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22.真っ当な意見
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「私は別に、貴様を一族の一員として認めないなどという器の小さいことを言うつもりはない。しかしアゼルト兄上とは、私の方が付き合いが長い。それは紛れもない事実だ」
「そ、それは、そうですね……」
「にも関わらず、貴様は自分の方がアゼルト兄上を理解しているというのか?」
ウルティナ姫の言葉に、私は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
彼女の意見は、至極真っ当なものである。私とアゼルトお兄様との付き合いなんて、まだほんの数か月だ。それでウルティナ姫よりもわかったつもりでなんて、彼女からしみれば不快な主張であるだろう。
ただ実の所、言葉にしたこと以外、私は自分の主張に間違いはないと思っている。
あの時のアゼルトお兄様が見せたものは、私だからこそ見せられた素だ。ウルティナ姫のように、長い年月を過ごしてきた妹――それも今は王位を争っている妹には、見せられなかったものだっただろう。
「ウルティナ姫、どうか落ち着いてください」
「む……」
「あなたらしくありませんよ。ウルティナ姫は、寛大な心を持つ方だと認識しています」
「ふむ……」
私がどうするべきか考えていると、それまでずっと黙っていたセディルスさんが言葉を発した。
当人同士では解決が見込めないと思ったのか、介入することを選んだようだ。
それは私にとっては、とてもありがたい。今のウルティナ姫には、私の言葉なんてまったく届きそうになかったから。
「……そうだな。私としたことが、すまなかったな」
「ああ、いえ、お気になさらないでください。というか私の方こそ、無礼なことを言ってしまい、申し訳ありませんでした」
「それこそ気にする必要のないことだ。私が少し短絡的過ぎただけなのだからな」
セディルスさんの言葉は、効果的なものであったらしい。
落ち着いたのかウルティナ姫は、私に謝罪してきた。どうやら彼女は元来、優しくて寛大な人であるようだ。今回は私が無礼なことを言ったため、燃え上がってしまったというだけなのだろう。
「それにしても……」
「む? どうかしたのか?」
「……いえ、なんでもありません」
そこで私は、ある一言を飲み込んだ。それもまた、失言になりかねないと思ったからだ。
ただ今のやり取りで、ウルティナ姫のことは少しわかった。彼女は怒りを覚えるくらいには、アゼルトお兄様に情があるのだ。
王位を巡って争っている訳ではあるが、その関係性はそれ程悪いものではないのかもしれない。首を傾げるウルティナ姫を見ながら、私はそんなことを思うのだった。
「そ、それは、そうですね……」
「にも関わらず、貴様は自分の方がアゼルト兄上を理解しているというのか?」
ウルティナ姫の言葉に、私は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
彼女の意見は、至極真っ当なものである。私とアゼルトお兄様との付き合いなんて、まだほんの数か月だ。それでウルティナ姫よりもわかったつもりでなんて、彼女からしみれば不快な主張であるだろう。
ただ実の所、言葉にしたこと以外、私は自分の主張に間違いはないと思っている。
あの時のアゼルトお兄様が見せたものは、私だからこそ見せられた素だ。ウルティナ姫のように、長い年月を過ごしてきた妹――それも今は王位を争っている妹には、見せられなかったものだっただろう。
「ウルティナ姫、どうか落ち着いてください」
「む……」
「あなたらしくありませんよ。ウルティナ姫は、寛大な心を持つ方だと認識しています」
「ふむ……」
私がどうするべきか考えていると、それまでずっと黙っていたセディルスさんが言葉を発した。
当人同士では解決が見込めないと思ったのか、介入することを選んだようだ。
それは私にとっては、とてもありがたい。今のウルティナ姫には、私の言葉なんてまったく届きそうになかったから。
「……そうだな。私としたことが、すまなかったな」
「ああ、いえ、お気になさらないでください。というか私の方こそ、無礼なことを言ってしまい、申し訳ありませんでした」
「それこそ気にする必要のないことだ。私が少し短絡的過ぎただけなのだからな」
セディルスさんの言葉は、効果的なものであったらしい。
落ち着いたのかウルティナ姫は、私に謝罪してきた。どうやら彼女は元来、優しくて寛大な人であるようだ。今回は私が無礼なことを言ったため、燃え上がってしまったというだけなのだろう。
「それにしても……」
「む? どうかしたのか?」
「……いえ、なんでもありません」
そこで私は、ある一言を飲み込んだ。それもまた、失言になりかねないと思ったからだ。
ただ今のやり取りで、ウルティナ姫のことは少しわかった。彼女は怒りを覚えるくらいには、アゼルトお兄様に情があるのだ。
王位を巡って争っている訳ではあるが、その関係性はそれ程悪いものではないのかもしれない。首を傾げるウルティナ姫を見ながら、私はそんなことを思うのだった。
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