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第二部「ハルコン青年期」
48 ハルコン、王都に帰還する_06
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* *
「さて、……。では、本題に入ろうかの!」
ラスキン国王陛下はそう仰って、私(ハルコン)の目を見極めなさった。
いやぁ、……。参ったなぁと、ハルコンは思った。
最近の陛下や、父カイルズもそうだけどさ。皆、大人達がこちらのやり方に慣れてこられたというか、何というか……。
まぁ年の功で、子供相手とは思えないような搦手(からめて)を、頻繁にお使いになられるようになってきた気がする。
よく言えばさ、……。ちゃんと大人扱いしてくれているってこと、なのかもしれないんだけどさ。
でも、こっちの立場としてはさ。
国の中枢を占めるような頭脳と能力を併せ持った有力者達と、真剣なやり取りを絶えず強いられるワケだよね。
それって、私が前世の聖徳晴子の頃に、政治家や上級役所の幹部達と、研究予算を巡って絶えず舌戦を繰り広げていたのと、何ら変わらなくない?
つまり、もう子供チートは使えないってことなのかなぁと、ハルコンは思った。
すると、ローテーブルを挟んだ先で、王ラスキンは宰相と小声で何事かやり取りをされた後、お互いにニコリと笑い合った。
何それ? かなり、気になるんだけど!
「では、私から。よろしいですかな、ハルコン殿?」
宰相が少しだけ右手をかざしてポーズを取りつつ、こちらの様子を窺ってこられた。
ちらりと父カイルズを見ると、さりげなく目配(めくば)せをしてきた。
どうやら、宰相閣下には気を付けろよと、暗に示しているのかもしれない。
「えぇ、どうぞ、宰相閣下。私にお答えできることでしたら、……」
「ふむ、……。ではハルコン殿。この度(たび)の旅団の移動中、何か気にかかることとかありましたかな?」
「……」
とりあえず、正直に答えておかないと、後で厄介なことになるかもしれないから、……。
ハルコンはそう思って、宰相の顔色を窺うように、「些少なことですが、……」と、ひとつ前置きした。
「ほう! どんなことかね?」
すると、宰相を差し置いて、ラスキン陛下自ら身を前に乗り出して、お訊ねになられた。
ちらりと父カイルズの方を見ると、少しだけ渋い顔をしていた。
もしかすると、……さ。
ラスキン国王陛下と宰相様という、国のトップ2で在(あ)らせられるお二方で、見た目子供の私一人相手に対応しよう、……。
そんな策をお考えになられたのかもしれないなぁと、ハルコンは思った。
「さて、……。では、本題に入ろうかの!」
ラスキン国王陛下はそう仰って、私(ハルコン)の目を見極めなさった。
いやぁ、……。参ったなぁと、ハルコンは思った。
最近の陛下や、父カイルズもそうだけどさ。皆、大人達がこちらのやり方に慣れてこられたというか、何というか……。
まぁ年の功で、子供相手とは思えないような搦手(からめて)を、頻繁にお使いになられるようになってきた気がする。
よく言えばさ、……。ちゃんと大人扱いしてくれているってこと、なのかもしれないんだけどさ。
でも、こっちの立場としてはさ。
国の中枢を占めるような頭脳と能力を併せ持った有力者達と、真剣なやり取りを絶えず強いられるワケだよね。
それって、私が前世の聖徳晴子の頃に、政治家や上級役所の幹部達と、研究予算を巡って絶えず舌戦を繰り広げていたのと、何ら変わらなくない?
つまり、もう子供チートは使えないってことなのかなぁと、ハルコンは思った。
すると、ローテーブルを挟んだ先で、王ラスキンは宰相と小声で何事かやり取りをされた後、お互いにニコリと笑い合った。
何それ? かなり、気になるんだけど!
「では、私から。よろしいですかな、ハルコン殿?」
宰相が少しだけ右手をかざしてポーズを取りつつ、こちらの様子を窺ってこられた。
ちらりと父カイルズを見ると、さりげなく目配(めくば)せをしてきた。
どうやら、宰相閣下には気を付けろよと、暗に示しているのかもしれない。
「えぇ、どうぞ、宰相閣下。私にお答えできることでしたら、……」
「ふむ、……。ではハルコン殿。この度(たび)の旅団の移動中、何か気にかかることとかありましたかな?」
「……」
とりあえず、正直に答えておかないと、後で厄介なことになるかもしれないから、……。
ハルコンはそう思って、宰相の顔色を窺うように、「些少なことですが、……」と、ひとつ前置きした。
「ほう! どんなことかね?」
すると、宰相を差し置いて、ラスキン陛下自ら身を前に乗り出して、お訊ねになられた。
ちらりと父カイルズの方を見ると、少しだけ渋い顔をしていた。
もしかすると、……さ。
ラスキン国王陛下と宰相様という、国のトップ2で在(あ)らせられるお二方で、見た目子供の私一人相手に対応しよう、……。
そんな策をお考えになられたのかもしれないなぁと、ハルコンは思った。
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