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奇襲
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ゆっくりと動き出した幌の中はシンと静まり返っていた。
シャムアに悪態を突かれた父さんも、
何事もない様に目を閉じたままでルーの前に座り込んでいた。
その反対側ではシャムアが未だ鼻息を撒いた様に
フーフーと息急き切った様に父さんを睨んでいた。
僕は二人を交互に見た後、
“早く説明くらいしてあげれば良いのに……”
そう思いながらため息を吐いてルーの顔を覗き込んだ。
“やっぱり普通に眠っているみたいだな……
それにしても全然動かないな?
頬はピンク色をしてるから息はしてるんだよね?
セシルの時と同じなんだよね?“
セシルの時に経験はしていても、
目の前で微動だもせず眠るルーを見ていると、
段々と心配になって来た。
ピントは来なくても、
言われたままだと前世の彼は僕の父親だ。
“未だ信じられないけどルーとセシルが……”
チラッとセシルの方を見ると、
シャムアの威嚇に腰引いたのか、
少し遠慮気味にルーの顔を覗き込んでいた。
ボーッとルーとセシルを交互に見ていると、
“これはセシル様が経験をしたものと同じですよね?”
そう龍輝が耳打ちして来た。
ハッとしていつもの様に僕の隣に座り込んだ龍輝を見上げると、
コクンと頷いた。
“龍輝ってこの事について如何思っているんだろう?”
そう思っていると、
“シャムアが失礼な態度をとって申し訳ありません”
と急にそんな事を言い始めた。
また僕は龍輝の耳元に近付くと、
“いや、それは龍輝のせいじゃ無いから。
早くシャムアに説明をしない父さんも悪いんだし……
でもシャムアって君達の幼馴染なんだよね?
初めて会った時のシャムアとは随分雰囲気が違うけど、
彼って元々こんな感じの人なの?”
そう尋ねると、龍輝はフッとした様にして、
“そうですね。
彼は元々一本気なところがあって、
これだと思うと周りが見えないところは有りました。
それにとてもルーと言うか、
皇家に忠実な家系の人間です。
幼い時からルーを守る様に言われて育てられたので、
以前ルーが誘拐されたことなどを踏まえると、
少し過剰反応する所はあるかと……”
そう言ってチラッとシャムアの方を見た。
シャムアは未だ父さんの事をキッと睨んだままで、
父さんは眠っているかの様に目を閉じたままだった。
そんな微動だもしない父さんを見ていると、
本当に寝ているのか?!とさえも思われた。
だがそれは見せかけだけで僕が父さんの方をじっと見ていると、
ピクッと耳が動いて、
「後をつけられているぞ。
私などに構わず周りにもう少し気を配ったら如何だ?」
などと言い始めた。
僕が
“えっ?”
と馬車の後ろを振り向いた時には
龍輝と龍星は既に馬車の外にいて、
瞬きをする間も無く何かがドスンと幌の上に乗り掛かった。
ハッとして上を向くと、
短剣の様なもので馬車の幌を誰かが切り裂こうとしていた。
オロオロとして周りを見回すと、
戦闘経験の余りなさそうなジュジュとリアは隅でローティが守る様に縮こまり、
ローティの横ではサーシャが手のひらをパキパキと光らせ
その上を氷の結晶が小さな渦の様に舞っていた。
初めて見る氷魔法に見惚れ、
僕は暫く氷の結晶が舞うサーシャの手の平に見入っていた。
でもホロの上からするガシガシと言う音でハッとして
無防備に眠るルーを見下ろした。
そこでシャムアがいないことに気付いた。
“あれっ?”
っと思いキョロキョロとしていると、
そんな僕に気付いたのか、
“私はここだ。
気を抜くな”
そう言うシャムアの声がどこからともなく聞こえて来た。
目をパチパチとして凝らすと、
ユラっと蜃気楼の様なものが揺らぐのがルーの前に見えた。
“彼は姿が消せるんだ…
でもこの技……何処かで見たことがある様な……”
そう思った瞬間
“セシル!”
