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第1章 「世界の半分をくれてやる」と言われて魔王と契約したらとんでもないことになったんですけど
18:光の中へ
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「竜? 人?」
リナが混乱して声を漏らすが、エミリアは俺を振り向いて叫んでいた。
「私を連れてあいつを追って!」
うなずいてその手を取り、リナを呼び寄せようとすると、再び空に轟音が響き渡った。
火を噴きながら滑空する翼のついた白い箱。その両サイドの扉が開いて、見慣れない姿の人間たちが武器のようなものを構えて降りてきた。
「抵抗するな!」
奴らは俺たちを怒鳴りつけて武器のようなものを向ける。槍を構えるエミリアにその武器から放たれた光が直撃する。
エミリアの身体が力を失ってその場に倒れた。リナが泣いている。
「何がどうなってるのよ?!」
俺が聞きたい。
「拘束しろ!」
俺たちは奇妙な拘束具で無力化され、翼のついた箱の中に運び入れられた。
椅子に座らされるなり、針のようなものを突き刺される。すぐに目の前が暗くなった。
***
いきなり現れた連中に捕まってばかりだなと思いながら目が覚めた。
床も天井も真っ白だ。どういう仕組みなのか、窓もないのに光で溢れていた。
俺の首には冷たい金属のようなものでできた輪っかが嵌められていた。リナもエミリアもここにはいない。
ドアが開き、眼鏡をかけた男が現れた。
「やっと目覚めたか」
「どこだ、ここは!」
立ち上がったが、身体に力がうまく入らない。男は俺を嘲笑った。
「お前には人魔協定の強制締結執行人の打診が来ている。バラバラにされるのがお望みならそうするが」
何を言っているのか分からなかった。
「リナとエミリアはどうした?!」
男は深く溜息をついた。そして背を向ける。
「ついて来い」
男はガビと名乗った。ついでに、という口振りでエミリアがホロヴィッツ殺害の廉で投獄されていることを知る。
「ふざけるな。彼女は父を助けようと──」
「お前たちの事情に興味はない。西方地区長を暗殺しようとしたのなら当然のことだ」
訳も分からないまま光に満ちた白い床と壁と天井の通路を行く。開けたホールに出ると、そこにホロヴィッツとベテルギウスが立っていた。状況が全く読めない。
「どういうことだ、ベテルギウス」
「逆らわない方がいいわよ」
「人魔協定とは」ホロヴィッツが言う。「魔族と人の密約だ。人は魔族の恩恵を受けて繁栄すべきだとは思わんかね?」
魔王と契約をしてしまった俺に何を言えと?
ふと気づいて自分の手を見下ろした。魔王と繋がれる指輪は没収されたようだった。
「君には、その協定を結ばせる任務を負ってもらう。それが強制締結執行人だ。君は魔王と手を組んだ人間の敵だから都合がいい」
「あんたの言いなりにはならない」
「では、あのエミリアという少女を殺すまでだが、考えは変わらんかね?」
俺に選択の余地はない。承諾せざるを得なかった。
「リナはどこにいる?」
ホロヴィッツがガビに合図を送ってベテルギウスと共に去って行った。
「こっちだ。会わせてやろう」
怒りに任せて暴れたかったが、身体が重い。きっと首輪のせいだ。
ガビの後について、薄暗い部屋にされる。そこには光を放つ筐体や机が配置され、粛々と作業を行う黒衣の人間が並んでいた。
部屋の中央に大きなガラスの筒があり、その中にリナが囚われていた。両手両足を固定された彼女は意識を失っているようだった。
「リナ!」
ガビが笑う。
「呼びかけても無駄だ。彼女には別世界の扉を開く鍵になってもらうのだからな」
リナが混乱して声を漏らすが、エミリアは俺を振り向いて叫んでいた。
「私を連れてあいつを追って!」
うなずいてその手を取り、リナを呼び寄せようとすると、再び空に轟音が響き渡った。
火を噴きながら滑空する翼のついた白い箱。その両サイドの扉が開いて、見慣れない姿の人間たちが武器のようなものを構えて降りてきた。
「抵抗するな!」
奴らは俺たちを怒鳴りつけて武器のようなものを向ける。槍を構えるエミリアにその武器から放たれた光が直撃する。
エミリアの身体が力を失ってその場に倒れた。リナが泣いている。
「何がどうなってるのよ?!」
俺が聞きたい。
「拘束しろ!」
俺たちは奇妙な拘束具で無力化され、翼のついた箱の中に運び入れられた。
椅子に座らされるなり、針のようなものを突き刺される。すぐに目の前が暗くなった。
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いきなり現れた連中に捕まってばかりだなと思いながら目が覚めた。
床も天井も真っ白だ。どういう仕組みなのか、窓もないのに光で溢れていた。
俺の首には冷たい金属のようなものでできた輪っかが嵌められていた。リナもエミリアもここにはいない。
ドアが開き、眼鏡をかけた男が現れた。
「やっと目覚めたか」
「どこだ、ここは!」
立ち上がったが、身体に力がうまく入らない。男は俺を嘲笑った。
「お前には人魔協定の強制締結執行人の打診が来ている。バラバラにされるのがお望みならそうするが」
何を言っているのか分からなかった。
「リナとエミリアはどうした?!」
男は深く溜息をついた。そして背を向ける。
「ついて来い」
男はガビと名乗った。ついでに、という口振りでエミリアがホロヴィッツ殺害の廉で投獄されていることを知る。
「ふざけるな。彼女は父を助けようと──」
「お前たちの事情に興味はない。西方地区長を暗殺しようとしたのなら当然のことだ」
訳も分からないまま光に満ちた白い床と壁と天井の通路を行く。開けたホールに出ると、そこにホロヴィッツとベテルギウスが立っていた。状況が全く読めない。
「どういうことだ、ベテルギウス」
「逆らわない方がいいわよ」
「人魔協定とは」ホロヴィッツが言う。「魔族と人の密約だ。人は魔族の恩恵を受けて繁栄すべきだとは思わんかね?」
魔王と契約をしてしまった俺に何を言えと?
ふと気づいて自分の手を見下ろした。魔王と繋がれる指輪は没収されたようだった。
「君には、その協定を結ばせる任務を負ってもらう。それが強制締結執行人だ。君は魔王と手を組んだ人間の敵だから都合がいい」
「あんたの言いなりにはならない」
「では、あのエミリアという少女を殺すまでだが、考えは変わらんかね?」
俺に選択の余地はない。承諾せざるを得なかった。
「リナはどこにいる?」
ホロヴィッツがガビに合図を送ってベテルギウスと共に去って行った。
「こっちだ。会わせてやろう」
怒りに任せて暴れたかったが、身体が重い。きっと首輪のせいだ。
ガビの後について、薄暗い部屋にされる。そこには光を放つ筐体や机が配置され、粛々と作業を行う黒衣の人間が並んでいた。
部屋の中央に大きなガラスの筒があり、その中にリナが囚われていた。両手両足を固定された彼女は意識を失っているようだった。
「リナ!」
ガビが笑う。
「呼びかけても無駄だ。彼女には別世界の扉を開く鍵になってもらうのだからな」
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