手紙 小説一覧
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1
三年間、妹の代わりに婚約者へ手紙を書いていた私ですが、辺境伯様が求婚したのは「手紙の人」でした
「君が俺に書いた手紙の中で、一番気に入っている一文を言ってみてくれ」
妹の名前で三年間、辺境伯へ恋文を代筆してきたアンネリーゼ。顔合わせの日、手紙を一通も読んでいない妹は、嘘を重ねるたびに自ら墓穴を掘っていく。
三十六通の手紙を一文残らず覚えていた辺境伯が、本当に恋をしていたのは――。
※この作品は、外部サイトでも掲載しております。
2
《完結》婚約破棄、はい喜んで。失意の旅に出ている間に王家がなくなっていました
王太子から婚約破棄を告げられた公爵令嬢フリージアは、あっさりとうなずいた。
「はい、喜んで」
泣いて縋る必要も、相手の新しい恋人を責める必要もない。
婚約者として過ごすはずだった時間が空いたのなら、以前から行きたかった西方へ旅に出ればいい。
フリージアは家族へ、旅先から手紙を送り始める。
宿の煮込みは豆が多かったこと。東へ向かう職人を見かけたこと。
揺り籠や鍋、鶏まで積んだ荷車が増えたこと。パンが一人一つになり、宿の馬が減ったこと。
本人は、目についたものを書いているだけだった。
けれど、その手紙を日付順に並べた父と、国境を預かるアルセイド辺境伯ローゼルは気づいてしまう。
西方で、人と物資が動き始めている。
王宮が婚約破棄後の体裁と新たな婚約話に気を取られている間にも、職人は消え、馬と穀物は集められ、国境へ向かう道は少しずつ塞がれていく。
……そして「失意の旅」を続けていただけのフリージアが帰る頃、彼女を捨てた王家は、もうどこにも残っていなかった。
※王家や制度は独自のものなのでご了承ください。
3
十年目の結婚記念日
結婚して十年目。
特別なことはなにもしない。
だけどふと思い立った妻は手紙をしたためることに……。
妻と夫の愛する気持ち。
短編です。
**********
このお話は他のサイトにも掲載しています
4
師への歩み
新人祓魔士シオンが、
師匠に宛てて書いた三通の手紙で送る。
一夏の記録と、変化の兆し。
5
「喜んで婚約破棄をお受けします」過労死寸前の伯爵令嬢は辺境で代筆屋をはじめました。
「お前との婚約を解消する」──華やかな夜会での冷酷な宣告。しかし、リディアの心を支配したのは絶望ではなく、重圧からの圧倒的な解放感だった!
王太子妃教育という名の「無給の徹夜ワーク」から解き放たれた彼女は、王都を捨てて辺境の港町ルナールへ旅立つ。そこで「言えない想いを言葉にする」代筆屋『月灯り郵便店』を開業したリディアのもとに現れたのは、「鉄壁の冷血漢」と恐れられる孤独を抱えるヴィクトル公爵……
自己犠牲を強いてきた過去と決別し、本当の愛と自分の居場所を見つけ出す、心温まる辺境お仕事×溺愛ファンタジー開幕!
