恋愛 小説一覧
1
ルビー第一王子様からもたらされた招待状には、名前が書かれていなかった。けれど、それを自分に宛てたものだと確信する妹のミーアは、私の事をさげすみ始める…。しかしルビー様が最後に選んだのは、ミーアではなく私だったのでした。
文字数 6,008
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.05
2
「マリアンヌ・フォン・アースガルド! 貴様との婚約は、今この時をもって破棄する!」
「……謹んでお受けいたします、殿下。それで、理由は伺っても?」
「貴様はいつ見ても薄汚れている! 公爵令嬢のくせに、庭の土を掘り返してばかり。私の隣を歩く時も、ドレスの裾から土埃が舞う始末だ! それに比べてリリーナは、常に花の香りがする。貴様のような『泥臭い女』は、王妃にふさわしくない!」
泥臭い、ですか……。
「それに貴様は可愛げがない! 私が贈った宝石を見ても、『結晶構造がどうこう』と屁理屈ばかり。リリーナのように素直に喜べないのか!」
「殿下。それは以前、貴方様が『ルビー』だと言って渡された石が、実際にはスピネルだった件でしょうか? 私はただ、スピネルにはスピネルの美しさと鉱物学的価値があると申し上げただけで……」
「黙れ黙れ! そういうところが可愛くないと言っているんだ!」
殿下は憤慨し、懐から一つの小箱を取り出した。
パカッ、と蓋が開けられると、そこには大粒の青い宝石が鎮座していた。
「手切れ金代わりだ。このサファイアをやるから、二度と私の前に顔を見せるな!」
「あら」
手のひらに乗った石を見て、私は思わず声を上げた。
「殿下。大変申し上げにくいのですが、これはサファイアではありません」
「ば、馬鹿な! 私は商人に『最高級のサファイアだ』と言われて、金貨五百枚を払ったんだぞ!?」
「まあ。……それは見事なカモ、いえ、寛大な投資家であらせられますこと」
ぷっ、と誰かが吹き出した。
それを合図に、こらえきれなくなった令嬢たちが扇子で口元を隠し、クスクスと笑い始める。
殿下の震えが止まらない。
隣のリリーナ様も、偽物だと知ってサッと石から目を逸らした。
「き、貴様ァァァッ!!」
恥辱にまみれた殿下が絶叫した。
「王族を愚弄した罪は重いぞ! 追放だ! 貴様など、この国の北の果て、ハイランド地方へ行ってしまえ! あのような草木も生えぬ『死の荒野』で、泥を啜って野垂れ死ぬがいい!」
ハイランド地方。
その地名を聞いた瞬間、私の背筋に電流が走った。
「……本気、ですか?」
私は震える声で尋ねた。
「ふん、今さら泣いて詫びても遅い! 二度と戻ってくるな!」
「ありがとうございます!!」
私は満面の笑みで叫んでいた。
パーティー会場の誰よりも明るく、誰よりも力強い声で。
「感謝いたします、殿下! そのような素晴らしい地質学的宝庫を賜れるなんて! ああ、すぐに準備をしなくては。ハンマーと、試薬と、ああとにかく頑丈なブーツが必要ですわ!」
こうして、辺境を王都すら越える経済圏にする、私の壮大な計画が始まりました。
文字数 30,133
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.05
3
「失恋ついでに、俺と結婚しないか?」
「え……?」
「ただし、一年だけ」
「ええ……!?」
弱小デザイン事務所で働く早波菜穂子は、交際歴3年の恋人の浮気現場を目撃してしまう。だがその後すぐ、柊木財閥の御曹司──柊木真澄から求婚されてしまい!?
