ」
そう言うと,デューデューは直ぐにがっつき始めた。
「美味いぞ!」
デューデューそう言って舌鼓を打つと、
最初の一枚をぺろりと食べてしまった。
「デューデュー、龍の姿の時に人と同じ調味料で食べても大丈夫なの?
以前は僕たちと同じものは食べなかったよね?!」
そう言うと,
「これは夢だから良いのだ!」
そう言ってお代わりをしてきた。
「あ、僕たちの分が出るまでおかわりはダメだよ!」
そう言って火の前に立ちはだかると,
「ほら、僕たちはこれ食べるから、
デューデューは向こうで調理されてないものを食べたら?
夢の中だし、明日に残すって事もできないだろうし……」
そう言った途端デューデューは残っていた焼く前の肉に飛びつき、
僕たちに背を向けガツガツと食べ始めた。
そんな姿を見ていた僕達は
”プフッ“
と笑うと,
早速出来上がってきた自分たちの分にかぶりついた。
食べながら不意にマグノリアが、
「ねえ、ねえ、所でダリルの事だけどさ」
そう言い出したので、
ドキッとして食べていた手を止めた。
「私達、もう結構な回数で此処へ来てるけど、
ダリルって現れないわよね?
如何して彼だけが現れないのかしら?」
そう言って僕達を見た。
僕もそれはずっと思っていた。
夢を見始めた頃は確かに彼も此処に現れていた。
でも急に現れなくなったのだ。
それも僕達が夢と現世を繋げだしてから。
僕達を見渡したマグノリアと目が合うと,
一瞬金縛りにあったようになった。
横でアーウィンがボソッと
「もしかしてまだ産まれてないとか?」
そう言って首を傾げた。
僕は未だ生まれていないとは考え付かなかった。
彼は僕達と同じ頃に何処かで生まれているとずっと思っていた。
「そんな…」
不意にそう声が出た。
横ではマグノリアが
「怖い事考えさせないで!」
と急に大きな声を出した。
それにギョッとした僕が
「え? 怖い事って……?」
と繰り返し、
次々と僕達は
「え?」
「え?」
と言うような感じになって行った。
マグノリアがその場を切って、
「ちょっと待って!
もしかして彼には転生の術が効いて無いって言わないよね?!」
そんな一声に、
僕もアーウィンも
「……」
となってしまった。
でもそんな僕達の会話を聞いていたデューデューが、
「そんな事はないと思うぞ?」
そう言って割り込んできた。
「デューデュー? 貴方、何か知ってるの?!
知ってるんだったら白状しなさい!」
そう言ってマグノリがデューデューの首を締め始めた。
僕は慌てて
「ちょ、マグノリア! 止めて!
これでも一応僕の育ての親なんだ!」
そう言ってマグノリアの腕を掴むと,
「これでも一応とは何だ!」
そう言ってデューデューが首を振り始めた。
「え~僕、助けてあげたのに~
そうか、デューデューには助けなんて必要なかったよね!
じゃ、マグノリア、遠慮なくやっちゃって!」
そう言うとマグノリアは粋って腕を捲り始めた。
僕は慌てて、
「いや、いや、アレは言葉のあやと言うもので、
冗談だよ!」
そう言うと彼女はお茶目に笑って、
「分かってるわよ!
私も冗談よ!」
そう言うと,デューデューの首に腕を回すと,
「夢の中で貴方は人型にはなれないのね。
やっぱり何かが少しズレてるわよね。
何だか心配になってきたわ」
そう言ってコツンと自分の頭を彼の頭にぶつけた。
デューデューはフフっと微笑むと,
「そう心配するな。
彼奴もちゃんと翠達の世界に生まれ落ちておる」
そう言うと,僕の頬に頬ずりをした。
僕はデューデューの頬を両手でガシッと鷲掴みにすると,
「ダリルはちゃんと転生してるの?!
デューデューは彼が誰か知ってるの?!
僕はもう彼に出会ってる?!
如何して今まで教えてくれなかったの?!
ねえ、誰なの?