6
忘れられた幼な妻は泣くことを止めました
アリスは十五歳。王国で高家と呼ばれるう高貴な家の姫だった。しかし、家は貧しく日々の暮らしにも困窮していた。
そんな時、アリスの父に非常に有利な融資をする人物が現れた。その代理人のフーは巧みに父を騙して、莫大な借金を負わせてしまう。
もちろん返済する目処もない。
「アリス姫と我が主人との婚姻で借財を帳消しにしましょう」
フーの言葉に父は頷いた。アリスもそれを責められなかった。家を守るのは父の責務だと信じたから。
嫁いだドリトルン家は悪徳金貸しとして有名で、アリスは邸の厳しいルールに従うことになる。フーは彼女を監視し自由を許さない。そんな中、夫の愛人が邸に迎え入れることを知る。彼女は庭の隅の離れ住まいを強いられているのに。アリスは嘆き悲しむが、フーに強く諌められてうなだれて受け入れた。
「ご実家への援助はご心配なく。ここでの悪くないお暮らしも保証しましょう」
そういう経緯を仲良しのはとこに打ち明けた。晩餐に招かれ、久しぶりに心の落ち着く時間を過ごした。その席にははとこ夫妻の友人のロエルもいて、彼女に彼の掘った珍しい鉱石を見せてくれた。しかし迎えに現れたフーが、和やかな夜をぶち壊してしまう。彼女を庇うはとこを咎め、フーの無礼を責めたロエルにまで痛烈な侮蔑を吐き捨てた。
厳しい婚家のルールに縛られ、アリスは外出もままならない。
それから五年の月日が流れ、ひょんなことからロエルに再会することになった。金髪の端正な紳士の彼は、彼女に問いかけた。
「お幸せですか?」
アリスはそれに答えられずにそのまま別れた。しかし、その言葉が彼の優しかった印象と共に尾を引いて、彼女の中に残っていく_______。
世間知らずの高貴な姫とやや強引な公爵家の子息のじれじれなラブストーリーです。
古風な恋愛物語をお好きな方にお読みいただけますと幸いです。
ハッピーエンドを心がけております。読後感のいい物語を努めます。
※小説家になろう様にも投稿させていただいております。
7
騎士の元に届いた最愛の貴族令嬢からの最後の手紙
ミュルンハルト王国騎士団長であるアルヴィスには忘れられない女性がいる。
それはまだ若い頃に付き合っていた貴族令嬢のことだ。
政略結婚で隣国へと嫁いでしまった彼女のことを忘れられなくて今も独り身でいる。
そんな中で彼女から最後に送られた手紙を読み返した。
その手紙の意味をアルヴィスは今も知らない。
8
悪女の最後の手紙
王国を揺るがす地震が続く中、王子の隣に立っていたのは、婚約者ではなかった。
人々から「悪女」と呼ばれた、ひとりの少女。
彼女は笑い、奪い、好き勝手に振る舞っているように見えた。
婚約者である令嬢は、ただ黙って、その光景を見つめるしかなかった。
理由も知らされないまま、少しずつ立場を奪われ、周囲の視線と噂に耐えながら。
やがて地震は収まり、王国には安堵が訪れる。
――その直後、一通の手紙が届く。
それは、世界の見え方を、静かに反転させる手紙だった。
悪女と呼ばれた少女が、誰にも知られぬまま選び取った「最後の選択」を描いた物語。
表紙の作成と、文章の校正にAIを利用しています。
9
側妃への恋文まで書かされたので、代筆は今日でやめます
「アデリーヌ。これを、いつもの調子で頼む」
差し出された紙にはこう書いてございました。――側妃に迎えたい令嬢へ贈る、愛の手紙の下書き。
わたくし、七年間、殿下のお手紙をすべて代筆してまいりましたの。詫び状も、外交の親書も、お礼状も。筆跡も言い回しも、殿下ご本人よりずっと殿下らしく書けますのよ。
ですが、これは。
「――かしこまりました。これで、最後にいたしますわ」
その晩、婚約は破棄されましたわ。おめでとうございます。
翌朝から、殿下はご自分でお書きになりましたの。誤字も、敬称の間違いも、そのままに。隣国の陛下のお名前を、一文字違えて。
そして側妃候補のあの方は、やがて気づいてしまわれますのよ。ご自分が恋をしていたのは、手紙の中の、いない人だったということに。
わたくしは、何もしておりませんわ。だって、あれは――わたくしの言葉では、ございませんもの。
10
あまりもの令嬢は、婚約解消を言い出した残念王子を褒めちぎりたい
――日刊『私の婚約者様』 或いは残念王子へ宛てた、あまりもの令嬢からの手紙
侯爵家の4番目の子・アイリスは、兄弟で一番目立たず、なかなか婚約者も決まらない「あまりもの令嬢」。
薬師として身を立てようかと考えていた矢先に決まったお相手も世間で「残念王子」と呼ばれる第8王子のメイソンだった。
政略結婚でも穏やかな生活は望めるかと考えたアイリスだったが、ろくに交流もしないままメイソンは北方の僻地へ「栄転」し、しかも半年後に届いた手紙には「婚約を解消して欲しい」と書かれていた。
しかしその手紙の丁寧さに心を打たれ(手紙に)一目惚れしてしまったアイリスは、思い立って婚約解消の撤回を求めて北方へと向かう。
果たしてそこで待ち受けていたのは、面倒ごとや雑用を押し付けられている婚約者の姿だった。
婚約を解消されないように、今更でも交流から始めたい。
アイリスが毎日したためる手紙に王子の態度は変わっていって……?
