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番外編ー4 岸井の満願成就
02
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「お前、どう言うつもり?」
「えっと…」
俺の腕を離し、第二体育館の壁に二人で凭れてる。この一年何度二人きりになりたいと思ったか?やっと念願叶ったのに、説教喰らうだけとは…。
安達先輩と佐々城さんが仲良く保健室に行った。
良いのかな?
辛くないのかな?
あんなの見せられて。そうか、そんなことでは揺るがない仲なのか?ん~俺が辛いな。
「佐々城の事好きなの?」
「そ、そんな訳ないじゃないですか?」
何、勘違いしてくれてるんすか?
「じゃあ、安達が好きなの?」
「へぇ!?」
な、何を?
「俺は!…」
「俺は?…なんだよ。おかしいだろ?安達と写ってるのが自分だって言いふらしてさ?何がしたい訳?
佐々城をこんなとこ連れてきてさ?安達物凄ぉく怒ってるぞ?覚悟しとかないと。さっきだって佐々城が止めなきゃ、お前ボコボコにされてたんじゃね?」
安達先輩はあんなに丁寧に佐々城さんの事起こして、土払って、怪我してないか優しくあちこち触ってた。
先輩は辛くないのかな?
じっと見ると、悲しんでるって感じは…全然ない。
あれ?
「何も言う気はないのか?あぁ、あれだろ、田辺使ったな?」
田辺は俺の中学からの後輩。横に並ぶとあいつの方が背が高いからあまり、並びたくはないけど、俺の言うことは聞く可愛い後輩だ。
「はい…」
「安達、納得させる理由を言わないと…あいつ、佐々城が絡むと周りが見えてないからな…」
あれ?
「あの…松本先輩と安達先輩は…」
「俺たちがどうしたんだよ?」
「付き合ってるんじゃ…」
「はあぁ?気持ち悪い!何考えてんだよ!」
「だって…いっつも一緒で、仲良いし、俺、てっきり…」
「お前、何勘違いしてんの?そんな訳ないだろ?でもさ…おかしいよな?そう思ってたってさ、なんで佐々城にあんなことしたんだよ?」
「俺…」
言ってしまおうか?
二人が付き合ってないなら…ラッキーじゃん。
「慎二先輩…好きです。付き合って下さい」
片手を出して、頭を下げた。
チラッと顔を上げて見ると『あっ』の形のまま固まった口と、可愛い目を目一杯大きくした驚いた表情だった。
「ぐっ…」
何、この可愛さ…よだれ出そう。
「おまぇ…はぁあ?」
思わず漏れ出た声はすんなり『OK』もらえそうもない声だ。
「一年の時から、入部した時からずっと、ずっと好きだったんです。
俺…安達先輩と付き合ってると思ってたから…諦めようって。でも、見てるだけで良かったんです。安達先輩に傷つけられたら俺が守ってやるって。だから今回、安達先輩と女子のツーショット写真に先輩きっと傷ついてるって思って。カモフラージュだと思ったんですけど、嫌じゃないですか?この頃安達先輩が佐々城さんとよく一緒にいるの見て。二人の仲を邪魔する佐々城さんが許せなくって…」
「お前、支離滅裂だな。理由も。そもそも、なんでそう思ってんなら佐々城をこんなとこ連れ出す?明らか安達の方が佐々城に言い寄ってただろ?」
「そんなふうには見えなかったな…。先輩が傷ついちゃってるって思ってたから…」
「お前、なんか変なフィルターかかってんのな」
「それで、返事は…?」
「そんなの無理に決まってるだろ?」
「そんな…即答ですか?
「当たり前だろ?お前は男。俺も男。この事実は変えられない」
何てことだ…ラッキーどころかアンラッキー…?
「でも…否定はしないでしょ?男が男をってのは?」
だって、今の話じゃ安達先輩は佐々城さんの事が好き。それを知ってて、写真撮ったりしてた。
「いやまあ…そりゃな…安達が一年の時からずっと佐々城の事見てたし、それ知ってたし…。中学の時もそんな奴いたし…。否定はしないよ?でもな…自分がってのはな…まぁ、セーラー服の佐々城は可愛かったけどな…」
「先輩は女装男子が好きなんすか?俺、セーラー服着ま…あがっ…何すんですか…痛ってー」
俺の頭をペシッと叩き、驚いた表情の慎二先輩は可愛いー。叩かれたとこを大袈裟に痛がり、上目遣いで見つめればそんな痛くないだろ…と撫でてくれた。
優しい。
「とにかく、安達に謝れ」
「佐々城さんには?」
「安達に相談だな…きっと嫌われてるぞ?会いたくないって思うだろ?普通」
「えっと…」
俺の腕を離し、第二体育館の壁に二人で凭れてる。この一年何度二人きりになりたいと思ったか?やっと念願叶ったのに、説教喰らうだけとは…。
安達先輩と佐々城さんが仲良く保健室に行った。
良いのかな?