真澄は好きな人がいるが、事情があって結ばれることができない。ただ菜穂子と結婚すれば、好きな人を引き留められるそうだ。
結婚中は好きなだけ贅沢を。ただし結婚期間は一年だけ。離婚後は莫大な財産を分与する。
そんな条件を出す真澄に、菜穂子は失恋のショックから自暴自棄になり結婚を承諾してしまう。
ノリと勢いで始まった新婚生活は予想を裏切る快適さで、菜穂子は戸惑いつつも、真澄と距離を縮めていく。しかし真澄には、好きな人がいる。25歳も年上の聡明な女性が。
惹かれる気持ちを隠して菜穂子は真澄の恋を応援しようと奮闘するけれど、なかなか上手くいかなくて……。
それもそのはず。真澄は大嘘つきだったのだ。
25の嘘を抱えながら妻を愛する夫と、最後の最後で夫の嘘を見破る妻の、甘く切ない新婚生活。
※他のサイトにも投稿しています。
※表紙は、商用利用可能なAIイラストメーカーで作成。
文字数 85,291
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.10.28
4
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
文字数 144,020
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.30
5
文字数 3,042
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.05
6
7
文字数 57,195
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.10.22
8
他人を容姿や社会的カーストで判断する傲慢なOL・桑折(こおり)しずく。彼女は元彼に浮気された怒りから、男を弄ぶゲームを始めた。ターゲットにしたのは会社の平凡な男・星垣(ほしがき)。星垣はしずくの策略に簡単に引っかかった。しかし、彼には常に行動を共にする友人がいた。彼が全ての判断を委ねる絶対的な存在、沼底の蛭のような男・藻沼(もぬま)に、しずくはあらゆる計画を妨害される。藻沼の冷たい視線は、やがてしずくの全てを暴くのだった──。
男と女のどろどろ支配バトル。
ヴィランが自業自得で号泣しながら支配されます。
文字数 17,661
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.03
9
デパートに靴を買いに来た梨代は、自分の足に合う25センチのサイズが無くて落ち込んでいた。そこで偶然起こった暴漢騒ぎ。とっさに靴を投げて助けた男性は、まさに梨代が買おうとしていたブランドのメーカー「篠塚製靴」に勤める篠塚だった。しかも篠塚グループと呼ばれる現代財閥の御曹司だとか。
後日お礼として非売品の靴を届けに来た篠塚は、梨代にとある仕事の依頼を持ちかけて……。
御曹司が庶民を体験⁉ 25日間の「逆」シンデレラスト―リー。
文字数 50,924
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.07
10
名門公爵家であるヴィンテージ家に嫁いだロキシー。誰もが羨む結婚だと思われていますが、実情は違いました。
夫であるバンテス公爵様は、その美貌と地位に反して、なんとも女々しく頼りない方。さらに、彼の母親である義母セリーヌ様は、ロキシーが低い男爵家の出であることを理由に、連日ねちっこい嫌がらせをしてくる粘着質の意地悪な人。
結婚生活は、まるで地獄。公爵様は義母の言いなりで、私を庇うこともしません。
「どうして私がこんな仕打ちを受けなければならないの?」
そう嘆きながらも、ロキシーには秘密がありました。それは、男爵令嬢として育つ中で身につけた、貴族として規格外の「超絶有能な実務能力」と、いかなる困難も冷静に対処する「鋼の意志」。
このまま公爵家が傾けば、愛する故郷の男爵家にも影響が及びます。
「もういいわ。この際、公爵様をたてつつ、私が公爵家を立て直して差し上げます」
ロキシーは決意します。女々しい夫を立派な公爵へ。傾きかけた公爵領を豊かな土地へ。そして、ねちっこい義母には最高のざまぁを。
すべては、彼の幸せのため。彼の公爵としての誇りのため。そして、私自身の幸せのため。
これは、虐げられた男爵令嬢が、内助の功という名の愛と有能さで、公爵家と女々しい夫の人生を根底から逆転させる、痛快でロマンチックな逆転ざまぁストーリーです!
文字数 15,981
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.03
11
「君は、この縁談を望んではいないのだろうな」
婚約を交わした日に、ローレルはそう言ってジェマイマを見つめた。
ジェマイマは、それにはなにも答えなかった。なにかを言っても、きっと信じてはもらえないだろうと思ったし、ローレルが言った言葉は多分、彼自身がジェマイマに抱く気持ちなのだと思った。
ジェマイマは思った。
ローレルはきっと、今回もジェマイマを愛することはないだろう。
❇こちらの作品は、他サイトへも別名義にて公開致しております。
❇鬼の誤字脱字を修復すべく公開後に激しい修正が入ります。
「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さいませ。
❇登場人物のお名前が他作品とダダ被りする場合がございます。皆様別人でございます。
❇100%妄想の産物です。妄想なので史実とは異なっております。
❇妄想遠泳の果てに波打ち際に打ち上げられた妄想スイマーによる寝物語です。
疲れたお心とお身体を妄想で癒やして頂けますと泳ぎ甲斐があります。
文字数 75,296
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.18
12
「貴様は『魔力ゼロ』だ! 役立たずの穀潰しめ!」
伯爵令嬢エルナ(20歳)は、魔力を持たないことを理由に、家族から疎まれ続けていました。彼女の真の才能は、前世で培った「保育士スキル」と「あらゆる生き物の心を開く声」でしたが、誰もその価値に気づきません。
ある日、妹の身代わりとして、国境の辺境伯ジークフリートへの嫁入りを命じられます。彼は「人食い公爵」と呼ばれ、前妻たちが逃げ出し、子供たちも手が付けられない「悪魔の子」だと噂されていました。
これは、家族にとっての「厄介払い」であり、私にとっては「生贄」同然の追放婚。 しかし、エルナの心は意外にも晴れやかでした。 (王都の社交界よりも、北の辺境で、子供たちと、ハーブを育てている方が、よほど私には向いていますわ!)
