悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました

ぽこぺん

文字の大きさ
54 / 155

第54話 お嬢様誘拐事件2

しおりを挟む
「お頭ぁ、大変です!ゴブリンを装備した騎士みたいなのがカチコミにきやがって1階のやつらはみんなやられちまった。何か女を返せとか意味分かんないことを言って近づくだけで切られるみたいで・・・もう何が何だか」

「んだとぉ、こんな朝っぱらからとち狂いやがって。あぶねぇクスリでもやってる奴か?俺たちのシマでクスリは禁止だっていってんだろうが!」

~~~

「う~ん、やっぱ下っ端じゃ何も聞かされてないみたいっすね」

足元には15,6人くらいだろうか。ガラの悪そうな男たちが寝転がっている。
床や壁、天井まで血しぶきで真っ赤になっているが死人は出ていないようだ。

「ゴブ~」(奇跡のつるぎだゴブ~。切った相手も回復しているゴブ)

切ったところから回復魔法がかかって傷口がふさいでいくゴブ。
さすがに少し時間差がるため、血が飛び散るのはしょうがないようだ。
切られた方は衝撃と痛みはしっかりと受けているみたいだゴブ。
切られたショックと痛みで半分くらいが気を失っているようだ。

切断力強化の効果もそれなりに出ているようで盾にしたテーブルや椅子がスッパリと見事に切断されている。

「事情を知っていそうなボスは2階っすね。急ぐっす」

階段を上がろうと歩きはじめたときに後ろから魔力を感じた。

「ファイアーボール!おらぁ、油断したな!くらいやがれぇ」

ドンッと爆発してアジトの窓や散らばっていたテーブルや椅子が吹き飛んだ。

「ゴブ~」(危ないゴブな~。建物の中で爆発させるなんて非常識ゴブ)

床に倒れていたお仲間さんたちも吹っ飛んだゴブ。
バカだなこいつ。

「バカな・・・。無傷だと?」

こっちは身体強化に加えて結界を張っているゴブ。
敵陣に乗り込むのに攻撃魔法に何の対処もしないわけ無いゴブ。

「ひぃぃ!すみませんでしたぁぁ」

魔法を使った奴は謝りながら走って逃げて行った。
仲間を吹き飛ばしておいてひどい奴ゴブ。
まぁ、今はあんなザコを相手にしている時間は無いゴブ。
ライアンも同じ考えらしく逃げ去るのを最後まで見ずに階段を上がり始めた。

2階の奥には他よりも重厚な装飾がされた扉があった。

途中の廊下で扉の裏側から槍で刺そうとしてきた奴もいたが扉と壁ごと切られていた
強化された剣とライアンの剣の腕もあり、建物の壁もバターのように何の抵抗も無くスルリと切断される。

普通、大剣だと狭い屋内だと不利になりそうだが障害物ごと切ってこられたら逆に小さい武器だと受けきれなくて不利になっているな。

扉の丁番を切断して蹴り飛ばして中に入ると上半身ハダカの渋い中年おっさんと下着姿のナイスバディのお姉さんがいた。
これ以上ないぐらい分かりやすいボスと愛人だゴブ。

「てめぇ騎士様のくせにしつけがなってねぇな、ノックぐらいし・・・ごべぇ!」

言い終わる前にライアンが距離を詰めてボスの腹に剣を突き刺した。
せっかくかっこつけてボスの貫禄をみせていたのにセリフぐらい最後まで聞くもんだゴブ。
そしてまた質問の前に攻撃しているし・・・順番とお約束を守ってもらいたいゴブ。

「お嬢様をどこにやった?返してもらうっす」

ぐりぐりと剣をこねくり回して問いただす。

「ぐぇぇぼぼぼ、お嬢様だとぉ?どこかの貴族様のお嬢でも行方不明になったのか」

「黙っているとひどい目にあわせるっすよ?」

ぐりぐり。

「だーかーらーさっきから喋ってるし、もうすでにひどい目にあってるだろー?
拷問するならもっとちゃんと順番があるだろうがよぉぉ!」

ボスは涙目になってきている。本当に関係ないかもゴブ。

ひゅっ。

かすかな風切り音がしてライアンの首筋に針のようなものが刺さった。

「ははっ、いきがって乗り込んできたけどもうあんたは終わりだよ!」

おおっ、わたしの結界を抜いてくるとは・・・なかなかやるゴブ。
ただの愛人さんかと思っていたがそっち系の人でもあったか。

「この毒はヒドラと魔法と毒草の複合毒さね。それぞれの解毒剤が揃わないとうまく解毒できずに死んじまうよ。もちろん解毒剤は今持ち合わせてないからねぇ」

どや顔で嬉しそうにポーズを決めている。
この世界にもセクシー下着はあったんだゴブな。
わたしも1年もすれば成体になってナイスバディになるといいな~。

「ほらほら~、もう体が痺れて動けなくなったでしょう?解毒剤があってももう自分で飲むことも出来なく・・・ぐぶぇ!」

「安心しろ、みねうち・・・っス」

いやいやかっこつけてるけど完全に振り抜いていますよ?
衝撃で床を転がっていったし。

「そ、そんな・・・師匠から受け継いだ必殺の毒が効いていない・・・」

ライアンの奴ちゃんと下着を切らないように配慮したな。
こういう無駄に紳士なところもむかつくゴブな~。

言い忘れたが身体強化と結界に加えて浄化も掛け続けているのだゴブ。
毒はもちろん呪いや精神魔法、デバフ魔法まですぐに解除するゴブ。

「すみません、捜されているお嬢様がどこの誰のことかは分かりませんが、うちの組織で人さらいはしていませんし、最近女関係のもめごとも無いのでおそらくうちは無関係かと思います。いやマジで、ホントに」

ボスと幹部らしき3人が床に正座して説明してくる。

