ブラコン姉妹は、天使だろうか?【ブラてん】

三城 谷

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美羽ルート

ブラコン姉妹は、天使だろうか? 美羽√(14)

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 自分と遊んでいて、楽しく無いかと聞かれたら人は何と答えるのだろうか。
 悲しいかな。俺はこの数十年間の中で、そんな事を直接聞かれた事は一度も無い。
 ただでさえ『卑怯者』と校内で呼ばれている存在の俺に、そんな事をわざわざ聞くような物好きは居ないだろう。あの新聞部とかだったら、話は別だと思うが……。
 そんな事を聞いてくる人生初の相手が、まさかの義理の妹である美羽だとは思わなかった。

 「あ、兄者はやっぱり……美羽と遊ぶのは楽しくない、のかな……」
 「え?」

 突然として投げられた言葉によって、俺はついテレビ画面から隣に居る美羽に視線が向いた。
 そんな事を言った美羽は俯き気味で、俺と視線を合わせようとしていないのが分かる。これは不味い。非常に不味い状況だ。
 仲違いとかいうレベルではなく、これからの生活に支障が出るぐらいに我が家では不味い傾向である。
 美羽は学校では勿論、家では明るくて誰にでも差別無く接する事が出来る良い子だ。それは彼女の魅力でもあり、多くの生徒がそんな美羽の事を慕っているというのは明確な事実だ。
 そんな彼女が急に、しかも突然に前触れもなく、しゅんとした様子で登校なんてしてみろ。一大事という騒ぎになり、瞬く間に悪い方向の噂が広がる事だろう。
 それだけは阻止しなければならないが、勿論……自分が被害を受けたくないという理由だけではない。

 「美羽、そんな事は無いぞ。俺は美羽と遊ぶの結構好きだぞ?」
 「ほんと?」
 「あぁ、本当だ。今まで俺が、美羽と遊ぶのを断った事があるか?」
 「……無い、と思う」

 美羽は人当たりの良い性格をしている分、ダメージが高ければ高い程、後々に引き摺ってしまう傾向にある。
 だからこそ、ここで上手くケアしなければ、俺は兄という前に一人の男として失格だろう。

 「いや、無いだろ。俺はきちんと忙しい時は言ってるし、美羽たちが助けてって言えば今まで助けてきたと思うけど?」
 「……うん。でも兄者、たまに楽しくなさそうにしてたりするし……学校では一人の方が好きそうだし」
 「それは俺に友達と呼べる存在が少ないだけだ。美羽が気にする問題じゃないし、美羽が何か悪い事をしている訳じゃない。安心してくれ。俺はお前も美咲も、どっちも大事にしてるつもりだ」
 「ほんと?」
 「あぁ、本当だ!」

 キランと輝く瞳が見えた瞬間、もう少しだけ押せば納得してくれるだろうと思った。だがしかし、そこから美羽は、俺が予想していなかった質問してくるのであった。

 「じゃあ兄者に質問して良~い?」
 「な、何だ?」
 「兄者は、美羽と美咲……どっちが好き?」
 「ん、どっちも好きだけど?」
 「そ、そうじゃなくって!……えっと、兄妹としてじゃなくて、ちゃんとした答えが欲しいの!」
 「は、はい?」

 俺は話が全然見えなくて、思わず首を傾げて美羽の目を見る。真っ直ぐに見ている所為か、かなり真剣な空気を感じる気がする。だがしかし、そんな事は有り得ないという俺の中で結論が出ている以上、その質問の言葉を理解するのが遅れたのだった――。

 「兄者は美羽の事、彼女にしたいって思う?そういう意味で、美羽と美咲、どっちが好きなのか教えて!」
 「……!?」
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