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第六章
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しおりを挟むミラの言葉の矢にやられた兄様、動く気配なし。
「お嬢様…いかがいたしましょう?」
「そっとしておいて大丈夫よ」
「はい…」
「姉様、兄様どうしたのですか?何故固まっているのです?」
あ、やっぱり自覚なし。
「もしや…たぬき寝入り?」
「いや!おそらく疲れてるんだよ。そっとしておこう」
「そうですか…?」
「えぇ、そうよ。…ミラ!せっかくなのですから私と話しましょう」
「はい!」
「えっと…どうして王城に?」
「もちろん姉様に会いにですよ。母様も父様も心配してらしたので、私が様子を見に来たというわけです」
「そっか…」
「そしたら驚きましたよ!姉様を尋ねて部屋に行けば、兄様がいたんですから!」
そりゃあ驚くわ。
全く別の人間がいたのだから。
「母様と父様に伝えて。私は元気だと」
「それなら良いのです…。姉様聞いてもいいですか?」
「えぇ、どうぞ」
「姉様…殿下とはその…大丈夫ですか?」
「あぁ」
「殿下のことを知っているわけではありませんが、女性に興味がないということは噂で聞いたことがあるので…」
心配かけてるんだな…。
なんだか申し訳ない。
確かに、普通に考えたら兄様のように私がお飾りになってしまうと考えるのが妥当だろう。
そして、それを受け入れそうな性格だと思われている。
「大丈夫よミラ。……お飾りにはならないから」
「姉様……それなら良いのです」
「殿下も……良くしてくださるから、本当に心配しないで」
「そうだよミラ、心配いらないよ。ルディはシアのこと愛してやまないからね」
「まぁ…!」
兄様ー!
復活したと思ったらさり気なく爆弾落とさないで下さい!!
「姉様!そんなに仲が良いんですか!」
「そ、そうね仲は良いわ」
「それはそれは…!」
「仲は、ね」
兄様がぼそりと言ったがミラのところには届かなかった。
「それなら本当に安心です!母様と父様にもそう伝えますわ!」
「うん…ありがとう」
ま、まぁ…。これで皆の心配が無くなるなら全然良いのだけど。
でも恥ずかしいな…。
「良かった…」
「あ…」
兄様が表情を変えた。
「兄様?どうかしましたか」
「いや、良かったねミラ」
「え、はい」
「そしてシア、頑張って」
「え?」
「噂をすれば…だよ」
その声の先をたどると。
あ、赤月。
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