無事にバッドエンドは回避できたので、これからは自由に楽しく生きていきます。

木山楽斗

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4.魔法学の権威

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 私は、ラーバイン王国の王城に来ていた。
 魔術師団の本拠地であるここに、私は招待されたのである。

「よく来てくれましたね……あなたを歓迎します。ラナトゥーリ・ウェルリグル侯爵令嬢。私が魔術師団団長のゲルドゥ・フラウバッセンです」

 私を招待したのは、魔術師団の団長であるフラウバッセンさんだ。お父様が言っていた通り、彼は私を魔術師団に入れようとしているらしい。
 その話を、私は受け入れるつもりだ。魔術師団は、王国でも有力な組織である。そこに雇ってもらえるならありがたい。

「あなたのお噂は私も耳にしています。魔法学園を首席で卒業した優秀な魔術師であるそうですね……」
「えっと……」
「おっと、謙遜する必要はありませんよ。あなたが優秀であるということは、魔法学園によって証明されているのですから。無論、それを自ら口にしにくいということも理解はできますがね……」

 フラウバッセンさんは、手元の資料を見た。それは恐らく、私が送った魔法学園の成績表であるだろう。
 主席ということを、私は今までそれ程意識したことがなかった。私は、他に何もできなかったから勉強に励んでいただけだ。成績は、別にどうでもよかったのである。
 もちろん、結果として評価されていることは嬉しく思う。ただ、首席という言葉を強調されてもいまいちピンと来ないのだ。

「私は、あなたのその力をこの国のために使ってもらいたいと思っています。優れた知識と優れた技術、それらを併せ持っているあなたなら、この国の発展に大きく寄与することができるでしょう」
「……お褒めいただきありがとうございます」
「しかしながら、あなたは侯爵家のご令嬢です。その辺りに関しての考慮も必要かと思いますが、どうなのですか?」
「お父様からは許可をいただいています。ご存知かもしれませんが、ウェルリグル侯爵家は人材に困っていません。こと私に関しては、嫁に行くよりもこの国のために尽くす方が有益であるとお父様も思っているようです」
「なるほど……」

 お父様は、私に地位を求めている。魔術師団にもウェルリグル侯爵家の影響が及ぼせるようにするというのが、彼の最終目標なのだろう。
 別に、お父様の望みを叶えたいとは思わない。ただそうすることは私にとっても有益なので、できる限りのことはするつもりだ。

「それでは、魔術師団に入っていただけますか?」
「はい、よろしくお願いします」
「こちらこそ、どうぞよろしくお願いします」

 私は、フラウバッセンさんと固く握手を交わした。
 これからの人生は、私にとって何の縛りもない人生だ。何が起こるかはわからないが、とにかく頑張ってみることにしよう。
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