恋に盲目で突っ走りぎみな薬師令嬢と、後方支援担当へたれ王子の婚約解消を巡るお話。
※この作品は他サイトにも公開しています。
11
【完結】聞かなかったのは、どちらだったのか
アレクは夢を見た。
幼いエミリアが泣いている。
お気に入りのガゼボのベンチに座って。
不意に顔を上げたエミリア。
さっきよりも大人びている。
泣いていたはずの目は、乾いていた。
表情はない。
なんで、そんな目で俺を見る?
これは夢だ。
そう分かっているのに、目を覚ます方法が分からない。
多分、婚約者であるエミリアのことだ。
彼女のことで、何かを忘れている。
ーー大切な何かを。
起きて、思い出さなければ。
大切な何かが、壊れてしまう。
早く、思い出さなければーー。
そうしなければ、
きっと取り返しがつかなくなる。
不安を胸に、アレクの朝は始まった。
※本作は、カクヨム、なろう、noteにも掲載しております。
12
未来からの手紙
天気のいい朝、わかばちゃんのお母さんが部屋の掃除をしていると、押し入れの奥から古い手紙が出てきました。
文字からして、どうやらわかばちゃんが書いたもののようです。
しかし、わかばちゃんは手紙どころか、文字もまだまだ書けません。
お母さんは不思議に思いながらも、その手紙をわかばちゃんにあげました。
わかばちゃんはその手紙を何度も読み、あることに気がつきました…。
13
顔も知らない旦那様に間違えて手紙を送ったら、溺愛が返ってきました
セシリアは、政略結婚でアシュレイ・ハンベルク侯爵に嫁いで三年になる。しかし夫であるアシュレイは稀代の軍略家として戦争で前線に立ち続けており、二人は一度も顔を合わせたことがなかった。セシリアは孤独な日々を送り、周囲からは「忘れられた花嫁」として扱われていた。
ある日、セシリアは親友宛てに夫への不満と愚痴を書き連ねた手紙を、誤ってアシュレイ侯爵本人宛てで送ってしまう。とんでもない過ちを犯したと震えるセシリアの元へ、数週間後、夫から返信が届いた。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
※全部で四話になります。
14
侯爵夫人の手紙
侯爵夫人ルイーザは、王都の邸を離れて湖畔の別荘にいた。
別荘は夫の祖父が終の棲家にしていた邸宅で、森と湖畔があるだけの静かな場所だった。
ルイーザは庭のブランコを揺らしながら、これといって考えることが何もないことに気が付いた。
今まで只管忙しなく暮らしてきた。家の為に領地の為に、夫の為に。
ついつい自分の事は後回しになって、鏡を見る暇も無かった。
それが今は森と湖畔以外は何もないこの場所で、なんにもしない暮らしをしている。
何故ならルイーザは、家政も執務も社交も投げ出して、王都の暮らしから飛び出して来た。
そうして夫からも、逃げ出して来たのであった。
❇後半部分に出産に関わるセンシティブな内容がございます。関連話冒頭に注意書きにて表記をさせて頂きます。苦手な方は読み飛ばして下さいませ。
❇例の如く、鬼の誤字脱字を修復すべく公開後に激しい修正が入ります。
「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さい。
❇登場人物のお名前が他作品とダダ被りしておりますが、皆様別人でございます。
❇相変わらずの100%妄想の産物です。妄想なので史実とは異なっております。
❇妄想遠泳の果てに波打ち際に打ち上げられた妄想スイマーによる寝物語です。
疲れたお心とお身体を妄想で癒やして頂けますと泳ぎ甲斐があります。
❇座右の銘は「知らないことは書けない」「嘘をつくなら最後まで」
15
代役の花嫁
妹の結婚式の一ヶ月前、婚約者とともに命を落とした美緒。
残されたのは、空白になった式と、叶わなかった未来。
姉・理沙はその想いを継ぎ、「代役の花嫁」として式に立つ。
新郎役は、式場スタッフの陽介。
