絵画 小説一覧

35件
1

母を亡くし、父もいない愛蘭は、伯爵家を追放され、路頭で死そうになるが、皇都で後宮画家になり、イケメン上司原水と出会い、溺愛される!

愛蘭が二十歳の誕生日を迎えた初春の日、港湾都市・緑港には重たい雲が垂れこめていた。  本来なら祝われるはずのその日、彼女は緑港伯爵家の大広間にひとり立たされていた。  正面には叔父、その隣には従姉の麗香、そして――昨日まで婚約者だった沈琳道。 「どうして……わたしが家をでないといけないの?」  問いかけても、答えは返らない。  沈琳道は視線を逸らし、「麗香を選んだ」とだけ告げた。  麗香は勝者のように微笑み、愛蘭が五年間フラン王国に渡っていたことを責め立てる。 「あなたの後ろ盾だったおじい様も亡くなった。  フラン人とのハーフであるあなたが、この家にいる理由はもうないわ」  叔父は淡々と命じた。 「今日限りで屋敷を出て、街からも去りなさい」  愛蘭に許されたのは、小さな荷物袋ひとつだけ。  怒鳴ることも泣くこともなく、彼女は静かに頭を下げた。  屋敷の門を出た瞬間、冷たい雨が降り始めた。  それはまるで、彼女の代わりに空が泣いているようだった。  ――これで、この街での暮らしは終わり。  市場の喧騒も、港の鐘の音も、すべてが遠ざかる。  愛蘭が向かう先は帝都だった。  祖父が遺した言葉だけを胸に刻む。 『何かあったら、顔中蓮を頼りなさい』  後ろは振り返らなかった。  戻れる場所は、もうないと知っていたから。  誕生日に家を追われるという皮肉な運命の中で、  愛蘭はまだ知らない。  この日が――  一人の女性が「家族」を失い、  一人の女性絵師が生まれる、始まりになることを。
2

モノクロマティック

 瑞原 螢(みずはら けい)の目に映る世界には色がない。  古い洋館で絵を描き、夜はバーで働く螢。穏やかな日々を送る彼の胸には、幼い頃の記憶と、誰にも打ち明けられない痛みが残されていた。  ある日、洋館の主であり恩師でもある画家・瑠璃子が禁じた部屋で、螢は不思議な絵に魅入られてしまう。  やがて、教師を目指す女性・美樹との出会いが、閉ざされていた螢の世界を少しずつ変えていく。  光と影だけの世界で絵を描き続ける青年と、彼を想う人々。そして、洋館に秘められた絵の謎。  失われた色の向こうに、圭が見つけるものとは――。  人の心が織りなす、静かな恋愛と幻想の物語。
3

無題のドキュメント

油絵の具で汚れたボートを湖にひっそりと浮かべ、その上で19歳の彼は死んだ。それは自殺だった。 恵まれたはずの彼が自殺した理由を求めて訪れた避暑地の別荘で、私は左手の薬指がないパン食動物の女の子と出会い、絵狂いだった彼との記憶を小説に書き起こしていく。 世界で最も嫌われた画家、右寄りの女教師、悪態つきの少女V、眼つきが悪い蛇坊主、痛みを忘れた幽霊くん、個人売春のワンコインばばぁ、片想いする焼肉屋の乙女、堅物の本官くん、盲目の天才画家、そして芸術の悪魔。そんな奴らと彼は戦う。 ※暴力表現や性描写が含まれるため、苦手な方はご注意ください。
4

春でもなく冬でもなく

鬱で退職し、引きこもっている女性、茉莉。 長い鬱という冬を過ごしていた彼女は、ある日一枚のモネの絵はがきを見つける。 そしてその絵を食べたいという衝動がわき上がり、彼女は『春』を食べた。
5

—— 誰かがおかしい ——

どこにでもある日常の隙間に潜む、奇妙な違和感と恐怖。 最後にゾッとする、一話完結のオムニバス・ホラー短編集。 一話完結の短編を不定期で追加していきます。
6

快晴の空の一面の群青

盗撮癖のあるニートの道夫は、快晴の青空を見上げることができなかった。そのあまりの美しさの奥に潜む恐怖と向き合う勇気がなかったからだ。ある日、道夫は粗大ゴミのなかより大変美しい絵画を見つけ、陶酔する。その美しさは死を予感させるほどに残酷で、快晴の青空とよく似ていたーー ※坂口安吾のパスティーシュです。腕試しにお付き合いください。
7