辺境伯の城でエルナを待っていたのは――。
【冷徹公爵】 誤解されているだけで、実は子育てに悩む不器用なパパ。
【悪魔の子】 愛に飢え、エルナを拒絶するが、すぐに前世の知識を使った遊びと愛情で懐いてくる3人の可愛い子供たち。
【凶暴な魔獣】 子供たちのペットとして城にいるはずが、なぜかエルナにだけ尻尾を振って甘えてくる。
エルナは「保育士スキル」を駆使し、荒れ果てた城を温かい家庭へと変えていきます。子供たちの魔力暴走を鎮め、公爵の不器用な優しさに気づき、彼の心を溶かしていくエルナ。公爵様もまた、エルナの慈愛に満ちた姿を見て、彼女を「命の恩人」のように溺愛し始めるのです。
一方、エルナが「魔力ゼロ」だからと馬鹿にして追放した王都では、彼女が長年ひっそりと世話をしていた「精霊」たちが怒り、国内で原因不明の魔力暴走や不調が続発! 「君の聖女の力が必要だ! 戻ってこい!」と助けを求められますが、時すでに遅し。 エルナの居場所は、冷徹な公爵様と、3人の可愛い義理の子、そしてたくさんの魔獣たちが待つ、北の辺境伯領なのです。
「人食い公爵の妻(現・最強ママ)ですので、実家で冷遇されるほど暇ではございません」 愛と家族に飢えていた令嬢が、辺境で幸せな第二の人生を掴み取る、「子育て」×「溺愛」×「ざまぁ」の長編ファンタジーロマンス!
文字数 37,758
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.19
13
※小説家になろう様でも投稿を始めました!お好きなサイトでお読みください※
竜王の治める国ソフームには、運命の番という存在がある。
運命の番――前世で深く愛しあい、来世も恋人になろうと誓い合った相手のことをさす。特に竜王にとっての「運命の番」は特別で、国に繁栄を与える存在でもある。
「ロイゼ、君は私の運命の番じゃない。だから、選べない」
ずっと慕っていた竜王にそう告げられた、ロイゼ・イーデン。しかし、ロイゼは、知っていた。
ロイゼこそが、竜王の『運命の番』だと。
「エルマ、私の愛しい番」
けれどそれを知らない竜王は、今日もロイゼの親友に愛を囁く。
いつの間にか、ロイゼの呼び名は、ロイゼから番の親友、そして最後は嘘つきに変わっていた。
名前を失くしたロイゼは、消えることにした。
文字数 93,619
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.03.24
14
15
オーストラリア人のビリーとの日々を綴った日記みたいなものです。
のんびり日常要素もありますが、エッチ要素や下品な言葉がそれなりにあるので苦手な方はご遠慮願います。
素人なので、洗練された文章でないことをご了承ください。
画像はAIを利用して作成したものです。
※登場人物は適宜追加または削除します。感想なども全てに返信するわけではありませんので、ご了承願います。
<家族>
ビリー・・・本当はウィリアム。メルボルン在住、シドニー生まれ。メルボルン大学卒、現在勤務医。
楓・・・私。翻訳家兼語学学校の事務員。ビリーの家族とか知り合いは「カエ」って呼ぶ。
グウェン・・・ビリーのお母さん。ブティック経営者。
メーガン・・・ビリーの妹。教師。サーフィン大好き。ブリスベン在住。
ノエル・・・ビリーのお兄さん。ビリーより3つ年上。カンタス航空の航空エンジニア。
父と母・・・名前は「ジュン」と「ミカ」。横浜に住んでいる。
ザンダー・・・ビリーの甥。
<病院関係者>
Dr.ブキャナン・・・ビリーが「リアム」って呼ぶ整形外科医。タスマニアに赴任。
フレッド・・・コリンの後輩の整形外科医。私のお友達。
コリン・・・整形外科医。私のお友達。
アダム・・・ビリーの同僚で大学時代からの大親友。今では私の親友みたいな人。
デニー・・・産婦人科医。テッドと交際しているお姉さんがいる。
ネイト・・・ビリーの友人の消化器内科医。レイチェルが奥さん。良いお友達。
テッド・・・ビリーの上司。美しいバラ庭園を持っている。
ジェイ・・・ビリーの後輩。息子はマーティン。
フィン・・・ビリーとネイトの秘書。
<その他>
ライル・・・翻訳エージェントで仲の良いお友達。
クラリッサ・・・ライルの彼女。ビリーが勤務する内科の看護師。
スティーブン・・・バイト先の同僚。同僚っていうよりいいお友達。
ターニャ・・・バイト先の同僚。
ジェイミー・・・バイト先の同僚
ケビン・・・バイト先の同僚。アメリカ人。
愛ちゃん・・・私が翻訳コースに通っていた時に知り合った日本人の女の子。スティーブンと交際している。
美咲ちゃん・・・ヨガのレッスンで知り合った日本人のお友達。旅行会社に勤務している。
文字数 1,931,126
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.02.03
16
「じゃあお前、俺の肉便器になれよ」ーー
現役大学生でありながら人気ホストでもある間宮は、ある日中学の同級生だった三澄と再会する。三澄は間宮が過去に恋をし、そして壮絶ないじめを受けた相手だった。
二度と会いたくない相手との再会ーーしかし三澄は「償いをさせて欲しい」と思いもよらぬ言葉を口にする。
今更償いをしたいなどと言う三澄に怒りが湧いた間宮は、それなら自分の肉便器になれと言い放つ。そこで逃げ帰ると思った三澄が意外にもそれを承諾してーー
