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第一部「ハルコン少年期」
09 ミラ・シルウィット その1_08
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* *
その頃ハルコンは、家族と共にパーティー会場の奥の部屋に待機していた。
彼は先程より女盗賊の思念に同調し、シルウィット家の3人の様子を窺っていた。
せっかく時間前にきてくれたんだからさぁ。少しだけでも、先に挨拶してこようかな?
そう思って席を立つと、カイルズがハルコンの名を呼んだ。
一級剣士からシルウィット家到着の報せを聞き、誕生日会の始まる前に、ローレルと軽い打ち合わせをしたいらしい。
「それでしたら、私がシルウィット家の皆様をお呼びします」
「ハルコン、シルウィット家の皆さんは、女盗賊殿と一緒におられるはずだ。こちらまで連れてきてくれ!」
「はい」
ハルコンは、フットワーク軽く会場の外の列の方に向かった。
すると、近隣の貴族や大店の商人の子供達が大勢並んでいる。彼らは、ハルコンに気付くと、虎視眈々とセイントーク家の覚えがいいように、皆さん笑顔で会釈したりするのだ。
そのひとつひとつに、愛想よく振舞うハルコン。
列の後端に向かって進んでいくと、女盗賊とシルウィット家の3人を見つけた。
あの子が、……ミラ・シルウィットか。
銀髪のショートボブにサファイアの瞳。愛嬌のある細やかな表情。健康的な色白の肌、均整の取れた肢体は、萌黄色のドレスがとてもよく似合っている。
ハルコンは、ミラの隣りにスッと近づいた。
おそらくミラの目には、プラチナブロンドの少し長めの髪に利発そうな青い瞳、愛らしくにこやかに笑う少年に見えたのだろう。思わず目を見張る様子が窺えた。
「初めまして、ミラ・シルウィット嬢。ようこそおいで下さいました。私はハルコン・セイントークと申します」
嬉しさを少しも隠すことなく、白い歯を見せてニシシと笑うハルコン。
すると、ミラも目の前がパァ~ッと明るくなったように、表情が華やかなものに変わった。
ハルコンとミラは、お互い頬を少しだけ染めて、クスリと笑い合う。
「おぉっ、ハルコン君、誕生日おめでとう! 我々もキミの誕生日会に参加させて貰うよ!」
ローレルが美丈夫な顔で、にこやかに話しかけてきた。
ハルコンは一度恭しく頭を下げると、
「大変ありがとうございます。ご当主のローレル卿と奥方様まで列にお並び頂き、誠に申しワケありません。カイルズが会の始まる前に、軽い打ち合わせを望んでおります。ご足労ではございますが、こちらの奥の部屋までいらして下さいますか?」
そう言って、深々と頭を下げた。
「了解した。我々もそちらに伺いましょう!」
ハルコンは、さっそくシルウィット家の3人を別室まで案内する。女盗賊も、シルウィット家の身辺警護でそのまま同行した。
シルウィット家の3人がハルコンに続いて入室すると、中程にいたハルコンの両親がスッと歩み寄り、3人に握手を求めてきた。
ローレルは新興貴族であり、妻のセリカに至っては家名なしの平民の出だ。
そんな2人に友好的に接してくれるカイルズを、ローレル達は緊張した面持ちで見つめている。
ミラもまた、格上の上位貴族が親しく接してきたため、とても驚いた表情を浮かべている。
ここは、何としてもいいところを見せたい。
そんなミラの雰囲気が、ハルコンにまでひしひしと伝わってくる。
その頃ハルコンは、家族と共にパーティー会場の奥の部屋に待機していた。
彼は先程より女盗賊の思念に同調し、シルウィット家の3人の様子を窺っていた。
せっかく時間前にきてくれたんだからさぁ。少しだけでも、先に挨拶してこようかな?
そう思って席を立つと、カイルズがハルコンの名を呼んだ。
一級剣士からシルウィット家到着の報せを聞き、誕生日会の始まる前に、ローレルと軽い打ち合わせをしたいらしい。
「それでしたら、私がシルウィット家の皆様をお呼びします」
「ハルコン、シルウィット家の皆さんは、女盗賊殿と一緒におられるはずだ。こちらまで連れてきてくれ!」
「はい」
ハルコンは、フットワーク軽く会場の外の列の方に向かった。
すると、近隣の貴族や大店の商人の子供達が大勢並んでいる。彼らは、ハルコンに気付くと、虎視眈々とセイントーク家の覚えがいいように、皆さん笑顔で会釈したりするのだ。
そのひとつひとつに、愛想よく振舞うハルコン。
列の後端に向かって進んでいくと、女盗賊とシルウィット家の3人を見つけた。
あの子が、……ミラ・シルウィットか。
銀髪のショートボブにサファイアの瞳。愛嬌のある細やかな表情。健康的な色白の肌、均整の取れた肢体は、萌黄色のドレスがとてもよく似合っている。
ハルコンは、ミラの隣りにスッと近づいた。
おそらくミラの目には、プラチナブロンドの少し長めの髪に利発そうな青い瞳、愛らしくにこやかに笑う少年に見えたのだろう。思わず目を見張る様子が窺えた。
「初めまして、ミラ・シルウィット嬢。ようこそおいで下さいました。私はハルコン・セイントークと申します」
嬉しさを少しも隠すことなく、白い歯を見せてニシシと笑うハルコン。
すると、ミラも目の前がパァ~ッと明るくなったように、表情が華やかなものに変わった。
ハルコンとミラは、お互い頬を少しだけ染めて、クスリと笑い合う。
「おぉっ、ハルコン君、誕生日おめでとう! 我々もキミの誕生日会に参加させて貰うよ!」
ローレルが美丈夫な顔で、にこやかに話しかけてきた。
ハルコンは一度恭しく頭を下げると、
「大変ありがとうございます。ご当主のローレル卿と奥方様まで列にお並び頂き、誠に申しワケありません。カイルズが会の始まる前に、軽い打ち合わせを望んでおります。ご足労ではございますが、こちらの奥の部屋までいらして下さいますか?」
そう言って、深々と頭を下げた。
「了解した。我々もそちらに伺いましょう!」
ハルコンは、さっそくシルウィット家の3人を別室まで案内する。女盗賊も、シルウィット家の身辺警護でそのまま同行した。
シルウィット家の3人がハルコンに続いて入室すると、中程にいたハルコンの両親がスッと歩み寄り、3人に握手を求めてきた。
ローレルは新興貴族であり、妻のセリカに至っては家名なしの平民の出だ。
そんな2人に友好的に接してくれるカイルズを、ローレル達は緊張した面持ちで見つめている。
ミラもまた、格上の上位貴族が親しく接してきたため、とても驚いた表情を浮かべている。
ここは、何としてもいいところを見せたい。
そんなミラの雰囲気が、ハルコンにまでひしひしと伝わってくる。
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