なつ色のふみ

今日私は結婚する── そんな日にふと脳裏を過ったのは、あの頃の甘い思い出であった。 初恋の純情と思春期のねじれが、甘くぎゅっと心をつねるショートストーリー。
8

黒猫をいだく女【30】

シリーズ「Some 100 stories of cats」の30話目です。
9

【第二部完結。一気読みできます!】天才画家 ガヴァルネス・ダン・バッティスと画商の絵画事件簿

新エンタメ小説大賞に参加しています。 応援、よろしくお願いします。 同性バディ×クソデカ感情 ブロマンス 前世で画商をしていたケイトは異世界に転生したが、その世界では絵はまだ芸術作品ではなく、職人による壁画など商業作品の域を出なかった。 前世の知識を活かしてケイトは絵そのものに価値を持たせ、芸術家という地位を確立し、画商という職業を生み出した。 画家の才能を皇帝に認めさせることに成功し、自身は画商として名乗ることを許されたケイトは順風満帆な人生を歩んでいた。 しかし、そんなある日、魔法警団の憲兵がケイトの元を訪れ、ある事件の調査協力を依頼される。 事件の容疑者とされたのは、天才画家のガヴァルネス・ダン・バッティスであった。 彼との出会いから、ケイトの人生は狂い始める。
10

未知とのおしゃべり

現代を生きる男性が、ある少女と出会い、会話した30分間のお話です。超短編。
11

怪画

豪商の子息の庄二郎は、博学才穎ながら男色癖を持っていた。好みに合う美少年を目の保養にしようと街をうろついた庄二郎の目に、美少年が描かれた一枚の絵が留まるが……。絵画怪奇譚。
12

不知

しらず、と読みます。以前さる文学賞に応募した作品の供養。全四話完結になります。 〜以下あらすじ〜 燃え尽き症候群に陥った美大生・加賀泉は、些細なきっかけから現代画家・文屋錨と知り合う。彼の特別な才能と成功、そして苦悩を目の当たりにした泉は、錨の娘・愛莉とも仲を深めていく。しかし、二人の関係に気が付いた錨にも、異変が起こり始めて……?
13

【短編】私悪役令嬢。死に戻りしたのに、断罪開始まであと5秒!?

「エリーゼ・ファルギエール! 今日限りでお前との婚約を破棄する!」と嫌がらせをした記憶も、実家の公爵家が横領した事実もないのに冤罪で、悪役令嬢のように、婚約破棄、没落、そして殺されてしまうエリーゼ。 気付けば婚約破棄当日、第一王子オーウェンが入場した後に戻っていた。 嬉しさよりもなぜ断罪5秒前!? スキルを駆使して打開策を考えるも、一度目と違って初恋の相手がいることに気付く。  あーーーーーーーーーー、私の馬鹿! 気になってしょうがないから違うことを考えなきゃって、初恋の人を思い出すんじゃなかった! 気もそぞろになりつつも、断罪回避に動く。 途中でエリーゼも知らない、番狂わせが起こって──!?
14

灰色のアウラ

色盲の少女アウラが、自分の世界に新たな色彩を見つけるお話です。 (2万文字程度の短編小説)
15

奇絵画

時は隋の文帝楊堅の時代。江南の港都揚州に、見事な絵を売る老爺が市にやってきた。市の者はこぞって老爺の絵を買い求めたが、その老爺の絵が、不気味な事件を引き起こすこととなる……
16

きらきらの羽根

宇宙を駆け回る、ふわふわできらきらの天馬のおはなし。
17

夜、銃声を聞きながらあなたと絵を描く

戦争と芸術弾圧が始まる国の中で、エーデルは生まれ故郷に帰り画家の姉と暮らすことに。エーデルは国を捨てて逃げようとするが、姉は絵を描くことをやめない。そんな時、故郷にまで弾圧の足音が近づいてくる……。
18

あの空の向こうへ

 新しい学年。新しいクラス。二年生に進級した彼を待っていたのは、一人の女子との出会いだった。  彼女は問う。「どうして、絵をやめちゃったの?」  描かれなかった一枚の季節。止まってしまった時間は、また、動き出すのだろうか。
19