※乱暴なシーンを含みます。苦手な方はご遠慮ください。
※間宮の勤めるホストクラブのオーナーの東条響は漫画「世良くんの刺激的な日々」で世良の相手役の葉山樹生と同一人物です(東条響は源氏名)。世良も本人は登場していませんがJINという源氏名で名前だけ作中に登場しています。良ければ漫画の方もよろしくお願いします✨
文字数 44,332
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.10.08
17
王太子の婚約者として、王城の「浄化」を一手に引き受けていた聖女フローラ。しかし、彼女の魔法は地味な掃除にしか見えないと軽んじられ、派手な光魔法を使う伯爵令嬢にその座を奪われる。「もはや用済み」と国外追放を命じられたフローラだったが、実は彼女、内心ではホッとしていた。
「これでもう、ブラック労働しなくていいの?」
途方に暮れる彼女に手を差し伸べたのは、呪いを受け“穢れの公爵”と恐れられる辺境の領主・レオンハルトだった。
「君の力が必要だ」
そう請われて辺境へ行くと、彼女の「掃除」スキルは、実は国を支えるほどの聖なる力だったことが判明し——?
文字数 2,048
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.05
18
辺境都市に住むアリスにはマーカスという幼馴染の婚約者がいた。
ある日彼は騎士になるために王都へと行ってしまう。離れ離れになってしまった二人だったが、アリスはマーカスを信じて彼の帰りを待つことにした。
だがマーカスは一度帰郷したきり帰ってこなくなってしまう。何度も我慢を重ねるアリスだったが、徐々に婚約解消を願うようになる。父に相談するが無下にされ、挙句の果てには家業のためにこき使われる始末。家族は誰もアリスの味方にはなってくれなかった。様々な苦難をひたむきに耐え忍ぶアリス。
そして彼女は婚約者マーカスに会うために王都を目指すことにした。
文字数 41,298
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.08
19
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。
皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。
涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥
上司×部下BL
文字数 53,777
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.09.07
20
第1章 あらすじ
秋田の山間にある現川村で、孤独に生きる妖怪・龍児は、東京から訪れた少女・綾香と出会い、初めて「恋」を知る。綾香の憂鬱な夏休みは、龍児との邂逅によって静かに動き出す。短くも濃密な時間の中で、龍児は人間に心を寄せていく。
かつて人間だった龍児は、雷による火災で命を落とす前、姉の美奈子に深く愛されていた。妖となった後、溺れた美奈子を救い、再び絆を結ぶ。同じ夏、龍児は麗とも出会い、大人の関係を経験する。
やがて綾香は妖の里を訪れ、龍児の育ての親である長老と対面。麗との過去を知り落ち込むが、すべてを夢のように忘れてしまう。龍児・綾香・美奈子・麗は、それぞれの想いを抱えながら夏休みを過ごす。
第2章 あらすじ
「25歳になった少女たちが、再び『あの夏』と向き合う——。」
綾香と美奈子が東京・五反田に帰郷したのを追い、龍児は人間の姿で「御神楽 龍児」と名乗り現れる。姉の弟として社会に溶け込み、夜の世界で修業を重ねる中、麗と再会。心を病んだ彼女を案じ、陰ながら支えようとする。
龍児はやがて才能を開花させ、「東京の風俗王」と称されるほどの成功を収める。百店舗以上を展開し、誠実な経営で業界の信頼を得るが、表舞台を避け、現場と人との絆を重んじる姿勢を貫く。魔術は自らのためには使わず、他者の幸福のためにそっと力を貸す。
時代の変化とともに事業を後進に託し、地域支援にも尽力。頂点の先で綾香と再会し、新たな人生へ踏み出す。現役を退いた龍児は、田舎で綾香と共に静かに暮らしながら、社会の片隅で人々を支える道を選ぶ。
これは、妖怪が人間の心に触れ、愛と共感を知り、真の幸福を見出していく物語。華やかな世界の裏にある誠実な哲学と、穏やかな人生の実りを描いた章である。
文字数 104,060
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.10.22
21
雪降る夜に、不思議なドールショップを見つけた主人公。
そこで目にした一体の美しい人形との出会いが、奇妙な“物語”への扉を開く。
臆病で優しい吸血鬼の少女・エルトルージェ。
そして、バンパイアハンターを名乗る謎の修道女マリア。
彼女たちと過ごす世界はあまりにも鮮やかで、どこか現実より現実らしい。
その先に主人公を待つのは、出会いか、真実か、それとも――。
文字数 12,643
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.01
22
2025.11.22 加筆修正 / 再連載
