妹のように思っているからといって、それは彼女のことを優先する理由にはなりませんよね?

木山楽斗

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7.母親の見解

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 客室で少し休んだ私は、再びトゥーリア嬢の元を訪ねた。
 しかし彼女は眠っていた。風邪によって体力を消耗していただろうし、そうやって眠って休めるのは良いことだろう。
 という訳で私は、その場にいたデュオーラム伯爵夫人とともに客室に来ていた。彼女には色々と聞きたいことがあったので、私が誘ったのだ。

「そうですか。チャルリオが、レメティア嬢の元へ……」

 私から話を聞いた伯爵夫人は、その表情を歪めていた。
 当然のことながら、彼女も息子とレメティア嬢の関係は知っているらしい。そしてそれを快く思っている訳でもなさそうだ。
 デュオーラム伯爵夫妻は、特に問題がある人達であるとは思えない。そんな二人が、どうしてチャルリオ様のこのような行動を放っているのか、むしろ不思議なくらいだ。

「チャルリオ様とトゥーリア嬢は、仲が悪いのでしょうか?」
「いいえ、そのようなことはありません。特別仲が良いという訳ではありませんが、普通の兄妹であると思っています」
「それなら、チャルリオ様のこの行動は一体……」
「それが、私達にもわからないのです」

 デュオーラム伯爵夫人は、深刻そうな顔をしていた。
 これには私も、困ってしまう。母親である彼女ならば、ある程度の予測くらいは、ついているものだとばかり思っていたからだ。

「以前から、チャルリオとレメティア嬢の関係は気になっていました。二人は仲が良かったのです。しかしチャルリオは、レメティア嬢との婚約などは望んでいないと言い、あくまで妹みたいなものだと言うだけで……」
「以前までは、今よりはマシだったのでしょうか?」
「ええ、その行動が目に余るようになったのは……婚約が決まってからのことです」
「それは……」
「別にアルリア嬢に問題があるという訳ではないと思っています。恐らく、婚約そのものが問題だったのではないかと……」

 伯爵夫人の表情からは、申し訳なさというものが伝わってきた。
 婚約によって、チャルリオ様の行動が変わった。それは気になる所だ。

 やはり二人は、男女の関係だったということだろうか。
 婚約が決まる前は、そういうものだとは思っていなかったが、今になって気が変わった。そういった可能性は、あるのではないだろうか。

 だがそうだとしたら、なんというか以前された紹介が気になってくる。
 あれは一体、なんだったのだろうか。レメティア嬢は私に敵意を向けるようなこともしてこなかったし、非常に奇妙だ。
 やはり二人の関係性というものは、不可思議なものだ。もしかしたらトゥーリア嬢が言っていたように、何かおぞましい関係であるのだろうか。
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