木山楽斗

木山楽斗

twitterを始めました。 ※2020/03/02 改名しました。 N420→木山楽斗
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恋愛 連載中 短編
「君のような地味でつまらない女は僕には相応しくない」 侯爵令嬢イルセアは、婚約者である第三王子からある日そう言われて婚約破棄された。 彼は貴族には華やかさが重要であると考えており、イルセアとは正反対の派手な令嬢を婚約者として迎えることを、独断で決めたのである。 そんな彼の行動を愚かと思いながらも、イルセアは変わる必要があるとも考えていた。 第三王子の批判は真っ当なものではないと理解しながらも、一理あるものだと彼女は感じていたのである。 そこでイルセアは、兄の婚約者の手を借りて派手過ぎない程に自らを着飾った。 そして彼女は、婚約破棄されたことによって自身に降りかかってきた悪評などを覆すためにも、とある舞踏会に臨んだのだ。 その舞踏会において、イルセアは第三王子と再会することになった。 彼はイルセアのことを誰であるか知らずに、初対面として声をかけてきたのである。 意気揚々と口説いてくる第三王子に対して、イルセアは言葉を返した。 「地味でつまらない私は、殿下の婚約者として相応しくなかったのではありませんか?」と。
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文字数 20,616 最終更新日 2025.06.22 登録日 2025.06.16
子爵令嬢であるマルティアは、父親同士が懇意にしている伯爵令息バルクルと婚約することになった。 幼少期の頃から二人には付き合いがあったが、マルティアは彼のことを快く思っていなかった。ある時からバルクルは高慢な性格になり、自身のことを見下す発言をするようになったからだ。 「まあ色々と思う所はあるが、仕方ないから君で妥協するとしよう」 「……はい?」 「僕に相応しい相手とは言い難いが、及第点くらいはあげても構わない。光栄に思うのだな」 婚約者となったバルクルからかけられた言葉に、マルティアは自身の婚約が良いものではないことを確信することになった。 彼女は婚約の破談を進言するとバルクルに啖呵を切り、彼の前から立ち去ることにした。 しばらくして、社交界にはある噂が流れ始める。それはマルティアが身勝手な理由で、バルクルとの婚約を破棄したというものだった。 父親と破談の話を進めようとしていたマルティアにとって、それは予想外のものであった。その噂の発端がバルクルであることを知り、彼女はさらに驚くことになる。 そんなマルティアに手を差し伸べたのは、ひょんなことから知り合った公爵家の令息ラウエルであった。 彼の介入により、マルティアの立場は逆転することになる。バルクルが行っていたことが、白日の元に晒されることになったのだ。
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文字数 11,330 最終更新日 2025.06.07 登録日 2025.06.04
「……わかっているのかしら? 平民のあなたが、この学園にいるということが、そもそもおかしいということが」 平民であるメアリに対して、私はそう言った。 取り巻きとともに特別な平民である彼女を、いびっているのだ。 「フレーナ様の言う通りよ。あなたなんかね。この学園に通っていい存在ではないのよ。薄汚い平民の分際で貴族の領分に入ってこようなんて……」 「ちょっと、それは言い過ぎではないかな?」 「え? そうですか?」 しかし私は、取り巻きのサナーシャの言葉に思わず口を挟んでしまった。 薄汚いというのは言い過ぎなのではないか、そう思ってしまったのだ。 それからはもう、ぐだぐだだった。 もう一人の取り巻きのクレリアは言葉が出てこなかったし、結局第二王子であるイージス殿下が現れ、私達は退くことになってしまった。 わかっていたことではあるが、どうやら私に悪役令嬢は荷が重いらしい。 これから本当にやっていけるのか、私は不安でいっぱいだった。
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文字数 17,812 最終更新日 2025.06.07 登録日 2025.06.01
男爵家の令嬢であるソフィーナは、父親から冷遇されていた。彼女は溺愛されている双子の姉の陰とみなされており、個人として認められていなかったのだ。 ソフィーナはある時、姉に代わって悪名高きボルガン公爵の元に嫁ぐことになった。 好色家として有名な彼は、離婚を繰り返しており隠し子もいる。そんな彼の元に嫁げば幸せなどないとわかっていつつも、彼女は家のために犠牲になると決めたのだった。 婚約者となってボルガン公爵家の屋敷に赴いたソフィーナだったが、彼女はそこでとある騒ぎに巻き込まれることになった。 ボルガン公爵の子供達は、彼の横暴な振る舞いに耐えかねて、公爵家の改革に取り掛かっていたのである。 結果として、ボルガン公爵はその力を失った。ソフィーナは彼に弄ばれることなく、彼の子供達と良好な関係を築くことに成功したのである。 さらにソフィーナの実家でも、同じように改革が起こっていた。彼女を冷遇する父親が、その力を失っていたのである。
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文字数 17,112 最終更新日 2025.05.21 登録日 2025.05.19