カタリーナのお店の人々

カタリーナという、喫茶絵画のお店に集う人間模様 純子はこの店のオーナー、この店の絵はすべて彼女が描いた。 しかし、一枚だけ、作者不明の破けたジャンダルムの絵が掛けられている。 サリーは、純子の姪にあたる。この物語の傍観者になる。 キー子とその弟準矢はヤングケアラー。サリーの親友だ。 勉は、ちょっと変わった同級生。でも高校に上がってからは、別々の学校になってしまった。でも、土曜日の朝、必ず店に来る 謎の元刑事か、わからないが、眼光鋭く店を見回している。 ハナは、純子の親友で、純子が山に行っている時に現れ、サリーと親しくなる。まだまだ、続くが見てのお楽しみ……
20

未完成の絵の完成

慎はいつの頃からか自分の絵を完成させられなくなった
21

絵画大戦

<歴史的名画に描かれた人物たちは絵を抜け出して現実世界に来ることができるという設定です>  パリのルーブル美術館で「ナポレオンの戴冠」のナポレオンはモナリザを自分の絵に呼びつけ、あちこちの絵画に忍び込んでは、そこに描かれた宝飾品を現実世界に持ち去る泥棒の退治を命じる。  同じころ、主人公ハネツグは遺産が手に入るとの話に釣られて使用人セネカとイタリアを訪れる。  自称公証人で実は上記の宝飾品泥棒マレーネの先導で発見したその遺産とは、かつてレオナルド・ダ・ヴィンチが邪神ガイセリクを閉じ込めた封印絵画であった。  ハネツグは意図せずガイセリクの封印を解いてしまう。そこを偶然、マレーネを捕まえに来たモナリザに助けられる。蘇生が不完全なガイセリクは、セネカの身体を乗っ取って逃げ去ってしまう。  ハネツグとモナリザはセネカ救出のためガイセリクのあとを追う。ガイセリクは絵画に封印されたバケモノたちを解放し、また歴史的名画の上から自分を描くことで世界の歴史を捻じ曲げてゆく。  歴史を修正すべく、世界中の名画から歴史的人物たちが現実世界に姿を現した。そしてルーブル美術館に立て籠もるガイセリク軍団と死闘を繰り広げる。    ハネツグたちもまた、セネカ救出のため絵の具飛び散るルーブルの激戦に身を投じてゆく。  
22

いま、きみの色の光を

 絵画コンテストでいつも最優秀賞が取れないだけ、ただそれだけの、それだけではない話。  彼女の行く先には、どんな色彩が待っているのだろうか。  この作品をお読みくださり、ありがとうございます。  全三話完結です。
23

音のない風

“悠々自適”を余生の目標に掲げ、片田舎に引っ越して来た一人の男。絵を趣味にしながら自給自足で暮らしていたその男の人生を狂わせたのは、山道に不釣り合いなハイヒールを履いた一人の女だった……
24

悪い水曜日

Some 100 stories of cats(猫にまつわる小篇たち)のシリーズ第2作目。
25

その場に立たないと分からないこと

幸子は、アルバイトもない、彼氏もいない、そのうえお金もない美大生。 都会の猛暑を離れて、亡くなった母と旅行に行くはずだった北軽井沢のペンションに、母の絵を描きにやってきた。そこで、1カ月前に亡くなった由加と出会う。由加の見える人は、特別な人。この世から旅立って行く人。由加にはそれがわかった。でも、幸子にはそれを感じないと言う。次の日から、由加は自分の姿が見える人を次々にペンションに連れてきた。老夫婦は、故郷の老人ホームに入る前の気楽な旅の途中だと言う。3番目のお客さんは、離婚した旦那さんと奥さんだった。その奥さんも、もうじき死ぬと言う。 4番目のお客さんは、美男子の大学生。本命の彼と思っていたら、そいつは山男だった。でも、由加ちゃんに彼が遭難すると言われて、助けに行くことになった幸子。 そして嵐の中、落ちた崖の下でテントを張り、二人一夜を過ごす。翌朝、山岳部の人たちに救助され、昇はあえなく病院へ。 仕方がないので、幸子たちも下山して病院へ向かった。そこにはすでに昇の母がいた。
26

未完の絵

父の遺した未完の絵。 そこにはある秘密が隠されていて―― 未完の絵が紡ぐ、父娘のハートフルストーリー。 ※ イラストは親友の朝美智晴さまに描いていただきました。
27

この世界の描き方

 本人曰く”戦略的孤独”を選ぶひねくれた少年、漆原圭(うるしばら けい)は、”絵画の天才” 神方 早絵に目をつけられる。無理やりに絵のモデルにされた圭は、彼のこよなく愛す平穏を取り戻せるのか。 表紙/ノーコピーライトガール
28