不思議な縁で出会った二人は、次第に心を通わせていく。 全40話
16
婚約破棄された代筆令嬢、実は公爵家の手紙を全部書いていました ~追放したら家も元婚約者も没落したので、辺境伯と文通から始まる恋を育てます~
「手紙ばかり書いている暗い令嬢」と蔑まれ、婚約破棄されて追放された公爵令嬢セレスティア。
だが実際には、婚約者の礼状も、家の外交文も、商会との返書も、すべて彼女が整えていた。
彼女を捨てた公爵家は、文面の品位を失って信用を落とし、取引も外交も社交も次々に破綻。
一方セレスティアは辺境の港町で代筆屋として再起し、五年間文通を続けた辺境伯と、手紙から始まる恋を育てていく。
全てが手紙上で展開する書簡型小説をご堪能あれ。
17
『未来の自分へ』
あの日、合格通知は届かなかった。
でもそれだけで終わらせたくないから。
不合格だった自分から、未来の自分へ。
どうか次の私が少しでも誇れるように、
いまの悔しさを、想いを、ここに置いていく。
18
【完結】金木犀の香る頃
金木犀の木に手紙が置かれているのをみつけた。
スマと書かれた一通の手紙。それから文通が始まった。
スマから手紙が届き、僕はそれに手紙を書く。顔を合わせない婚約者の話、心から思っている女性のことを語る。穏やかな心温まる手紙だけの会話を。
そして、運命の日がくる。
幸せだと思っていたのに、事実を知ってた僕は・・・。金木犀の香りだけを残した。
救いのない話になっておりますので、念のためティッシュをご用意して、お読みください。
昨年11月頃執筆したものです。どうしても金木犀が咲くまで待っていました。
気温が高くまだ開花していませんが、投稿してゆきます。
やっと披露目できます😆ぜひ金木犀の香りを感じながらお楽しみください。
小説家になろう さんにて再度掲載します。
19
あなたのことが大好きなので、今すぐ婚約を解消いたしましょう!
「ランドルフ様、私との婚約を解消しませんかっ!?」
子爵令嬢のミリィは、一度も対面することなく初恋の武人ランドルフの婚約者になった。けれどある日ミリィのもとにランドルフの恋人だという踊り子が押しかけ、婚約が不本意なものだったと知る。そこでミリィは決意した。大好きなランドルフのため、なんとかしてランドルフが真に愛する踊り子との仲を取り持ち、自分は身を引こうと――。
けれどなぜか戦地にいるランドルフからは、婚約に前向きとしか思えない手紙が届きはじめる。一体ミリィはつかの間の婚約者なのか。それとも――?
戸惑いながらもぎこちなく心を通わせはじめたふたりだが、幸せを邪魔するかのように次々と問題が起こりはじめる。
勘違いからすれ違う離れ離れのふたりが、少しずつ距離を縮めながらゆっくりじりじりと愛を育て成長していく物語。
◇小説家になろう、他サイトでも(掲載予定)です。
◇すでに書き上げ済みなので、完結保証です。
20
どうせなら好かれて結婚したいので、ストーカーを誘い受けします。
とある大陸の北の王国。カーメル伯爵家の三女であるカトレインは、魔法使いとして研究に没頭しており、優秀であるがゆえに行き遅れていた。カトレインには独特の魔力感知があり、個人を特定してしまう精度だ。そして、ストーカーに気づいてしまう。パーティーでは見えない位置からカトレインを眺めるだけだったが、社交シーズンが終わって領地に帰ると、手紙や花が届くようになる。次の社交シーズンの前に、さすがにもう結婚しろと両親に言われたカトレインが取った行動とは(題名がネタバレ)。
「私TUEEEEしてたら~」「パーティーメンバー兼~」と同じ異世界です。前作の登場人物は出ませんので、読まなくても問題ありません。花言葉や宝石言葉は実際にあるものですが、ものによっては複数あるようなので、あくまで作中での意味としています。前後編完結済。
なお、作者にストーカー行為を肯定・助長する意図はありません。創作ファンタジーであり、あくまでフィクションです。