年が離れた子持ちの伯爵令息と結婚した私は、それなりに充実した生活を送れていた。 自分は、恵まれた環境にいる。夫との関係も義理の家族との関係も悪くなかったため、私はそのように思っていた。 しかしある時、夫が著名な舞台女優と浮気していることを私は知ることになった。 夫はその女優と心中した。私と実の息子の前で、彼は浮気相手とともに身を投げたのである。 私はそれでも、伯爵令息夫人として務めた。 嫁いだ先ではあるが、私は義理の父や息子を助けることを選んだのである。 困難なことではあったが、それでも苦難を乗り切ることはできた。家族と協力すれば、それも可能だ。私はそう思っていた。 しかしそんな折、世間にはある噂が流れ始めていた。 とある侯爵令息が、舞台女優と恋に落ち、二人は心中することでその愛を永遠のものとした。私の夫の身勝手な行動は、いつの間にか美談となっていたのである。
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文字数 18,314 最終更新日 2025.05.16 登録日 2025.05.12
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。 因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。 そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。 彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。 晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。 それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。 幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。 二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。 カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。 こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
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文字数 53,206 最終更新日 2025.05.13 登録日 2022.04.01
父親が亡くなった後、リエルナは同じく父を失い若くして伯爵を継いだアンドラと結婚した。 二家の仲は良好所か険悪であったが、代替わりという隙に他の貴族に付け込まれないために、結束することを決めたのだ。 その作戦は、上手くいっていた。二家は社交界でそれなりの評価をされ、なんとか安定することができたのである。 しかしある時、リエルナは夫から離婚を告げられた。 兼ねてから女性関係にだらしなかったアンドラは、浮気相手と結ばれるために邪魔者だったリエルナを追い出したのである。 だがアンドラはわかっていなかった。周囲の貴族達が手出ししてこなかったのは、リエルナの存在が大きかったからだということに。 アンドラには人望というものがまるでなかった。彼を救おうとする者はおらず、そのままアンドラは社交界の闇に沈んでいくのだった。
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文字数 18,135 最終更新日 2025.05.09 登録日 2025.05.05
王城の使用人であるメルフィナには、ある秘密があった。 彼女は国王の隠し子なのである。 その事実は、半ば公然の秘密となっていた。公にされたことは一度もないが、嗅覚に優れた者達はそれを察知していたのだ。 しかし中には、そうではない者達もいた。 その者達は、メルフィナを一介の使用人として考えて、彼らなりの扱い方をした。 それは許されるものではなかった。知らぬうちに王家に牙を向けた者達は、その行為の報いを受けることになったのだ。
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文字数 44,397 最終更新日 2025.05.07 登録日 2025.04.21
実は、公爵家の隠し子だったルネリア・ラーデインは困惑していた。 なぜなら、ラーデイン公爵家の人々から溺愛されているからである。 普通に考えて、妾の子は疎まれる存在であるはずだ。それなのに、公爵家の人々は、ルネリアを受け入れて愛してくれている。 それに、彼女は疑問符を浮かべるしかなかった。一体、どうして彼らは自分を溺愛しているのか。もしかして、何か裏があるのではないだろうか。 そう思ったルネリアは、ラーデイン公爵家の人々のことを調べることにした。そこで、彼女は衝撃の真実を知ることになる。
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文字数 161,519 最終更新日 2025.05.02 登録日 2022.01.31
「君からは打算的な愛しか感じない」 子爵令嬢であるフィリアは、ある時婚約者マルギスからそう言われて婚約破棄されることになった。 彼女は物事を損得によって判断する傾向にある。マルギスはそれを嫌に思っており、かつての恋人シェリーカと結ばれるために、フィリアとの婚約を破棄したのだ。 その選択を、フィリアは愚かなものだと思っていた。 一時の感情で家同士が決めた婚約を破棄することは、不利益でしかなかったからだ。 それを不可解に思いながら、フィリアは父親とともにマルギスの家に抗議をした。彼女はこの状況においても、利益が得られるように行動したのだ。 それからしばらく経った後、フィリアはシェリーカが危機に陥っていることを知る。 彼女の家は、あくどい方法で金を稼いでおり、それが露呈したことで没落に追い込まれていたのだ。 そのことを受けて元婚約者マルギスが、フィリアを訪ねてきた。彼は家が風評被害を恐れたことによって家を追い出されていたのだ。 マルギスは、フィリアと再び婚約したいと申し出てきた。彼はそれによって、家になんとか戻ろうとしていたのである。 しかし、それをフィリアが受け入れることはなかった。彼女はマルギスにシェリーカへの無償の愛を貫くように説き、追い返すのだった。
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文字数 17,790 最終更新日 2025.04.20 登録日 2025.04.14
伯爵令嬢ミリーシャは、自身が誰からも必要とされていないことを悟った。 故に彼女は、家から出て行くことを決めた。新天地にて、ミリーシャは改めて人生をやり直そうと考えたのである。 しかし彼女の周囲の人々が、それを許さなかった。ミリーシャは気付いていなかったのだ。自身の存在の大きさを。
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文字数 32,006 最終更新日 2025.04.17 登録日 2025.03.31
侯爵家の令嬢であるアルティアは、家で冷遇されていた。 彼女の父親は、妾とその娘である妹に熱を上げており、アルティアのことは邪魔とさえ思っていたのである。 しかし妾の子である妹を婿に迎える立場にすることは、父親も躊躇っていた。周囲からの体裁を気にした結果、アルティアがその立場となったのだ。 だが、彼女は婚約者から拒絶されることになった。彼曰くアルティアは面白味がなく、多少わがままな妹の方が可愛げがあるそうなのだ。 父親もその判断を支持したことによって、アルティアは家に居場所がないことを悟った。 そこで彼女は、母親が懇意にしている伯爵家を頼り、新たな生活をすることを選んだ。それはアルティアにとって、悪いことという訳ではなかった。家の呪縛から解放された彼女は、伸び伸びと暮らすことにするのだった。 程なくして彼女の元に、婚約者が訪ねて来た。 彼はアルティアの妹のわがままさに辟易としており、さらには社交界において侯爵家が厳しい立場となったことを伝えてきた。妾の子であるということを差し引いても、甘やかされて育ってきた妹の評価というものは、高いものではなかったのだ。 戻って来て欲しいと懇願する婚約者だったが、アルティアはそれを拒絶する。 彼女にとって、婚約者も侯爵家も既に助ける義理はないものだったのだ。
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文字数 52,534 最終更新日 2025.01.28 登録日 2025.01.08
聖女の選抜において、公爵令嬢であるファナティアは平民に敗北を喫することになった。 しかし彼女は、潔く敗北を受け入れており、むしろ平民の聖女を支えようと前向きな気持ちでさえいた。 だが聖女は、職務当日に行方不明となってしまった。 さらに相次いで、王太子もいなくなる。二人はほぼ同じタイミングで、姿を消してしまったのだ。 そのせいで、ファナティアは聖女としての仕事を請け負うことになった。 選抜において二番目の成績だった彼女に、自然と役目は回ってきたのである。 懇意にしていた第三王子ウルグドの助けも借りて、ファナティアはなんとか聖女として務めることができていた。 そんな彼女の元に、王太子が現れる。彼は聖女と駆け落ちしていたが、心を改めて帰って来たという。 ただ当然のことながら、それはファナティアとしても王国としても、受け入れられることではなかった。既に王太子に、居場所などはなかったのである。
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文字数 23,574 最終更新日 2025.01.12 登録日 2025.01.06
伯爵令嬢であるアフェリアは、以前から懇意にしている第二王子と婚約することになった。 前々から気が合っていたこともあって、王家と伯爵家が自然と縁談をまとめたのである。 それに関して、第二王子は運命であると表した。彼曰く、出会った時からそれは決まっていたことだったというのだ。 友人として好感を持っていたこともあって、アフェリアは第二王子の言葉に気を良くしていた。 しかし彼女は直後に知ることになる。第二王子が、他の令嬢と関係を持っているということを。 彼はアフェリアのことを裏切り、さらには弟である第三王子との婚約の話が出ている令嬢と浮気していたのである。 そのことを第三王子に明かすと、彼は兄である第一王子に掛け合うことを提案した。 その結果、王家はアフェリアに協力することになる。第二王子の行いは、王家にとっては何よりも忌むべきものだったのだ。
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文字数 53,513 最終更新日 2024.12.23 登録日 2024.12.03
体調不良の双子の妹に代わって舞踏会に参加したイフェリアは、度肝を食らうことになった。 婚約者がいない者が集うその舞踏会に、彼女と婚約しているストラークが来ていたからだ。 しかも彼は、イフェリアを双子の妹の方だと勘違いして口説いてきた。「妹の君の方が魅力的だ」と姉の方に語りかける彼に対して、イフェリアは怒りを覚えていた。 そんな彼女は、舞踏会で公爵家の令息であるルヴェルスと出会った。 彼はイフェリアのことをイフェリアだと見抜いており、そんな彼女が妹の振りをして舞踏会に参加していることに違和感を覚えていたのだ。 そんなルヴェルスに事情を話すと、彼は憤った。ストラークの行動というものは、ルヴェルスにとっても不可解なものだったのだ。 ルヴェルスにいざという時は協力してもらうことを約束したイフェリアは、妹にも事情を伝えることにした。 すると彼女も、ひどく怒りを覚えているようだった。ストラークの主張というものは、妹にとっても到底受け入れられるものではなく、彼女の怒りは心頭に達していた。 こうしてイフェリアは、婚約者と決別することを決意する。そして彼女は知ることになった。ストラークという人間が、どういった人間であるのかということを。
