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45.玉座の間にて
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私とフレイル様は、玉座の間に来ていた。
頭上には玉座があり、そこには国王様がいる。その隣には、ルーアス殿下だ。
そんな玉座の間には、私がよく知っている人達もいる。お父様、イルミナ、それからホラリーナ様がそこにはいるのだ。
「……これは一体、どういうことだ?」
「オルファン侯爵、何か言いたいことがあるようですね?」
「当然です、ルーアス殿下。そこにいるのは、アルティアではありませんか」
「彼女はオルファン侯爵家の一員です。故に同席してもらうことにしました。色々と聞いていただきたいことがありますからね」
「ふんっ……」
ルーアス殿下の言葉に、お父様はその表情を歪めた。
当然のことながら、私の存在は気に入らないらしい。自分達が拘束されて、私が自由の身でるという状況は、彼らにとっては腹立たしいものだろう。
「そもそもの話、どうして私達が拘束されなければならないのですか!」
「イルミナ嬢、落ち着いてもらいたい。それについては、重々説明したつもりだが」
「私達が貴族として、不適切なんて……そんなことが納得できますか! 私達は何も罪は犯していません」
「オルファン侯爵家の政策というものは、ひどいものだった。なんて、あなたに言っても理解することはできませんか。そういった所も含めて、あなたは器ではないといえる」
反発するイルミナに対して、ルーアス殿下は言葉をかけた。
その言葉は、中々に辛辣なものである。ただそれは事実だ。イルミナは、貴族というものをわかっていない。お父様からは、そういった教育を受けていないのだ。
そのお父様は、お祖父様から色々と教えてもらっていたはずなのだが、彼はそれを理解していない。それに関しては、イルミナよりもひどいといえる。
「不愉快極まりません」
「む? どうかされましたか、ホラリーナさん?」
「あの子はオルファン侯爵家を捨てて逃げたのですよ? そんな彼女を、ルーアス殿下はまるでまだ家の一員みたいに……」
「彼女は、オルファン侯爵家の正当なる後継者です。先代のオルファン侯爵も、周囲の人達にはそう伝えていたようですしね」
「い、今はこの人が当主です。そしてこの人の後継者はイルミナです」
「それは、違います。イルミナ嬢には、オルファン侯爵家の後継者たる資格がない」
「……」
ホラリーナ様の言葉に対して、ルーアス殿下は鋭い言葉を返した。
それによって、彼女は怯んでいる。その言葉が突き刺さったからだろう。
それは私も、つい先程知らされたことである。イルミナの出自に関しては、色々と疑念があるそうなのだ。
頭上には玉座があり、そこには国王様がいる。その隣には、ルーアス殿下だ。
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「……これは一体、どういうことだ?」
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「当然です、ルーアス殿下。そこにいるのは、アルティアではありませんか」
「彼女はオルファン侯爵家の一員です。故に同席してもらうことにしました。色々と聞いていただきたいことがありますからね」
「ふんっ……」
ルーアス殿下の言葉に、お父様はその表情を歪めた。
当然のことながら、私の存在は気に入らないらしい。自分達が拘束されて、私が自由の身でるという状況は、彼らにとっては腹立たしいものだろう。
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その言葉は、中々に辛辣なものである。ただそれは事実だ。イルミナは、貴族というものをわかっていない。お父様からは、そういった教育を受けていないのだ。
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「彼女は、オルファン侯爵家の正当なる後継者です。先代のオルファン侯爵も、周囲の人達にはそう伝えていたようですしね」
「い、今はこの人が当主です。そしてこの人の後継者はイルミナです」
「それは、違います。イルミナ嬢には、オルファン侯爵家の後継者たる資格がない」
「……」
ホラリーナ様の言葉に対して、ルーアス殿下は鋭い言葉を返した。
それによって、彼女は怯んでいる。その言葉が突き刺さったからだろう。
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