私の婚約者はオオカミでした。

大きな牙に鋭い目、銀色の毛に身を包んだオオカミ、それが私の婚約者ウェルド様だ。
彼はオオカミの一族――人の姿に変化できる特別な種族に属している。ただウェルド様は、まだその変化を身に着けていない。
端的に言ってしまえば、彼はほとんど犬である。こちらの言葉は明確に通じるものの、人の言葉も話せない。
ただウェルド様が、私のことを大切に思ってくれている。それは彼の態度から伝わってきた。
だから私は、幸せである。色々と問題はあるけれど、それでも。
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