ハッとしてセシルを探すと、
彼女はちゃっかりと父さんの腕にしがみついていた。
肝心の父さんは未だ目を閉じたままそこに静かに座っていた。
そんな父さんを見たら僕も段々と落ち着いて来た。
“そうだ、僕もこんな時の為に小さい時から鍛錬して来たんだ”
そう思うと、幌から身を乗り出し、
その上に飛び乗った。
“あっ、凄い。
この幌、布の様であってすごく硬いんだ”
飛び乗った時にそれがわかった。
上に飛び乗って初めて気付いたけど、
“この幌は布では無くて……”
そう思っている瞬間にも目の前の者は
幌の中に侵入しようと幌をガツガツと短剣で切り裂こうとしていた。
でも幌が硬すぎて丁度無理やりホロに切り付けた短剣が折れた所だった。
“やっぱり普通の剣では切り裂けないんだ……
でも彼らは何者?!“
その上にいた者は黒装束を着て顔がまで頭巾を被っていたから
顔が分からない様にしてあったけど、
魔人とかでは無く人である事は間違い無かった。
以前魔人などは人の形はしていても
角があったり目が赤かったり、
肌が青みががっているなど人とは少し違った風合いを持っていると
聞いた事があったからだ。
“もしかして盗賊?!”
そう思った瞬間僕と目があってそこに居た人は
頭上にあった木の枝に飛び乗った。
僕はその身の軽さに驚いて
素早く後ろを振り返ったけど、
その人の姿はもうどこにも無かった。
“えっ?!
一体何処に?!”
身動きせずに膝を付いたまま周りを見回したけど、
襲ってくる様な気配は感じられなかった。
膝を付いたまま幌の上に警戒したままでいると、
スーッと馬車が止まった。
ハッとして立ち上がると、
そのままピョーンと地に飛び降りた。
向こうから龍輝と龍星も戻って来ている姿が確認出来た。
ショウも御者席から降りて来ると、
「どうです!
この幌は硬くて頑丈でしょう!
何と言っても私の龍達の脱皮した皮で作って有りますからね!」
そう言って幌をポンポンと叩いた。
”脱皮?!“
そう思い眉間に皺を寄せると、
「デューデュー様、
如何ですか?!
デューデュー様は脱皮した後は如何しているのですか?!
今度デューデュー様の脱皮した皮を
ここは一つ私に売って下さいませんか!」
目をキラキラさせそう言うショウを横に
僕は外に出て来ていた父さんの方をパッと見た。
「ええええ?! 脱皮って何?!
龍の皮って何?!
父さん、そんなのした事あった?!」
そう大声で叫ぶと、
父さんは眉間に皺をよせ僕の方を見ると、
ブンブンと首を振った。
”脱皮…… 脱皮……“
そう独り言の様にぶつぶつと言っていると、
「それで? 一人でも捕まえる事は出来のか?」
そう言う父さんの声がした。
如何やら龍輝と龍星が戻って来た様だ。
あんなに遠くから素早く戻って来たにも関わらず、
龍輝と龍星は呼吸を乱すこともなく、
「いや、アイツら一体何の為に俺らの馬車を襲ったのか全く分からん」
そう言って龍星が頭をガシガシと掻いた。
「と言うと?
物取りの類では無いと?」
ショウが尋ねると龍輝が何か言いたげに
僕を見た。
”絵? 何? 顔に何かついてる?”
そう思って顔を触っていると、
そう囁いた僕の声が聞こえたのか龍星も僕の方を見て、
「そう言えば翠、
お前、髪の色変わったのか?
確かガキの頃は銀色をしていたよな?」
そう言って僕の髪に触れようとした所を龍輝に腕を掴まれ阻まれた。
僕も一瞬ビクッとなって、
「え?! 何?! 僕の髪が何?!」
恐る恐るそう尋ねると、
もう一度僕の髪に触れようとした所をまた龍輝に阻まれた。
「何だよお前?」
ちょっと言い合いになろうとした龍星を止めると、
龍星も龍輝の顔を見ながら鼻息巻いた様にすると僕の方を見て、
「いや、アイツら念話みたいなの出来るのかな?