ダリルは何処にいるの?!」
そう叫んでデューデューの顔をユサユサと揺さぶった。
デューデューはブルブルと顔を震わせ僕の手を払うと、
「言えない」
そう一言言った。
「如何して?!
それは前世の事は自分で思い出せって言ってる理由の一環なの?!」
そう尋ねるとデューデューは首を振って、
「いや、これは奴の願いなのだ」
そう言って僕の目を見た。
僕はブワっと全身に鳥肌が立った。
カタカタと震える手でデューデューの頬を掴むと,
「もしかして彼は前世の事を思い出してるの?」
震える声でそう尋ねた。
デューデューはコクリと頷くと,
「私はそれ以上は何も言えない」
そう言うと僕の手に頬ずりをした。
横からはマグノリアがいきなり
「そんな事有り得ない!
ダリルが全て分かった上でジェイドの前に現れないなんて!」
そう言って憤ったかと思うと,
「ダリルはもう私達の事なんて如何でもいいの?!
ジェイドの事はもう愛して……無いの……?」
そう言ってどんどん沈衰して行った。
“え?! そうなの?!
でもそれも有り得る事なんだ……
次の世でもダリルが翠の事を愛してるとは限らないんだ……
如何してダリルは次の世でも翠の事を愛してると思っていたんだろう?!”
僕はその場にへたり込むと、
呆然としたように何も考えられなくなってしまった。
横ではマグノリアやアーウィンが
デューデューに向かってギャーギャー捲し立てていたけど,
僕には何一つ彼らの会話が耳に入って来なかった。
ダリルが今世でもジェイドのように
翠を愛してくれるのか疑問ができてしまった頭の中は真っ白で、
何だか生きる気力さえ失ってしまった。
僕にとってダリルは僕の全てだった。
僕の命と言っても良い程だ。
ダリルとまた会うためだけに僕は翠として
生まれ変わったと言っても過言では無いと思っていた。
でもダリルが同じ気持ちとは限らない可能性に気付いてしまったのだ。
”ダリルは今世では女の子の方がいいのかもしれない……
そうだよ,前世はあんなに男性しか愛せない事を苦しんでいた……
何故僕はそこを見落としていたのだろう?!
ダリルにとってはやり直す絶好のチャンスだ。
そうなると、僕なんかには会いたく無いよね?!
それに自分が前世で命を落とす原因になった僕を、
何故今世でも共にいたいと思うのだろう?!
根本的な問題は解決していない。
僕達はまた命を落とす可能性は大なんだ!
何故大切な事を見落としていたんだ!
そう思うとダリルが此処へ現れないのも納得がいく!
全ての辻褄が合うでは無いか!“
僕はフラフラと立ち上がり崖の方へと歩いていくと,
そのまま崖から飛び降りた。
31
あなたにおすすめの小説
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
悪役会計様に転生した俺は、生徒会長に媚び売って生き残る
桜城 寧
BL
処刑された記憶とともに、BLゲームに登場する悪役会計に転生したことに気付く。処刑されないために、チャラ男としての仮面を被り、生徒会長に媚び売ったり、どうにか能力を駆使したりして生きてたら、色々な人に構われる話。
悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!
はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。
本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる……
そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。
いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか?
そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。
……いや、違う!
そうじゃない!!
悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!!
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
姉の聖女召喚に巻き込まれた無能で不要な弟ですが、ほんものの聖女はどうやら僕らしいです。気付いた時には二人の皇子に完全包囲されていました
彩矢
BL
20年ほど昔に書いたお話しです。いろいろと拙いですが、あたたかく見守っていただければ幸いです。
姉の聖女召喚に巻き込まれたサク。無実の罪を着せられ処刑される寸前第4王子、アルドリック殿下に助け出さる。臣籍降下したアルドリック殿下とともに不毛の辺境の地へと旅立つサク。奇跡をおこし、隣国の第2皇子、セドリック殿下から突然プロポーズされる。
不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
龍は精霊の愛し子を愛でる
林 業
BL
竜人族の騎士団団長サンムーンは人の子を嫁にしている。
その子は精霊に愛されているが、人族からは嫌われた子供だった。
王族の養子として、騎士団長の嫁として今日も楽しく自由に生きていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる