【R18】蝶々と甘い蜜。

かのん

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嫉妬で狂ったセックス

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「すいません、宮園さん、これってどうすればいいんですか?」


「あ、ここはね――」


従業員が20人
女性はたったの2人の金型設計の会社。
大学を卒業してからずっと私はここで経理として働いている。
もう一人経理として一緒に働いている女の子は新卒で入ったばかりの女の子神盛さやかちゃん。
さやかちゃんが入社する前までは
私がずっと1人で経理をしてきたけど
社長に頼んで経理を1人いれてもらった。


あと三か月
8月の誕生日で私はこの会社を辞めるから。


三島には宝石のような綺麗な景色が見える部屋と
毎年1億ものお金が振り込まれてくる。
だけど、そのお金にはまったく手をつけていない。
だから、ずっと質素な生活をして働いてきた。


三島との関係を終えるとき
私はこのお金と部屋を置いて
どこか遠くへ行くつもりだ。


もう、三島とは簡単に会えない、そんなところへ行きたい。



「宮園さんが辞めるまでに覚えることができるか不安です~」


「大丈夫よ。神盛さんならできるよ。」


「頑張ります!」


キラキラした瞳で答える神盛さんが
私には眩しい。
この仕事も好きでしているわけじゃない。
何でもいいから就職したかったから。
三島が仕事を紹介してくれると言ってくれたけど
自分で見つけたかった。
ただ、それだけの理由でこの仕事をしてきたから。


これから仕事を辞めて
今度こそ、自分のやりたいことを見つけたい。


「明日お仕事お休みだし、飲みに行きませんか?」


「え……」


金曜日はだいたい三島と密会するあの部屋に行くのが習慣になっていた。
三島は来る日もあれば来ない日もあったけど
あの部屋で夜景を見ながら三島を待っている時間さえ好きだった。


だけど
仕事もこうやって辞めて
三島との終わりへ向けて行動しているから
今日は、あの部屋に行くのをいい加減やめよう……。



「宮園さんがこういう飲み会に来るなんて歓迎会以来じゃないですか?」


同じ職場で毎日顔を合わせているというのに
名前が分からないけど
男性職員にそういわれてそうかもしれないと思った。
別に会社の人が嫌いというわけじゃない。
だけど、私はいつの間にか、三島だけの世界に染まってしまっていた。


三島以外の男の人と出会ってはいるものの
その機会を逃していてばかりだった。
仕事が終わったらいつも考えているのは三島のことばかりだったから。


「居酒屋に来るのも、歓迎会以来です。」


こうやって外でお酒を飲むこともほとんどしない。
そう考えると私ってつまらない人生を自分で送ってきたんだな……。


「宮園さん仕事辞めるって結婚するんですか?」


「え……?」




神盛さんにいきなり話題を振られて
まわりの人たちも一斉に私のほうを向いて耳を傾けている。


「だって中途半端な時期じゃないですか、辞めるの。」


「ううん。結婚じゃないの。」


「え、じゃあ転職ですか?」


「ううん……どこでもいいから、遠くに行きたくて。」


「遠くに行くんですか!?福田さ~ん!宮園さん遠くに行っちゃうらしいですよ~!」


神盛さんに話を振られて福田さんがむせながら耳を真っ赤にしていた。
福田さんは私と同期で一緒に入社したけど
あまり話したことはなくて
どちらかといえば無口で寡黙な人。


「え?何なに~?福田って宮園さんのこと気に入っているの~?」


酔っぱらっている中年の男性社員が福田さんに私の隣に行くように促してきて
困った表情をしている福田さんが隣に座ってきた。



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