大まかには六田亜矢子と嶋香織との2つの物語から
構成されています。夫達から裏切りを受けた
ふたりが悲しみから抜け出して幸せを掴むまでの
storyを描いています。嶋香織の幼友達の相場紀子なども
少し注目していただけるのではないかな、と思っています。
☆-★-☆-★+☆-★-☆-★+☆-★-☆-★
2019.09.03
こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
いろいろと話がとびとびになってしまっていて
大変ご迷惑おかけしています。
9月末で一旦全話引っ込めまして・・
文章をチェック(誤字脱字言い回しの不備等々)しつつ
一話から再upしていこうかなと考えております。
宜しくお願い致します。
☘ 2019年3月頃 掲載していた作品で再掲載となります。
文字数 9,598
最終更新日 2025.12.05
登録日 2019.03.30
23
『大切な人と愛する人 〜結婚十年にして初めての恋を知る〜』のスピンオフとなります。
(本編は2025.11.30 完結しました。)
エヴァンス公爵家のグレイシアのお話です。
エヴァンス公爵令嬢であるグレイシア。
兄エミリオンの初恋が叶ったことを喜び、妻のヴェリティを慕い、連れ子のリオラやリディアの双子達を可愛がる。
エヴァンス公爵家では誰よりも豪快で、社交の場に出れば氷の令嬢!?
そんなグレイシアの恋の物語を、恋人サイファからの目線で描いています。
文字数 20,396
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.10.26
24
25
会社をM&Aで売り払い、大金を手にした男
第2の人生は自分の力だけで成功することを夢見て、博多に移住する
風俗遊びが大好きで恋愛が怖い男は、美人の街博多で愛に目覚めるのか。
タイトルを改名しました。
旧タイトルが「他人を利用して成り上がったけど、今度は自分の力を試したい」でした。
福岡市のことを博多と称していますが、東京人の偏見です。
大らかな心でお許し下さい。
福岡の地名、特別な固有名詞は本物ですが、学校名、お店の名前、その他は作者の創造物です。
特定のモデルはございません。
R18のシーンが出てきますので、御不快な方はそっと退出下さい。
文字数 82,616
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.09.27
26
ブラック企業から辺境伯夫人アナスタシアとして転生した私は、愛する完璧な夫マクナル様と溺愛の新婚生活を送っていた。私は前世の「合理的常識」と「科学知識」を駆使し、元公爵令嬢ローナのあらゆる悪意を打ち破り、彼女を辺境の落ちぶれた貴族の元へ追放した。
第一の試練を乗り越えた辺境伯領は、私の導入した投資戦略とシンプルな経営手法により、瞬く間に王国一の経済力を確立する。この成功は、王都の中央貴族、特に王弟公爵とその腹心である奸猾な財務大臣の強烈な嫉妬と警戒を引き寄せる。彼らは、辺境伯領の富を「危険な独立勢力」と見なし、マクナル様を王都へ召喚し、アナスタシアを孤立させる第二の試練を仕掛けてきた。
夫が不在となる中、アナスタシアは辺境領の全ての重責を一人で背負うことになる。王都からの横暴な監査団の干渉、領地の資源を狙う裏切り者、そして辺境ならではの飢饉と疫病の発生。アナスタシアは「現代のインフラ技術」と「危機管理広報」を駆使し、夫の留守を完璧に守り抜くだけでなく、王都の監査団を論破し、辺境領の半独立的な経済圏を確立する。
第三の試練として、隣国との緊張が高まり、王国全体が未曽有の財政危機に瀕する。マクナル様は王国の窮地を救うため王都へ戻るが、保守派の貴族に阻まれ無力化される。この時、アナスタシアは辺境伯夫人として王都へ乗り込むことを決意する。彼女は前世の「国家予算の再建理論」や「国際金融の知識」を武器に、王国の経済再建計画を提案する。
最終的に、アナスタシアとマクナル様は、王国の腐敗した権力構造と対峙し、愛と知恵、そして辺境の強大な経済力を背景に、全ての敵対勢力を打ち砕く。王国の危機を救った二人は、辺境伯としての地位を王国の基盤として確立し、二人の愛の結晶と共に、永遠に続く溺愛と繁栄の歴史を築き上げる。 予定です……
文字数 13,829
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.03
27
神と交信する力を持つ者が生まれる国、ミレニアム帝国。
神官としての力が弱いアマーリエは、両親から疎まれていた。
追い討ちをかけるように神にも拒絶され、両親は妹のみを溺愛し、妹の婚約者には無能と罵倒される日々。
居場所も立場もない中、アマーリエが出会ったのは、紅蓮の炎を操る青年だった。
小説家になろうでも公開しています。
2025年1月18日、内容を一部修正しました。
文字数 1,132,752
最終更新日 2025.12.05
登録日 2024.08.22
28
先行しているムーンライトノベルズに追いついてしまったので、今後は月一度程度で更新していきます
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
「このまま家には帰さない。覚悟はいいな?」
気づいたら異世界の令嬢でした!
