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第七章
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しおりを挟む衝撃を受けた。
侍女……?侍女だって…!?
うん…いや、まぁ確かに今日のドレスは地味だからそう見えても仕方ないかもしれないけど…。
そんなに私って令嬢オーラないのかな。
何だか悲しくなってくる。
「まぁ…どうでも良いが」
どうでも良い。
ジュゼッペ様の兄がジュゼッペ様に興味が無いのは何となく察していたけど……。
困る。
侍女だと思って私をここに連れてきただなんて。
まさかの話だ。
「……それにしても顔は整っているな」
「…………?」
「……喜べ、お前を僕専属の侍女にしてやる」
………はい?
今何て言いましたか?
もしかしてこの人頭おかしいのかしら。
「聞こえなかったのか?……まさか、ジュゼッペの方が良いだなんて馬鹿なこと言わないよな?」
いや、もし仮に侍女だとしたら絶対にジュゼッペ様の方が良いけど?
というかこの人頭おかしいわ。
「もしかして新入りだから何も知らないのか。いいぞ、教えてやる。この家では、家に貢献できていることが全てだ。ギャルツ家の為に何かできているかどうかという事が一番な」
「………」
「それを考えたとき、ジュゼッペは本当に何も役に立たなかった。比べて僕は常にギャルツ家に貢献している!ま、比べるのも無礼な話だがな」
何だコイツ。
本当にあのジュゼッペ様の兄か?
全く似てない。
………愚図だ。
「………可哀想な人」
「…………は?今お前…何と言った」
「可哀想な人と言いましたが?」
「何だと?……お前は目がおかしいんじゃないか?僕が可哀想……?」
「いいえ。私は自分の目がおかしいとは思っていません。その上で、貴方は可哀想な人だと申し上げているのです」
「なっ……無礼だぞ!」
「ギャルツ家の為、ギャルツ家の為、家のことしか考えられぬ人間などたかが知れています。家の為だなんて口にしてますが結局は自分の為。自分がこの家で立場を失わないようにする為。そんなくだらない事しか考えられないなんて貴方はとても可哀想な人ですね。ジュゼッペ様と比べる?ジュゼッペ様に失礼です。彼女は貴方と違って、そんなくだらない事など考えず自立して生きて行こうと努力していたのですから」
「お、お前………この僕に何てことを!」
事実だ。
この人は、ギャルツ家では大切にされてて偉いかもしれないが他所では全くそんな事無いだろう。
ギャルツ家でない人間から見たら、対して凄く見えない。
こんな奴よりもジュゼッペ様の方がよっぽど凄い人間だ。
「撤回しろ!そして僕に生涯尽くすと誓えば許してやる」
「死んでもお断りです。貴方のような尽くす価値も無い人間の専属侍女?笑わせないで下さい」
「ふ、ふざけるな!!!」
顔を真っ赤にさせて、こちらに殴りかかろうとして来た。
避けるかどうか迷ったが、殴られた方がこいつに何か罰が下るかなと考えた。
普通に考えて、公爵令嬢を殴るだなんて愚か者のすることだ。
そう思って目を閉じた。
「ぎゃあぁぁあ!」
「…?」
「私の婚約者に手を出すだなんて良い度胸ですね」
それは聞き慣れた声。
だが、その声には殺意がこもっていた。
………赤月。
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