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第六章
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しおりを挟む何故か赤月が来ました。
「あ、はじめましてルディエル殿下。オルティアナ公爵家令嬢エルミラと申します」
「はじめましてエルミラ嬢。ルディエル・グリティス、シアの婚約者です」
「はい!存じ上げています」
「こちらにいると伺ったので挨拶にきました」
「まぁ!私なんかの為に良いのに」
「シアに会いたかっただけでしょ。良かったね口実ができて」
「セラン。余計なことは言わなくていいんですよ」
「おや、余計なことだったか」
すっとぼける兄様と少し睨む赤月。
「まぁ…意外ですわ」
「意外?」
「はい。まさか兄様がここまでルディエル殿下と親しいとは」
「そうですか」
「はい。普段の兄様からはあまり想像できませんので」
「……セランは普段どのような様子なのですか?」
「え、普通にだらけてますよ。早く婚約してほしいのに一向にしようとしないので手を焼いているんです」
「おや、それは駄目ですね。セラン早く見つけた方がよいのでは?」
「この前まで同じ状況だった奴に言われても説得力無いな」
「今はシアという素晴らしい婚約者がいるので」
「……本当に驚きだよ」
兄様は脱力してしまった。
「あ、あの殿下」
「何でしょう」
「つかぬことを伺っても?」
「どうぞ」
「ね、姉様のこと、本当に愛しているのですか?」
え、待ってミラ。
何を聞いてるの!
「えぇ、もちろん。心の底からシアを、シアだけを愛しています」
「……ぷ」
ちょっと兄様、笑ってないで止めてください。
「姉様を……幸せにしていただけますか?」
「もちろんです」
何か勝手に変な話をされているのですけど…?
そして謎の沈黙。
ミラ、どうして赤月の目を見ているのかしら?
「……なんてことでしょう」
「どうしたの……ミラ…」
ちょっと、兄様。
笑いをこらえながら言うの止めてください。
「ルディエル殿下の曇のない目。これは嘘をついてない証拠ですわ。本当に心の底から姉様を愛しているのですね…!感激しました」
エルミラ!止めて!
「失礼ながら、少し疑っていたのです。本当に姉様を愛しているのか。てっきりお飾りの婚約者にするのではないかと思っていたので」
「まぁ、それは俺も思ってたけど」
やっぱりミラも思ってたのか…何かごめんなさい。
「だから真実をこの目で確かめられて良かったです。勝手に安心しました」
「それは良かったです」
「凄いね、見ただけで納得するなんて。俺なんて熱弁されたのに」
「兄様、余計なこと言わないでください」
「あ、ごめんねシア」
さすがにここでミラに熱弁されても困る。
どうやら私にしか聞こえてないようだったので安心した。
「姉様、したいこと全てできたのでこれで帰ろうかと思います」
「そう、なら馬車まで送るわ」
「ありがとうございます」
そう言うとミラは支度を始めた。
「じゃルディは俺と書斎ね」
「……何故セランと」
「気が向いたから仕事手伝ってあげるよ」
「どういう風の吹き回しですか」
「ん?本当に気が向いただけだよ」
「奇跡ですね」
「悪かったね奇跡で」
「いえ、では我々も行きましょう」
「じゃあねミラ、シア」
「これで失礼します」
そう言って二人は部屋を後にした。
私もミラと共に馬車へと向かった。
凄い疲れた気がする…。
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