何もないところで転ぶようなドジな伯爵令嬢・リーゼロッテは、領地のお屋敷に閉じこもりで引きこもりな深窓の令嬢生活を送っていた。
使用人たちから『妖精姫』と慕われる一方、リーゼロッテは『悪魔の令嬢』と噂され!?
日本で生まれ育った知識がありながら、チートなんてみじんも発生する様子もなく、自由度ゼロの毎日に、脳内突っ込みをいれつつ過ごしていたけれど……。
リーゼロッテが十四歳のある日、王城からお茶会の招待状が。
王妃様主催のお茶会だけど、その実、女嫌いの王太子殿下のお見合い大会。
そこには会いたくない婚約者がいたから、さぁたいへん!
待ってましたのラノベっぽい展開に、退屈な日々が変わりそうな予感です?
【チート×伏線スクランブル! 異色の異世界オカルト・ラブコメディー参上です!】
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
●ふたつ名の令嬢と龍の託宣【R15版】●
第一部令嬢編:第1章~第5章まで【完結】
第二部公爵夫人編:第6章~
※【R18版】ふたつ名の令嬢と龍の託宣
ムーンライトノベルズにて先行して第7章投稿中٩( 'ω' )و
文字数 2,139,283
最終更新日 2025.12.05
登録日 2020.06.17
29
卒業後の社交界の場で、フォーリア・レーズワースは一方的に婚約破棄を宣告された。
理由は伯爵令嬢リリシアを“旧西校舎の階段から突き落とした”という虚偽の罪。
すでに場は整えられ、誰もが彼女を断罪するために招かれ、驚いた姿を演じていた──最初から結果だけが決まっている出来レース。
家名にも傷がつき、貴族社会からは牽制を受けるが、フォーリアは怯むことなく、王国の中央都市に存在する全寮制のコンバシオ学園へ。
しかし、そこでは婚約破棄の噂すら曖昧にぼかされ、国外から来た生徒は興味を向けるだけで侮蔑の視線はない。
──情報が統制されている? 彼らは、何を隠したいの?
静かに観察する中で、フォーリアは気づく。
“婚約破棄を急いで既成事実にしたかった誰か”が必ずいると。
歪んだ陰謀の糸は、学園の中にも外にも伸びていた。
そしてフォーリアは決意する。
あなた方が“嘘”を事実にしたいのなら──私は“真実”で全てを焼き払う、と。
文字数 4,493
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.04
30
アパレルブランド『ジェスター』の直営店で働く菊池乙葉は店長昇格が決まり、幹部面談に挑むために張り切ってスターワイドの本社へと訪れる。でもその日、なぜか本社内は異様なほど騒然としていた。専務でデザイナーでもある星野篤人が退社と独立を宣言したからだ。そんなことは知らない乙葉は幹部達の前で社長と専務の友情に感化されたのが入社のキッカケだったと話してしまう。その失言のせいで社長の機嫌を損ねさせてしまい、企画部への出向を命じられる乙葉。その逆ギレ人事に戸惑いつつ、慣れない本社勤務で自分にできることを見つけて奮闘していると、徐々に社長からも信頼してもらえるように……
そして、仕事人間だと思っていた社長の意外な一面を目にすることで、乙葉の気持ちが憧れから恋心へと変わっていく。
全50話。約11万字で完結です。
文字数 102,299
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.13
31
あらすじ〜
絃皇帝の時代、後宮に渦巻く嫉妬と陰謀の中、侍女の晩夏は側室佳春を守るため命を落とす。
それは、忠義と愛情に満ちた、誇り高い死のだったはずだったのに、目を覚ましたのは、天国でも地獄でもなく、薄暗くて埃っぽい一室。
そこいたのは、かつて生き別れた双子の兄・夏生だった。
登場人物
晩夏…側室佳春の侍女22才
夏生…晩夏の双子の兄。宦官で典籍に務める
佳春…側室、位は嬪、妊娠中27才
絃皇帝…胡国の若き皇帝25才、第二王子、廃嫡になった兄(元皇太子)がいる。
希将軍…胡国の第四王子、独身24歳
徳妃…側室、名は蘭英26才
賢妃…側室、名は瑤花18才
韓岳…希将軍の配下22才
文字数 4,216
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.04
32
ジークハルトは婚約者のアドリアナと思い合っており、結婚を待ち遠しく思っていた。
しかし、ある日突然、アドリアナが上級魔法を使えるほど魔力値が高くなり、治癒魔法を使う彼女は聖女と呼ばれることになる。
魔力値がどんどん下がりつつある時代に久しぶりに誕生した聖女だった。
アドリアナは過去の聖女がしていたように、国中を回って人々を癒したいと言い出し、それにジークハルトも当然ついてくるものだと思っていた。