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文字数 18,526 最終更新日 2024.12.20 登録日 2024.12.16
公爵令嬢の長女であるアルネリアは、人質同然に隣国の王太子に嫁ぐことになった。 王家の血を引く彼女は、嫌がった妹に代わって関係改善のための人柱になったのである。 長年争っていたこともあって、アルネリアは隣国で冷遇されるものだと思っていた。 しかしながら、彼女を待っていたのは熱い歓迎である。隣国の人々は、アルネリアに温かかったのだ。 その中でも特に夫となる王太子ラゼルトは、アルネリアに対して熱を出していた。 特に面識がなかったにも関わらず、彼はアルネリアを溺愛していたのである。 訳がわからないアルネリアだったが、彼女にとって悪いことではなかったこともあって、とりあえずそれらの寵愛を受け入れるのだった。
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文字数 13,144 最終更新日 2024.11.28 登録日 2024.11.26
両親と姉を亡くした私は、姉の夫であるお義兄様を始めとするコークス公爵家の人々に支えられていた。 そんな公爵家によって紹介された婚約者から、私は婚約破棄を告げられた。彼は私の一家が呪われているとして、婚約を嫌がったのだ。 それに誰よりも怒ったのは、お義兄様であった。彼は私の婚約者だった人を糾弾して、罰を与えたのである。 それからお義兄様は、私に対して過保護になった。以前からそのような節はあったが、それがより過激になったのだ。 私にとって、それは嬉しいことでもある。ただあまりにも過保護であるため、私は少し気が引けてしまうのだった。
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文字数 18,002 最終更新日 2024.11.22 登録日 2024.11.18
侯爵令嬢であるクーレリアは、とある領地を管理する王太子アーゼスの婚約者として選ばれた。 王位を継承するまでの間、二人はその領地を切り盛りすることになったのである。 しかしながらアーゼスは、クーレリアのことを疎んでいた。彼にとって、自分よりも能力的に優秀である彼女は、自分を邪魔する煩わしいものでしかなかったのだ。 そこでアーゼスは、独断でクーレリアとの婚約を破棄した。彼は自ら見出した他の令嬢を婚約者として、領地を運営していくことを決めたのである。 だがそれからしばらくして、アーゼスは窮地に立たされることになった。 彼の領地の運営には強引な面があり、それを正しく修正できるクーレリアもいなくなったことによって、ガタが出始めていたのだ。 それによって、アーゼスは次期国王から下ろされようとしていた。領地の運営は、彼の能力を見極めるためのものであったのだ。故に大きな失敗をしたアーゼスに国は任せられないと、判断されたのである。 そこでアーゼスは、クーレリアを頼ろうとしていた。彼女の力を借りれば、領地を安定さえて自身が置かれている状況が改善されると、思ったのである。 しかしクーレリアは、その要請を受け入れなかった。第二王子でありアーゼスに代わって次期康応候補筆頭となったイドラスと懇意にしていた彼女には、王族としての地位も通じず、彼はそのまま失脚するしかなくなったのである。
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文字数 14,375 最終更新日 2024.11.16 登録日 2024.11.14
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
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文字数 112,380 最終更新日 2024.11.14 登録日 2024.10.01
伯爵令嬢であるクレーナは、ある時婚約者であるラカールから婚約破棄を告げられた。 彼は浮気しており、その相手との間に子供ができたことから、クレーナのことを切り捨てざるを得なかったのだ。 しかしながらラカールは、煮え切らない態度であった。彼は渋々といった感じで、浮気相手と婚約しようとしていたのだ。 身勝手なことをしたというのに、責任を取る確固たる覚悟もない彼に対して、クレーナは憤った。だがラカールは、婚約破棄するのだから関係ないと、その言葉を受け入れないのだった。 婚約者から離れたクレーナは、侯爵令息であるドラグスと出会った。 二人はお互いに惹かれていき、やがて婚約を結ぶことになるのだった。 そんな折、二人の前に元婚約者であるラカールが現れた。 彼はドラグスのことを批判して、クレーナには相応しくないと批判してきたのである。 「浮気して婚約破棄したあなたが、私の新しい婚約者にとやかく言う権利があるとお思いですか?」 しかしクレーナは、ラカールをそう言って切り捨てた。 そこで彼女は知ることになった。ラカールが自分の知らない間に、随分と落ちぶれていたということを。
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文字数 26,428 最終更新日 2024.11.06 登録日 2024.10.29
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