悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました

ぽこぺん

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第149話 希望の光4

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せっかくスキルを究めて神になったのにまたまた相性が悪く奇跡が使えない件

ゴブリンから[神化]したから邪神になるのが確定とか少し安直すぎませんか
人間だって善人と悪人がいるんだしゴブリンだっていい奴がいてもおかしくないぞ
見た目で判断したり種族で差別するのは良くないと思います
人権派弁護士や市民団体の目にとまればとんでもないことになりますよ?

・・・いいゴブリンって何だよ
スキル取得時に何を間違えたか聖魔法にポイント全振りするゴブリンとかですか?
わたしのことですね
自分の快適な生活のためとついつい前世の人の良さが出て聖魔法で近くの人たちの悩みを解決しまくってしまったからな~
むしろ実績を評価されて善神になってもおかしくないのでは?

「ゴブ~」(くっそぅ、邪神の奇跡が全く使えないゴブ)

「いえいえ、邪神の奇跡なんて物騒なものをぽんぽん気軽に使われたら国がおかしくなってしまいますわ、ミセッティはこれまで通り自分のまわりをほんの少し幸せにしてくれるだけで充分ですよ、私はちゃんと見て女神様に感謝していますから」

「ゴブ・・・」(くっ、相変わらずうちのお嬢様はいいことを言うゴブ)

お金持ちや人気者になり調子に乗って人柄が変わって別れて、少し経って全てを失って帰ってきても変わらず愛してくれる少し容姿が残念系な幼なじみキャラのようだ
全てを得てからの絶望を味わって気付くことってあるよね、それもまた人生ゴブ

「ミセッティ、またあなた何か変な失礼なことを考えたでしょう」

「ゴ、ゴブ」(と、とにかく今は出来ることをやってみるゴブ)

新たに得た強スキル[邪神の奇跡]はほぼ役に立たないことは置いておいて元々持っていた[聖魔法]はレベル表記も無くなり限界解除されているようだゴブ
一匹の魔物がちまちまMPなどを気にして使っていた昨日までとはレベルが違うはず

「ゴッブ」(今までのしょぼい聖魔法とは格が違う神が行使する大魔法を見るゴブ)

「・・・今までしょぼいなんて思ったことはありませんが、そうです!その心意気ですよ、ミセッティ、他の神々の加護が思ったよりも役に立たない今こそあなたの聖魔法が最後の頼りになっているのですわ」

「ゴブ!」(任せるゴブ!こっちは加護だけといわず直接救って見せるゴブ!)

『何気に失礼なこと言ってるわよねこいつら、セレスティア様に報告しようかしら』

『まぁまぁ、ミスティア殿・・・子供と魔物の言うことじゃから』

『規則に縛られない自由・・・うらやましい・・・だがリスクは自分持ち』

神様たちが何か言っているが無視だゴブ
直接に手出しできない傍観者たちはそこで高見の見物をしていろゴブ~

わたしは目を閉じて自分の変化を確認する
ステータスからMPが消えていたが魔法を発動できる確信がある
体力、魔力などというのものではなく存在そのものでこの世界に干渉していくような不思議な感覚だ
確かにこんな存在がこの世に頻繁に現れて力を行使していたら人類の依存度が高まって結果的には文化の発展は遅延してしまうだろうな

わたしは静かに空中に浮かびあがり上空へと飛び立つ
神様であるわたしはもう地上を這いつくばってせかせかと歩く存在ではないのだ

「ミセッティ・・・すごい、本当に神様みたいですわ」

耳を澄ますと聞こえる・・・たくさんの助けを求める声が、必死に闘っている声が

「ゴブ」(待っていろゴブ、苦しい戦いは今日までゴブ)

まずは戦場の最前線で闘っている勇敢な者たちに癒しと活力を与えるゴブ

「ゴブ!」(ヒールメテオ!)

わたしが手を振りかざすとはるか上空より巨大な光の球が無数に出現し各地へと大量に拡散しながら落下し始める
本当はヒールメテオなんて魔法は存在していない、ただの巨大なヒールを隕石のように降り注いだだけだったりする
聖魔法レベル1の[ヒール]ごときでは何発発動させても枯渇しないようだ

「ゴブッフ!」(ホーリーレイ!)

今度はわたしの手の平から極太の光線を発射する
視認出来る地平線をぐるりとかすめるように浄化してやった
これもホーリーレイなんて魔法は存在しない、浄化の光をただレーザーのように照射しているだけだったりする

「ゴブ」(これを連発し続ければすぐに瘴気なんて無くなる・・・ンゴブッフ!?)