向こうにいたやつ等と相槌を打ったかと思うと、
俺と戦っていた奴が
“銀色の髪の者”
は居ないみたいなこと言ってフッと皆一斉に消えたんだが……
今思えば翠って銀髪だったよなって……」
龍星がそう言った瞬間後ろからセシルが、
「ダメ! その事は絶対誰にもバラしちゃダメ!」
そう言いながら幌の中から出て来た。
シャムアに悪態を突かれた父さんも、
何事もない様に目を閉じたままでルーの前に座り込んでいた。
その反対側ではシャムアが未だ鼻息を撒いた様に
フーフーと息急き切った様に父さんを睨んでいた。
僕は二人を交互に見た後、
“早く説明くらいしてあげれば良いのに……”
そう思いながらため息を吐いてルーの顔を覗き込んだ。
“やっぱり普通に眠っているみたいだな……
それにしても全然動かないな?
頬はピンク色をしてるから息はしてるんだよね?
セシルの時と同じなんだよね?“
セシルの時に経験はしていても、
目の前で微動だもせず眠るルーを見ていると、
段々と心配になって来た。
ピントは来なくても、
言われたままだと前世の彼は僕の父親だ。
“未だ信じられないけどルーとセシルが……”
チラッとセシルの方を見ると、
シャムアの威嚇に腰引いたのか、
少し遠慮気味にルーの顔を覗き込んでいた。
ボーッとルーとセシルを交互に見ていると、
“これはセシル様が経験をしたものと同じですよね?”
そう龍輝が耳打ちして来た。
ハッとしていつもの様に僕の隣に座り込んだ龍輝を見上げると、
コクンと頷いた。
“龍輝ってこの事について如何思っているんだろう?”
そう思っていると、
“シャムアが失礼な態度をとって申し訳ありません”
と急にそんな事を言い始めた。
また僕は龍輝の耳元に近付くと、
“いや、それは龍輝のせいじゃ無いから。
早くシャムアに説明をしない父さんも悪いんだし……
でもシャムアって君達の幼馴染なんだよね?
初めて会った時のシャムアとは随分雰囲気が違うけど、
彼って元々こんな感じの人なの?”
そう尋ねると、龍輝はフッとした様にして、
“そうですね。
彼は元々一本気なところがあって、
これだと思うと周りが見えないところは有りました。
それにとてもルーと言うか、
皇家に忠実な家系の人間です。
幼い時からルーを守る様に言われて育てられたので、
以前ルーが誘拐されたことなどを踏まえると、
少し過剰反応する所はあるかと……”
そう言ってチラッとシャムアの方を見た。
シャムアは未だ父さんの事をキッと睨んだままで、
父さんは眠っているかの様に目を閉じたままだった。
そんな微動だもしない父さんを見ていると、
本当に寝ているのか?!とさえも思われた。
だがそれは見せかけだけで僕が父さんの方をじっと見ていると、
ピクッと耳が動いて、
「後をつけられているぞ。
私などに構わず周りにもう少し気を配ったら如何だ?」
などと言い始めた。
僕が
“えっ?”
と馬車の後ろを振り向いた時には
龍輝と龍星は既に馬車の外にいて、
瞬きをする間も無く何かがドスンと幌の上に乗り掛かった。
ハッとして上を向くと、
短剣の様なもので馬車の幌を誰かが切り裂こうとしていた。
オロオロとして周りを見回すと、
戦闘経験の余りなさそうなジュジュとリアは隅でローティが守る様に縮こまり、
ローティの横ではサーシャが手のひらをパキパキと光らせ
その上を氷の結晶が小さな渦の様に舞っていた。
初めて見る氷魔法に見惚れ、
僕は暫く氷の結晶が舞うサーシャの手の平に見入っていた。
でもホロの上からするガシガシと言う音でハッとして
無防備に眠るルーを見下ろした。
そこでシャムアがいないことに気付いた。
“あれっ?”
っと思いキョロキョロとしていると、
そんな僕に気付いたのか、
“私はここだ。
気を抜くな”
そう言うシャムアの声がどこからともなく聞こえて来た。
目をパチパチとして凝らすと、
ユラっと蜃気楼の様なものが揺らぐのがルーの前に見えた。
“彼は姿が消せるんだ…
でもこの技……何処かで見たことがある様な……”
そう思った瞬間
“セシル!”
