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第一部「ハルコン少年期」
44 サスパニア出張旅行 その7_06
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謎の国サスパニアに下見にいってから、早くも二日ほどが経過した。
その間、ファイルド国内の関係各所に緘口令(かんこうれい)が布かれていたのにも拘わらず、私(ハルコン)から情報を得ようと多くの者がワッと詰めかけてきた。
なので、現状では急ピッチでその対応に迫られる状態となっている。
例えば、サスパニアの現政権が民主共和制を布いていて、その独特な政治形態の分析をしたいと、法務部門の者達が躍起になっているとのこと。
私は求めに応じて王宮の法務課を訪ねたところ、待ち構えていた官吏達から散々質問攻めに遭い、大変難儀させられてしまった。
「……、ですからっ! 私は薬学が専門でして、法律は門外漢なんですよっ! そんなに詳しくお知りになりたいのでしたら、週明けに我々はサスパニアまで出張旅行をしますので、どなたかご同行されたら如何でしょうか?」
すると、官吏達はまだ見ぬ政治形態への関心が高いのか、若手の何人かが手を上げてきた。
「我々は、ハルコン殿が後日サスパニアを治めることになると伺っております。ですので、早いウチから法務の整理をしておかなければなりません。ぜひ、同行させて頂きます!」
私は「緘口令が布かれているはずなのに、そんなことまで漏れてるのかよ、信じられないっ!」と内心では思っていたものの、……。
もちろん臆面にも出さず、しっかりと相手の両手を強く掴んだ。
「こちらこそ、どうぞよろしく!」
その言葉に、官吏達の表情はパァーッと明るくなった。
それにしても、……だ。私がサスパニアの次期首相候補であることが、既に王宮の一部では公然の事実となっているとは、……。
となると、私のチートスキルについても、その正体が露見するのは時間の問題だろう。
前世の記憶では、役所のヤツらは自分達と関わるありとあらゆる権力者、もしくはその関係者の弱みを必ず握っていて、ここぞの場面でマスコミにリークして相手を潰すことに長けている。
今回の私達の件についても、もう既に官吏達の一部の間では様々な憶測が進んでいるんだろう。
その辺りは、ホンと用心に越したことはないと思うな。
私はその足で、次に農業大臣の許に訪ねた。
「ハルコン殿、帰国して早々で申しワケないが、サスパニアの現状について詳しくお話し頂きたい!」
「えぇ。何なりとお訊ね下さい!」
私はニッコリと微笑んだ。
農業大臣とは、以前王都の郊外にある輸入品の集積場で、フラワーインフルエンザの防疫を行って以来、度々顔を合わせている。
大臣はサスパニアの農産物に並々ならぬ関心を示されていて、私としても米や日本酒、味噌に醤油に、……。そんな品々が王都で広く普及して欲しいから、積極的に関わっているところだったんだよね。
謎の国サスパニアに下見にいってから、早くも二日ほどが経過した。
その間、ファイルド国内の関係各所に緘口令(かんこうれい)が布かれていたのにも拘わらず、私(ハルコン)から情報を得ようと多くの者がワッと詰めかけてきた。
なので、現状では急ピッチでその対応に迫られる状態となっている。
例えば、サスパニアの現政権が民主共和制を布いていて、その独特な政治形態の分析をしたいと、法務部門の者達が躍起になっているとのこと。
私は求めに応じて王宮の法務課を訪ねたところ、待ち構えていた官吏達から散々質問攻めに遭い、大変難儀させられてしまった。
「……、ですからっ! 私は薬学が専門でして、法律は門外漢なんですよっ! そんなに詳しくお知りになりたいのでしたら、週明けに我々はサスパニアまで出張旅行をしますので、どなたかご同行されたら如何でしょうか?」
すると、官吏達はまだ見ぬ政治形態への関心が高いのか、若手の何人かが手を上げてきた。
「我々は、ハルコン殿が後日サスパニアを治めることになると伺っております。ですので、早いウチから法務の整理をしておかなければなりません。ぜひ、同行させて頂きます!」
私は「緘口令が布かれているはずなのに、そんなことまで漏れてるのかよ、信じられないっ!」と内心では思っていたものの、……。
もちろん臆面にも出さず、しっかりと相手の両手を強く掴んだ。
「こちらこそ、どうぞよろしく!」
その言葉に、官吏達の表情はパァーッと明るくなった。
それにしても、……だ。私がサスパニアの次期首相候補であることが、既に王宮の一部では公然の事実となっているとは、……。
となると、私のチートスキルについても、その正体が露見するのは時間の問題だろう。
前世の記憶では、役所のヤツらは自分達と関わるありとあらゆる権力者、もしくはその関係者の弱みを必ず握っていて、ここぞの場面でマスコミにリークして相手を潰すことに長けている。
今回の私達の件についても、もう既に官吏達の一部の間では様々な憶測が進んでいるんだろう。
その辺りは、ホンと用心に越したことはないと思うな。
私はその足で、次に農業大臣の許に訪ねた。
「ハルコン殿、帰国して早々で申しワケないが、サスパニアの現状について詳しくお話し頂きたい!」
「えぇ。何なりとお訊ね下さい!」
私はニッコリと微笑んだ。
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