「最近少し組織が大きくなって調子に乗っていました、今までかき集めたお金は孤児院にでも寄付いたします。どうか大人しくしますのでこの町に住み続けることをお許しください。いや、ホントに他に行く場所がない奴ばかりなので」

「ゴブ~」(ここは外れだったゴブか。次はこっちに悪い奴が集まっているゴブ)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

落ちこぼれ職人、万能スキルでギルド最強になります!

たまごころ
ファンタジー
ギルド最弱の鍛冶師レオンは、仲間に「役立たず」と笑われて追放された。 途方に暮れる彼の前に現れたのは、伝説の鍛冶書と、しゃべる鉄塊(?)。 鍛冶・錬金・料理・魔道具――あらゆるクラフトスキルを吸収する《創精鍛造》を極め、万能職人へと覚醒! 素材採取から戦闘まで、すべて自作で挑む“ものづくり異世界成り上がり譚”が今、始まる。 裏切った元仲間? 今さら後悔しても遅いぞ!

異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。 日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。 両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日―― 「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」 女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。 目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。 作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。 けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。 ――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。 誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。 そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。 ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。 癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!

捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ

月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。 こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。 そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。 太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。 テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。

異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~

於田縫紀
ファンタジー
 図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。  その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、ひょんなことで死亡した僕、シアンは異世界にいつの間にか転生していた。 とは言え、赤子からではなくある程度成長した肉体だったので、のんびり過ごすために自給自足の生活をしていたのだが、そんな生活の最中で、あるメイドゴーレムを拾った。 …‥‥でもね、なんだろうこのメイド、チートすぎるというか、スペックがヤヴァイ。 「これもご主人様のためなのデス」「いや、やり過ぎだからね!?」 これは、そんな大変な毎日を送る羽目になってしまった後悔の話でもある‥‥‥いやまぁ、別に良いんだけどね(諦め) 小説家になろう様でも投稿しています。感想・ご指摘も受け付けますので、どうぞお楽しみに。

銀眼の左遷王ケントの素人領地開拓&未踏遺跡攻略~だけど、領民はゼロで土地は死んでるし、遺跡は結界で入れない~

雪野湯
ファンタジー
王立錬金研究所の研究員であった元貴族ケントは政治家に転向するも、政争に敗れ左遷された。 左遷先は領民のいない呪われた大地を抱く廃城。 この瓦礫に埋もれた城に、世界で唯一無二の不思議な銀眼を持つ男は夢も希望も埋めて、その謎と共に朽ち果てるつもりでいた。 しかし、運命のいたずらか、彼のもとに素晴らしき仲間が集う。 彼らの力を借り、様々な種族と交流し、呪われた大地の原因である未踏遺跡の攻略を目指す。 その過程で遺跡に眠っていた世界の秘密を知った。 遺跡の力は世界を滅亡へと導くが、彼は銀眼と仲間たちの力を借りて立ち向かう。 様々な苦難を乗り越え、左遷王と揶揄された若き青年は世界に新たな道を示し、本物の王となる。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...