ムーンライトノベルズからの転載です。
21
香りの向こうで君を思い出す
十二年前、会えなかった初恋の人。
忘れたつもりだった彼を連れてきたのは、ローズマリーの香りだった。
祖母を亡くし、遺品整理のため十二年ぶりに故郷へ戻った朝凪史依。
誰もいない家に漂ったローズマリーの香りが、彼女の胸に封じていた少年、真柴燈生の記憶を呼び覚ます。
あの日、駅で待っても彼は来なかった。
それ以来、二人の時間は止まったまま。
しかし祖母が残した木箱と、庭の古いローズマリーの根元から見つかった一通の手紙によって、史依は十二年間知らなかった真実を知る。
「俺は史依が好きだ。ずっと好きだった」
届かなかった想いは、本当に終わっていたのだろうか。
やがて、十二年ぶりに再会した二人。
失った時間は取り戻せない。けれど、過去を抱えたまま未来へ歩くことはできる。
ローズマリーの花言葉「追憶」「思い出」「変わらぬ愛」をモチーフに描く、忘れられなかった初恋と人生の再生をめぐる、大人の再会恋愛短編。
22
その愛情の行方は
セアラには6歳年上の婚約者エリアスがいる。幼い自分には全く興味のない婚約者と親しくなりたいセアラはエリアスが唯一興味を示した〈騎士〉の話題作りの為に剣の訓練を始めた。
従兄のアヴェルはそんなセアラをいつも見守り応援してくれる優しい幼馴染。
エリアスとの仲も順調で16歳になれば婚姻出来ると待ちわびるセアラだが、エリアスがユリエラ王女の護衛騎士になってしまってからは不穏な噂に晒され、婚約の解消も囁かれだした。
そしてついに大好きなエリアス様と婚約解消⁈
どうやら夜会でセアラは王太子殿下に見初められてしまったようだ。
セアラ、エリアス、アヴェルの愛情の行方を追っていきます。
後半に残酷な殺害の場面もあるので苦手な方はご注意ください。
ふんわり設定でサクっと終わります。ヒマつぶしに読んで頂けると嬉しいです。なろう様他サイトにも投稿。
2024/06/08後日談を追加。
23
三十年前の配達不能郵便を、今日、お届けに上がりました
辺境のロッツ郵便局には「配達不能棚」がある。宛先が読めない、村が消えた、受取人が見つからない――行き場を失った手紙の墓場だ。規則では、十年で焼却。
焼却日の朝、新米配達人のニコは一通の古い手紙を見つける。宛名は「いちばん星の村の、エマへ」。差出印は三十年前の、戦地。
「届けてどうする。村はもう、地図にない」
局長は言った。それでもニコは、鞄にその一通を入れて局を出る。
これは、三十年遅れの配達の記録。
24
【完結】ひとりぼっちになった王女が辿り着いた先は、隣国の✕✕との溺愛婚でした
側妃を母にもつ王女クラーラは、正妃に命を狙われていると分かり、父である国王陛下の手によって王城から逃がされる。隠れた先の修道院で迎えがくるのを待っていたが、数年後、もたらされたのは頼りの綱だった国王陛下の訃報だった。「これからどうしたらいいの?」ひとりぼっちになってしまったクラーラは、見習いシスターとして生きる覚悟をする。そんなある日、クラーラのつくるスープの香りにつられ、身なりの良い青年が修道院を訪ねて来た。
25
婚約者が、私の妹と愛の文通をしていることを知ったので、懲らしめてやろうと思います。
令嬢のジュベリア・マーセルは、令息のアイロ・マスカーレと婚約していた。
しかしある日、婚約者のアイロと、妹のカミーナが、ひっそりと文通していることを知る。
ジュベリアは、それに気が付かないフリをして、カミーナの手紙をこっそり自分の書いたものと入れ替えることで、アイロを懲らしめてやることに決めた。
26
拝啓~二十歳の私~
皆さんこんにちは。
世間の成人式の賑わいを見ておりますと、教師の発案で二十歳の自分へなんて手紙を書かされたななんてことをふと思い出した次第で、そう言えば手紙を数年後に配送してくれるサービスがあったような…
そこで、調べてみるとなんとありました!