わたしは体の内側からこれまで味わったことの無いほどの強烈な痛みを感じて意識が飛びそうになった
まるで体の中で爆弾が爆発したかのようなすさまじい衝撃だ
わたしは耐えきれずに空中から地上へと落下してしまった

「すさまじい力ですね!ミセッティ!!いきなり大きな力を行使しすぎたの!?大丈夫ですか?」

アイラお嬢様が慌てて駆け寄ってきてくれた

「ゴブ・・・」(魔法の発動は問題ないゴブ、この体でも聖魔法は毒みたいだゴブ)

神様になったから聖魔法でのダメージは無くなったと思い込んでしまったゴブ
むしろただのゴブリンだった時よりもダメージが深い気がする
それは邪神だからなのか、行使する聖魔法がより強力なものだったからなのか
神になったからといってもまだこの肉体は存在しているからな(ゴブリンベース)

「ゴブゴブ」(神になっても聖魔法耐性が付いていなかったゴブ・・・)

わたしはよろよろと立ち上がり這いつくばりながら世界樹の若木までいって手に届くところに出来ている小さなまだ熟していない木の実をちぎり取って口に放り込んだ
固くて渋いが体が少し修復されているのを感じる
ゴブリンの固有スキル[悪食]を持っていて良かったゴブ
ほぼなんでも食べれて消化できるからな、何気に便利だ

「うわぁ、またお母様やカタリナが見たら卒倒しそうなことをしましたね・・・」

「ゴブ」(今は緊急事態だからしょうがないゴブ、死ぬかと思ったゴブ)

「神様でも簡単に死ぬことなんてあるのかしら?しかも自分の行使した魔法で」

全くおっしゃる通りですね
神様が自分の命を削る魔法を使うなんてナンセンスだゴブ
どちらにせよもう聖魔法を行使するのはこりごりだゴブ
わたしはスキル[神化]を解除して元のゴブリンに戻ることにした

『ええ~、神様やめちゃうの~結構いい線いってたよ、特にふんぞり返って大魔法の準備してるところとかさ~ぷぷっ』

『やはり大きな力には大きな危険が伴う、世の理』

『急激に存在が薄くなっておったわい、子供に刃物を持たしてはいかん良い例じゃ』

外野が何やらうるさいけどもう関係ないゴブ
存在そのものが危うくなる[神化]してからの聖魔法の行使は封印だゴブ

「お~い、ミセッティ神様やめちゃうの?それでもさっきの大魔法で各地の前線はかなり持ち直したよ、ありがとね~神様にも世界樹の実オイルは効きそうだから長老に頼んで何本かそっちに送るからしばらくしたらまた頼むよ」

「ゴブゴブ」(いやだゴブ~死にそうになるのはもうこりごりだゴブ~)

オタさんが観測中の世界情勢を教えてくれる
少しは役に立ったようでよかったがあの大ダメージはちょっといただけないゴブ
気付かずにもう一発同じ規模のものを発動させていたらマジで存在が消えていたかも
次にどうしてもと言われたら世界樹の実オイルを飲みながら一回だけだな

という訳で今日のお仕事は終わり
奥方様と領兵さんたちも魔物討伐に出掛けてしまっているし午後はお休みゴブ
ここらで悪行ポイントを稼ぎにいってもいいが毎日差し引きされるらしいしな~
今もどこかでわたしが関わった魔道具や聖水を使われるだけで善行ポイントなるものがゴリゴリと加算されているようだし

「ゴブ」(悪行は日を決めて朝から集中的に行うのが効率よさそうだゴブ)

「今日は一日悪さをして生きようなんて宣言するゴブリンがどこにいますか・・・」

何事も小さなことからコツコツ積み上げていくのが成功の秘訣だゴブ
でも簡単に思いつく悪いことが無いんだよな~

「一応、悪さをしようと決めた日と内容は早めに教えてくださいね、カタリナとライアン様を傍に付かせますから・・・」

おおっさすがアイラお嬢様ですね、理解があって助かるゴブ
王都で聖女見習いとして認定されただけはあるゴブな~
今日は準備の日として悪事を色々考えてリストアップでもしましょうか

「どうせ大それた悪事は思いつかないでしょうが念のため監視を付けた方がよさそうですね、悪行ポイント以上に善行ポイントが加算されるのは目に見えていますが」

グフフフ・・・何の悪さをしてやろうか考えるだけでゾクゾクしてくるゴブ
まずは屋敷のホールと廊下を浄化でピカピカに磨いて滑りやすくしてやるゴブ
あとは聖魔法で偽の銀貨を大量に製作して市場を混乱させてやったり・・・
ククク・・・笑いが止まらないゴブな!

「・・・どう考えてもそれは善行でしょう、家をきれいにしたり精霊銀のお守りを大量に製作して配ったりしたら」

「しっ!お嬢様、ミセッティ様が悪行と思えればそれでよいのです、私達は静かに見守りそれとなく誘導していきましょう」

「まぁ、やる気を出すのはいいことですね・・・また私に聖女様とか奇跡をくださいなどと火の粉が飛んでこなければよいのですが」
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