辛くないのかな?
あんなの見せられて。そうか、そんなことでは揺るがない仲なのか?ん~俺が辛いな。
「佐々城の事好きなの?」
「そ、そんな訳ないじゃないですか?」
何、勘違いしてくれてるんすか?
「じゃあ、安達が好きなの?」
「へぇ!?」
な、何を?
「俺は!…」
「俺は?…なんだよ。おかしいだろ?安達と写ってるのが自分だって言いふらしてさ?何がしたい訳?
佐々城をこんなとこ連れてきてさ?安達物凄ぉく怒ってるぞ?覚悟しとかないと。さっきだって佐々城が止めなきゃ、お前ボコボコにされてたんじゃね?」
安達先輩はあんなに丁寧に佐々城さんの事起こして、土払って、怪我してないか優しくあちこち触ってた。
先輩は辛くないのかな?
じっと見ると、悲しんでるって感じは…全然ない。
あれ?
「何も言う気はないのか?あぁ、あれだろ、田辺使ったな?」
田辺は俺の中学からの後輩。横に並ぶとあいつの方が背が高いからあまり、並びたくはないけど、俺の言うことは聞く可愛い後輩だ。
「はい…」
「安達、納得させる理由を言わないと…あいつ、佐々城が絡むと周りが見えてないからな…」
あれ?
「あの…松本先輩と安達先輩は…」
「俺たちがどうしたんだよ?」
「付き合ってるんじゃ…」
「はあぁ?気持ち悪い!何考えてんだよ!」
「だって…いっつも一緒で、仲良いし、俺、てっきり…」
「お前、何勘違いしてんの?そんな訳ないだろ?でもさ…おかしいよな?そう思ってたってさ、なんで佐々城にあんなことしたんだよ?」
「俺…」
言ってしまおうか?
二人が付き合ってないなら…ラッキーじゃん。
「慎二先輩…好きです。付き合って下さい」
片手を出して、頭を下げた。
チラッと顔を上げて見ると『あっ』の形のまま固まった口と、可愛い目を目一杯大きくした驚いた表情だった。
「ぐっ…」
何、この可愛さ…よだれ出そう。
「おまぇ…はぁあ?」
思わず漏れ出た声はすんなり『OK』もらえそうもない声だ。
「一年の時から、入部した時からずっと、ずっと好きだったんです。
俺…安達先輩と付き合ってると思ってたから…諦めようって。でも、見てるだけで良かったんです。安達先輩に傷つけられたら俺が守ってやるって。だから今回、安達先輩と女子のツーショット写真に先輩きっと傷ついてるって思って。カモフラージュだと思ったんですけど、嫌じゃないですか?この頃安達先輩が佐々城さんとよく一緒にいるの見て。二人の仲を邪魔する佐々城さんが許せなくって…」
「お前、支離滅裂だな。理由も。そもそも、なんでそう思ってんなら佐々城をこんなとこ連れ出す?明らか安達の方が佐々城に言い寄ってただろ?」
「そんなふうには見えなかったな…。先輩が傷ついちゃってるって思ってたから…」
「お前、なんか変なフィルターかかってんのな」
「それで、返事は…?」
「そんなの無理に決まってるだろ?」
「そんな…即答ですか?
「当たり前だろ?お前は男。俺も男。この事実は変えられない」
何てことだ…ラッキーどころかアンラッキー…?
「でも…否定はしないでしょ?男が男をってのは?」
だって、今の話じゃ安達先輩は佐々城さんの事が好き。それを知ってて、写真撮ったりしてた。
「いやまあ…そりゃな…安達が一年の時からずっと佐々城の事見てたし、それ知ってたし…。中学の時もそんな奴いたし…。否定はしないよ?でもな…自分がってのはな…まぁ、セーラー服の佐々城は可愛かったけどな…」
「先輩は女装男子が好きなんすか?俺、セーラー服着ま…あがっ…何すんですか…痛ってー」
俺の頭をペシッと叩き、驚いた表情の慎二先輩は可愛いー。叩かれたとこを大袈裟に痛がり、上目遣いで見つめればそんな痛くないだろ…と撫でてくれた。
優しい。
「とにかく、安達に謝れ」
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