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第一部「ハルコン少年期」
28 思えば、遠くにまできたもんだね_02
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* *
何だろうなぁ、……アイツ。
ハルコンは、何か釈然としないまま配膳コーナーで朝の定食を受け取ると、一人で空いた席に向かった。
すると、周囲の学生達が男女年齢問わず、こちらの方をちらりちらりと見てくるのが窺えた。
やはり、先日の武闘大会で、兄達の率いる弱者連合を盛り立て、優勝候補筆頭のイメルダのサークルをコテンパンにしたことが大きかったのかもしれない。
周りの学生達の目は、とても好意的だ。同じくらいの年齢の女子達に至っては、男子アイドルに憧れるような目つきをしていた。
ふふふ。注目されてる、注目されてる。
ハルコンは、前世の晴子の時も含めて、同じ世代の女子達からとても人気があった。
晴子は、身長が170センチくらいでモデル体型。黒髪のロングに、琥珀のような瞳の、まさに絶世の美女だった。
薬学、生物学系の学部に所属した頃から、非凡な人物として注目を集めた。特に理系の女子達に、……。
まぁ晴子としては、こちらに怖気づいて挨拶すらできない男子達なんかよりも、何とか友人になろうと一生懸命近づいてくる、地味な女子達の方に目が向いていった。
その結果が、……晴子を核とする、何人たりとも寄せ付けない絶対領域の出来上がりだ。
あれだけ性格がよく、頭脳も並列処理の天才。ルックスも抜群な彼女が生涯独身だったのは、とにかく周りの女子達から、アイドルの王子のように慕われていたからだ。
でも、そんな晴子は、一部の男子達とあえて距離を詰めて接していた。
そして、そんな男子学生達の多くは、学部を卒業後、大国アルメリア合衆国のハルベルト大学の研究室への留学が決まっていた。
もちろん、優秀な晴子にも上から声がかかっていた。
でも、晴子はハルベルト大学の教授らに対し、いちいち尊大だったり、見下す態度をしてくるため、強い疑念を抱いていた。
特に、「キミがウチの研究室に留学するのなら、ひとつだけ席を用意しておこう。その代わり、キミの師事する○○教授は見捨てるべきだ。彼はもう最先端の人間ではないのだからな!」という傲慢さ。
普段温厚で柔らかい性格の晴子でさえ、この件は、思い出しただけでも腹が立つ。
当時の晴子は、同業とは敵対しないよう細心の注意を払った。
晴子の周囲には、善意と愛で人々が集まっていたものの、晴子は傍に留学組も数名残していた。
「晴子さん、何であんなヤツ、近づかせるのよ! 絶対酷いことするから、相手しちゃダメだよっ!」
そう言って、親身になって忠告してくれる仲間もいたのだが、……。
でも、晴子には晴子なりの合理的な考えがあった。
『親しい者は近くに! 敵対者はより近くに!』
そうすることで、何かこちらが不利益を被る前に、敵対者の行動を把握することが可能だ。
そんな過去の記憶が、ふとハルコンの鼻先をかすめた。
一人で学食の席に着くと、相変わらず注目の的。
でも、周りは皆遠慮して近づこうとしない。
まぁ、いつものことだと思い、パンをスープに浸していると、……。
そんな中、ハルコンの目の前の席に、定食のトレーを置く者がいた。
ちらりと見上げると、それはノーマン・ロスシルドだった。
何だろうなぁ、……アイツ。
ハルコンは、何か釈然としないまま配膳コーナーで朝の定食を受け取ると、一人で空いた席に向かった。
すると、周囲の学生達が男女年齢問わず、こちらの方をちらりちらりと見てくるのが窺えた。
やはり、先日の武闘大会で、兄達の率いる弱者連合を盛り立て、優勝候補筆頭のイメルダのサークルをコテンパンにしたことが大きかったのかもしれない。
周りの学生達の目は、とても好意的だ。同じくらいの年齢の女子達に至っては、男子アイドルに憧れるような目つきをしていた。
ふふふ。注目されてる、注目されてる。
ハルコンは、前世の晴子の時も含めて、同じ世代の女子達からとても人気があった。
晴子は、身長が170センチくらいでモデル体型。黒髪のロングに、琥珀のような瞳の、まさに絶世の美女だった。
薬学、生物学系の学部に所属した頃から、非凡な人物として注目を集めた。特に理系の女子達に、……。
まぁ晴子としては、こちらに怖気づいて挨拶すらできない男子達なんかよりも、何とか友人になろうと一生懸命近づいてくる、地味な女子達の方に目が向いていった。
その結果が、……晴子を核とする、何人たりとも寄せ付けない絶対領域の出来上がりだ。
あれだけ性格がよく、頭脳も並列処理の天才。ルックスも抜群な彼女が生涯独身だったのは、とにかく周りの女子達から、アイドルの王子のように慕われていたからだ。
でも、そんな晴子は、一部の男子達とあえて距離を詰めて接していた。
そして、そんな男子学生達の多くは、学部を卒業後、大国アルメリア合衆国のハルベルト大学の研究室への留学が決まっていた。
もちろん、優秀な晴子にも上から声がかかっていた。
でも、晴子はハルベルト大学の教授らに対し、いちいち尊大だったり、見下す態度をしてくるため、強い疑念を抱いていた。
特に、「キミがウチの研究室に留学するのなら、ひとつだけ席を用意しておこう。その代わり、キミの師事する○○教授は見捨てるべきだ。彼はもう最先端の人間ではないのだからな!」という傲慢さ。
普段温厚で柔らかい性格の晴子でさえ、この件は、思い出しただけでも腹が立つ。
当時の晴子は、同業とは敵対しないよう細心の注意を払った。
晴子の周囲には、善意と愛で人々が集まっていたものの、晴子は傍に留学組も数名残していた。
「晴子さん、何であんなヤツ、近づかせるのよ! 絶対酷いことするから、相手しちゃダメだよっ!」
そう言って、親身になって忠告してくれる仲間もいたのだが、……。
でも、晴子には晴子なりの合理的な考えがあった。
『親しい者は近くに! 敵対者はより近くに!』
そうすることで、何かこちらが不利益を被る前に、敵対者の行動を把握することが可能だ。
そんな過去の記憶が、ふとハルコンの鼻先をかすめた。
一人で学食の席に着くと、相変わらず注目の的。
でも、周りは皆遠慮して近づこうとしない。
まぁ、いつものことだと思い、パンをスープに浸していると、……。
そんな中、ハルコンの目の前の席に、定食のトレーを置く者がいた。
ちらりと見上げると、それはノーマン・ロスシルドだった。
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