だが、侯爵家の跡継ぎであるジークハルトが一緒に行けるはずもない。
結局、二人の婚約は解消することになった。
落ち込むジークハルトを幼馴染のルーナが慰め、二人は婚約を結び、やがて結婚した。
せっかく誕生した聖女が地方を回っていることで、王都にいる貴族の治癒に間に合わず不満が続出し、領地で聖女を歓待する貴族も少なくなる。
一方、アドリアナも自分の考えに疑問を持つようになり、聖女の力を失うことになるというお話です。
文字数 3,368
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.04
33
私達家族は幸せだった…夫が出稼ぎに行かなければ…行くのを止めなかった私の後悔……今何処で何をしているのかも生きているのかも分からない……
夫の帰りを待っ家族の話しです。
誤字脱字があります。更新が不定期ですがよろしくお願いします。
文字数 37,488
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.22
34
わたくし、伯爵令嬢バージニア・フォン・アスターは、内心では冷めきっていました。私の婚約者であるユリシーズ公爵は、その地位こそ高貴ですが、中身は最低底辺。高慢ちきで女癖が悪く、私のことなど道具としか見ていないのですから。
「公爵様、わたくしとの婚約を破棄していただきたく存じます」
私の方から婚約破棄を申し出た時、公爵様はひどく動揺し、そして怒り狂いました。彼のプライドはズタズタになったのでしょう。しかし、ようやく自由になれる。私はそう安堵していました。
ところが、この最低な男は、私との婚約がなくなった腹いせに、想像を絶する陰湿な嫌がらせを仕掛けてきます。社交界での悪評、家への圧力、そして命の危険さえも。気ままに暮らしたいという私のささやかな望みは、一転して苦難の道へと変わりました。
絶望が目前に迫った時、私の前に現れたのが、第三王子スレイン殿下でした。彼は冷たい仮面の下に熱い正義を秘めた孤高の王子。公爵の不当な行いに真っ向から立ち向かい、私を庇ってくれるのです。
王子という光と、公爵という闇。 彼の庇護を受けるうち、わたくしは初めて知りました。本当の愛とは何かを。
最低な婚約者との決別は、愛を知らない私に、本物の運命の殿下(あなた)を引き寄せる最高の魔法だったのです。
これは、気高き伯爵令嬢が、最低の元婚約者の嫌がらせを乗り越え、孤高の王子と真実の愛を掴むまでの、波乱に満ちた物語です。
文字数 13,494
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.02
35
「覚醒しなければ、生きられない———
しかし、覚醒すれば滅びの呪いが発動する」
100年前、ヴァンパイアの王家は滅び、純血種は絶えたはずだった。
しかし、その血を引く最後の姫ルナフィエラは古城の影で静かに息を潜めていた。
戦う術を持たぬ彼女は紅き月の夜に覚醒しなければ命を落とすという宿命を背負っていた。
しかし、覚醒すれば王族を滅ぼした「呪い」が発動するかもしれない———。
そんな彼女の前に現れたのは4人の騎士たち。
「100年間、貴女を探し続けていた———
もう二度と離れない」
ヴィクトル・エーベルヴァイン(ヴァンパイア)
——忠誠と本能の狭間で揺れる、王家の騎士。
「君が目覚めたとき、世界はどう変わるのか......僕はそれを見届けたい」
ユリウス・フォン・エルム(エルフ)
——知的な観察者として接近し、次第に執着を深めていく魔法騎士。
「お前は弱い。だから、俺が守る」
シグ・ヴァルガス(魔族)
——かつてルナフィエラに助けられた恩を返すため、寡黙に寄り添う戦士。
「君が苦しむくらいなら、僕が全部引き受ける」
フィン・ローゼン(人間)
——人間社会を捨てて、彼女のそばにいることを選んだ治癒魔法使い。
それぞれの想いを抱えてルナフィエラの騎士となる彼ら。
忠誠か、執着か。
守護か、支配か。
愛か、呪いか——。
運命の紅き月の夜、ルナフィエラは「覚醒」か「死」かの選択を迫られる。
その先に待つのは、破滅か、それとも奇跡か———。
——紅き誓いが交わされるとき、彼らの運命は交差する。
文字数 336,670
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.02.17
36
『王冠の乙女』と呼ばれる存在、彼女に愛された者は国の頂点に立つ。
インカラナータ王国の王子アーサーに囲われたフェリーチェは
何も知らないまま政治の道具として理不尽に生きることを強いられる。
しかしフェリーチェが全てを知ったとき彼女を利用した者たちは報いを受ける。