天才画家と黒猫の旅情推理録

時は20世紀初頭のイギリス。ロンドンに自分のアトリエを持ち、画家として既に大成している一人の青年がいた。その青年のそばにはいつも一匹の黒猫がいる。そんな一人と一匹が詩と絵画のインスピレーションを得るためにイギリス中を旅をしながら、数々の事件に居合わせ、圧倒的な推理力て解決していく。
29

心の絵

心を映してしまう絵と、それに興味をもった女性のお話。
30

【完結】日陰に立つ

自分の周りが嫌いな本村が自分の生きる世界を見つけるまで。
31

孤独のかたみ 〜こげとまわる、さくちやんアートの旅

CTimeで出会った、新進気鋭のクリエイターさくちやん。彼女のアートの世界を短歌と駄文でご案内します。最新話は、ほぼ毎日 CTimeで投稿中です。
32

『雨の土曜日』

雨の土曜日、隆介は窓を打つ雨音で目覚める。予報通りの雨に散歩や書店巡りを諦め、家で静かに過ごすことを決める。コーヒーを淹れ、ソファに座ると、部屋を飾る絵画たちが雨の日の薄明かりの中で物憂げに見える。馬の墨絵、縁起を担ぐ狸、松井妙子の染色画――それぞれに優しさや思い出が宿っている。そして奈緒子の肖像画に目を向けると、彼女の微笑みが雨の日の寂しさに寄り添うかのように感じられた。雨音に包まれながら、隆介は自分の内面と向き合い、奈緒子への想いを心に抱く。雨がすべてをぼやかす中で、絵画たちとともに過ごすこの静かな時間は、隆介にとって心の避難所だった。何も考えずに、ただ雨の音に耳を澄ます――そんな一日を丁寧に描いた、感傷的な物語。
33

光灯せぬ女

画家は数多の女を描いた。 美しい女たちの絵は煌めく瞳で全てが決まる。 そんな画家の最期に描いた絵には、瞳は無かった。
34

見掛け倒しの無能戦士、追放されたので大好きな絵を描いて暮らします ~ところで、お前たち、なぜ俺についてくる?~

見た目だけなら、どう見ても最強。 二メートル近い巨体。顔には大きな傷。鋭い眼光。 誰もが恐れるその男――戦士ガルドは、残念ながら本当に無能だった。 剣は当たらない。盾役もできない。ドラゴン戦では開始早々に気絶。 ついにはS級パーティから追放されてしまう。 だが、そんなガルドにも、たった一つだけ人より得意なことがあった。 絵を描くこと。 本人はただの趣味だと思っているが、その才能は規格外。 彼が何気なく描いた風景や人々は、やがて多くの者の心を動かしていく。 そして、ガルドの周りには三人の少女が集まった。 方向音痴の神官オルフィナ。 小柄な天才魔術師リゼット。 そして、幼馴染にして剣聖のアイリス。 性格も生き方もまるで違う三人は、ガルドと旅をし、笑い、助け合ううちに、いつしか互いにかけがえのない友人になっていく。 やがて三人には、それぞれ輝かしい未来へ進む道が示される。 一方のガルドにも、幼い頃から抱いていた夢があった。 世界中を旅して、まだ見たことのない景色を描くこと。 これは、見掛け倒しの無能戦士が、剣ではなく絵筆で自分の人生を見つける物語。 そして―― 一人の男を好きになった三人の少女が、恋敵でありながら親友になっていく物語。
35

【番外編】婚約破棄ですか?はい喜んで。だって僕は姉の代わりですから!

※「婚約破棄ですか?はい喜んで。だって僕は姉の代わりですから」https://www.alphapolis.co.jp/novel/24817677/880669406のサイドストーリーです。 双子の姉メラニーのために女装して婚約者のいるハドリアーナ王国へ向かったメルヴィン。相手のリュカもまた男装して第一王子と偽っての婚約であり、両方にとって都合のいい隠れ蓑の婚約として続けていくことに。 そんな中、婚約者のふりをしながらメルヴィンはリュカと過ごしていたが、なぜかリュカの描いた絵が街の食堂に飾られている事件が起こる。 誰かに譲ったり売ったりした覚えのない大切な絵は、本当にリュカの描いたものなのか。メルヴィン、リュカ、そしてメイドのソフィアと弟王子ジェノも加わって調査することに。 コミカライズ第1巻発売記念の番外編投稿です。
35件