と言うわけで、成人式、手紙、恋をキーワードになんと無しにショートストーリーを書いてみました。
何分駆け出しなもので、拙い箇所等あるかも知れませんが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。
27
妹に婚約者も功績も奪われた王宮代筆官、辺境で「手紙屋」を始めます~冷徹公爵が毎日通ってきて帰りません~
子爵令嬢エレノアは、王族や高位貴族に代わって手紙を書く王宮代筆官として、十年間も誰かの言葉を書き続けてきた。
国王の演説文も、戦没者遺族への弔慰状も、婚約者ユリウスが妹ロザリアへ送った恋文さえも、実際に書いたのはエレノアだった。
それなのに、華やかな妹は「心を動かす文章を書ける聖筆姫」と称賛され、エレノアは家族から役立たず扱いされていた。
そして王宮の祝賀会で、ユリウスはエレノアとの婚約を一方的に破棄し、ロザリアとの結婚を宣言する。
「その恋文を書いたのは、私です」
初めて真実を口にしたエレノアだったが、家族も婚約者も彼女を嘘つきと決めつける。さらに外交文書を偽造した罪まで着せられ、王宮から追放されてしまった。
行くあてもなく北の辺境へ流れ着いたエレノアは、亡くなった母親へ手紙を書きたいという幼い少女ミアと出会う。
届かないと分かっている手紙を、少女のために一晩かけて書き上げたエレノア。その姿を見ていたのは、「北境の狼」と恐れられる冷徹公爵ノアだった。
「俺は命令書なら書ける。だが、人の心を帰らせる手紙は書けない」
不器用な公爵から古い郵便局を与えられ、エレノアは辺境で小さな「手紙屋」を始めることになる。
文字を知らない老兵の謝罪。仲違いした姉妹の仲直り。亡き人へ宛てた最後の言葉。
誰かの想いを文章にするうちに、エレノアは少しずつ、自分自身の人生を取り戻していく。
一方、エレノアの文章を失った王宮では、妹と元婚約者の嘘が次々と露見し始めていた。
しかも、彼女を追放する原因となった偽造文書には、王国を再び戦争へ導こうとする陰謀が隠されていて――。
これは、誰かの言葉ばかりを書いてきた令嬢が、最後には自分の名前で未来を綴る物語。
そして冷徹公爵が、毎日のように手紙屋へ通いながら、たった一通の恋文だけはなかなか渡せない物語である。
28
夫婦
届かない手紙を書きました。
29
婚約破棄後の屈辱
いつも通りです。
30
吃音とお友達に
老人になった僕が若き日の僕へ送る手紙。
ぜひ、『僕よ、盛大に吃れ。』のご一読もよろしくお願い致します。
31
いつか必ず死ぬ私へ
いつか必ず死ぬ私に向けた、一通の手紙
手直し前初出 ツイッター/20200313
この作品は「pixiv/note/小説家になろう/カクヨム」にも掲載しています。
32
25歳のラブレター
高校1年の春、彼女をひと目見て恋に落ちた僕は、名前も名乗らず、気持ちを手紙に託した。
それから10年、会えなくなっても、手紙だけは送り続けた。
返事がなくても、ただ伝えたくて。
けれど本当は——
彼女は最初から、すべてを知っていた。
すれ違う想い、黙ったままの恋、心の支えとなった言葉。
長い年月を経て、ようやく交わされた一通の“返事”が、ふたりの時間を静かに動かし始める。
これは、たったひとつの想いが、言葉として届くまでの物語。
そして、“ふたりで”言葉を紡いでいく日々の始まり。
33
なつ色のふみ
今日私は結婚する──
そんな日にふと脳裏を過ったのは、あの頃の甘い思い出であった。
初恋の純情と思春期のねじれが、甘くぎゅっと心をつねるショートストーリー。
34
Dear You
美貌の姉にかわり、戦場から送られてくる手紙に返事を書いていたエヴァ。しかし、ある一通の手紙をきっかけに、一人の男性との文通が特別になっていく……。たった一通の手紙から始まった、あなたへと続く長い道。中編完結。【自サイト・小説家になろうにも掲載されています】
35
送られなかった言葉たち
言葉にできなかったこと、声に出せなかった想い、心の奥底に閉じ込めた感情。
書いたけれど、決して送ることのなかった手紙たち。
誰かに届けることなく、ただ心の中で静かに息づく言葉。語られる事なく消えた全ての想いがひっそりと集まっています。
36
グレゴールへの手紙
「私」が発見した手紙と、それにまつわる思い出。
37
死んだクラスメイトから恋文が届いた。
とても素敵なラブレターだった。
38
赤い薔薇と白い薔薇を貴方に
カクヨム三周年イベント一回目。
カルティアはある屋敷で閉じ込められていた。生きる希望を失い、ただ時間を過ぎるのを待っていた彼女の唯一の生き甲斐。
それは"届くことのない手紙"を書くこと。
そして薔薇の花がきっかけで彼女の歯車は動きだす。フクロウが繋ぐ、優しい愛の物語。
39
北風ゆうびん休憩所
迷子のお手紙、預かります。
ゆみこさんの元に届いた、真っ白な封筒。中に入っていたのはお手紙ではなく、小さな猫の女の子でした。
その日から、ゆみこさんの家には迷子のお手紙が届くようになります。
そこでゆみこさんは考えました。迷子のお手紙と、彼らを探しに来る配達員たちのために、休憩所を開きましょう。
40
旅立つあなたへ
大学進学し、遠方で一人暮らしを始めた息子に宛てた母の手紙です。