フェリーチェが幸せになるまでのお話。
※ 残酷な描写があります
★誤字脱字は見つけ次第、修正していますので申し分ございません。
文字数 139,836
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.09.19
37
『これは、静かに狂うほどの恋の物語』
冒険者ギルドの受付嬢として働く、転生者アビゲイル。
騒がしい世界の中で、静かな日常だけを望んでいた。
……だが、その平穏はひとりの男によって揺らぐ。
アラスター。
誰よりも美しく、誰よりも実力のあるS級冒険者。
穏やかな物腰の奥に、鋭く深い独占欲を隠した男。
彼の視線はアビゲイルだけに絡みつき、
それは恋というには甘すぎ、執着というには深すぎた。
そこへ現れる勇者の存在。
彼らの想いは交錯し、混じり、やがて物語は静かに燃え上がる。
淡く、激しく、危うい恋のファンタジー。
(性的表現がある話にはタイトルの右側に※をつけています。)
文字数 87,518
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.04
38
(第1章 あらすじ)
音大卒の悟志は定職に就かず、ピアノ講師と家庭教師で生活を繋ぎながら、怠惰な日々を送っていた。カラオケ居酒屋で介護士の圭子と出会い、恋に落ちる。彼女の優しさと歌声に惹かれ、教員採用試験を目指すが、努力はせず自己陶酔に浸る。
やがて二人は半同棲状態となり、悟志は試験に合格。結婚を申し込むが、浮気と暴力が発覚し、圭子は彼に別れを告げる。悟志は自暴自棄になり、転勤で実家の街へ戻る。
一方、圭子は外科医と出会い、再び愛を信じようとするが、彼の死と中絶を経験し、精神的に崩壊。介護士を辞め、ホステスとして生きる道を選ぶ。
打算と依存、偽善と欲望に満ちた二人の人生は、それぞれの終着点へと向かっていく。
『身の丈に合った幸福』とは何か――それを問いかける物語です。
幸せになりたかっただけなのに――それが一番難しかった
(第2章 あらすじ)
あれから四半世紀が経った。関東の地方都市にあるクラブ「ファーストクラス」で働く圭子は、52歳。かつてはバブルの残り香を纏い、店のNO.1として君臨していたが、今は『賞味期限切れ』を自認しながらも夜の街に立ち続けている。炭酸泉に癒され、若いスタッフとの衝突や別れを経験しながら、彼女は過去の恋、母との記憶、老後の不安と向き合っていく。
ある日、若い客との火遊びをして、捨てられる。そしてまた昔の客から届いた手紙が、彼女の心に静かな波紋を広げる。停電の夜には、仮面を外した本音の会話が交わされ、店の閉店が決まった時、圭子は『終わり』を受け入れる覚悟を決める。
最後の夜、常連客たちとグラスを交わし、感謝を伝えた圭子は、自分の人生をノートに綴り始める。それは、誰かに読まれるかもしれない『物語』として。泡のように儚く、でも確かに誰かの胸に残る記録として。
※この作品は他の小説投稿サイトに分割して公開しましたが、本来の作品として公開いたします。
文字数 46,068
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.05
39
裏通りで自らの美貌を売る男娼の青年。
煌めく癖のない金色の髪と空色の瞳が美しい伯爵に出会い、彼の人生は一変する。
共に時間を過ごす中で、二人の間に生まれる信頼関係。
そうして男娼の青年が気づいた美しい伯爵の事情とは?
事情を知ってもなお、男娼の青年が美しい伯爵に抱く想いとは?
※本作は「小説家になろう」にも投稿しています。
文字数 43,235
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.11
40
――愛してはいけない。
触れてはいけない。
それでも、心は止められない。
事故で十年ものあいだ眠り続ける伯爵家の令嬢。
その母の往診に訪れた薬師セラは、
そこで“少年時代の初恋”と再会する。
彼の名はジュール。
今は伯爵令嬢の夫であり、
十年の看病で心を摩耗し、光を失った男だった。
その瞳に、ほんの短い瞬間でも温もりが宿ったとき——
セラの世界は、静かに、しかし抗えないほど大きく揺れはじめる。
罪だとわかっているのに。
奪ってはいけないと知っているのに。
それでも、ふたりは惹かれ合ってしまった。
触れ合えば、苦しいほど甘い。
離れれば、痛いほど恋しい。
そしてふたりは堕ちていく——
祈りより深く、罪より甘い夜へ。
すべてを失うかもしれないと知りながら、
それでも求めずにはいられない愛の物語。
文字数 119,784
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.11.15