ハッとしてセシルを探すと、
彼女はちゃっかりと父さんの腕にしがみついていた。
肝心の父さんは未だ目を閉じたままそこに静かに座っていた。
そんな父さんを見たら僕も段々と落ち着いて来た。
“そうだ、僕もこんな時の為に小さい時から鍛錬して来たんだ”
そう思うと、幌から身を乗り出し、
その上に飛び乗った。
“あっ、凄い。
この幌、布の様であってすごく硬いんだ”
飛び乗った時にそれがわかった。
上に飛び乗って初めて気付いたけど、
“この幌は布では無くて……”
そう思っている瞬間にも目の前の者は
幌の中に侵入しようと幌をガツガツと短剣で切り裂こうとしていた。
でも幌が硬すぎて丁度無理やりホロに切り付けた短剣が折れた所だった。
“やっぱり普通の剣では切り裂けないんだ……
でも彼らは何者?!“
その上にいた者は黒装束を着て顔がまで頭巾を被っていたから
顔が分からない様にしてあったけど、
魔人とかでは無く人である事は間違い無かった。
以前魔人などは人の形はしていても
角があったり目が赤かったり、
肌が青みががっているなど人とは少し違った風合いを持っていると
聞いた事があったからだ。
“もしかして盗賊?!”
そう思った瞬間僕と目があってそこに居た人は
頭上にあった木の枝に飛び乗った。
僕はその身の軽さに驚いて
素早く後ろを振り返ったけど、
その人の姿はもうどこにも無かった。
“えっ?!
一体何処に?!”
身動きせずに膝を付いたまま周りを見回したけど、
襲ってくる様な気配は感じられなかった。
膝を付いたまま幌の上に警戒したままでいると、
スーッと馬車が止まった。
ハッとして立ち上がると、
そのままピョーンと地に飛び降りた。
向こうから龍輝と龍星も戻って来ている姿が確認出来た。
ショウも御者席から降りて来ると、
「どうです!
この幌は硬くて頑丈でしょう!
何と言っても私の龍達の脱皮した皮で作って有りますからね!」
そう言って幌をポンポンと叩いた。
”脱皮?!“
そう思い眉間に皺を寄せると、
「デューデュー様、
如何ですか?!
デューデュー様は脱皮した後は如何しているのですか?!
今度デューデュー様の脱皮した皮を
ここは一つ私に売って下さいませんか!」
目をキラキラさせそう言うショウを横に
僕は外に出て来ていた父さんの方をパッと見た。
「ええええ?! 脱皮って何?!
龍の皮って何?!
父さん、そんなのした事あった?!」
そう大声で叫ぶと、
父さんは眉間に皺をよせ僕の方を見ると、
ブンブンと首を振った。
”脱皮…… 脱皮……“
そう独り言の様にぶつぶつと言っていると、
「それで? 一人でも捕まえる事は出来のか?」
そう言う父さんの声がした。
如何やら龍輝と龍星が戻って来た様だ。
あんなに遠くから素早く戻って来たにも関わらず、
龍輝と龍星は呼吸を乱すこともなく、
「いや、アイツら一体何の為に俺らの馬車を襲ったのか全く分からん」
そう言って龍星が頭をガシガシと掻いた。
「と言うと?
物取りの類では無いと?」
ショウが尋ねると龍輝が何か言いたげに
僕を見た。
”絵? 何? 顔に何かついてる?”
そう思って顔を触っていると、
そう囁いた僕の声が聞こえたのか龍星も僕の方を見て、
「そう言えば翠、
お前、髪の色変わったのか?
確かガキの頃は銀色をしていたよな?」
そう言って僕の髪に触れようとした所を龍輝に腕を掴まれ阻まれた。
僕も一瞬ビクッとなって、
「え?! 何?! 僕の髪が何?!」
恐る恐るそう尋ねると、
もう一度僕の髪に触れようとした所をまた龍輝に阻まれた。
「何だよお前?」
ちょっと言い合いになろうとした龍星を止めると、
龍星も龍輝の顔を見ながら鼻息巻いた様にすると僕の方を見て、
「いや、アイツら念話みたいなの出来るのかな?
向こうにいたやつ等と相槌を打ったかと思うと、
俺と戦っていた奴が
“銀色の髪の者”
は居ないみたいなこと言ってフッと皆一斉に消えたんだが……
今思えば翠って銀髪だったよなって……」
龍星がそう言った瞬間後ろからセシルが、
「ダメ! その事は絶対誰にもバラしちゃダメ!」
そう言いながら幌の中から出て来た。
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