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19.宿で見かけたもの
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私は、リオネル様とともにデュオーラム伯爵家の屋敷の近くの町まで辿り着いていた。
予定していたよりも早く辿り着いたため、私達はとりあえず宿で一夜を明かすことにする。これなら明日の朝から、デュオーラム伯爵家を訪ねることができるだろう。
「あれ?」
「アルリア嬢、どうかしましたか?」
使用人による受付を待っている最中、私は宿の中に見知った顔を見つけた。
それは、レメティア嬢である。トレイル子爵家の次女であり、チャルリオ様と心の兄妹関係を作っていた彼女が、そこにはいたのだ。
「リオネル様、あそこにいる彼女です。彼女がレメティア嬢です」
「……なんですって?」
私の言葉に、リオネル様はその表情を強張らせていた。
それは当然のことである。彼女がここにいるのは、おかしいことなのだ。
「確か、デュオーラム伯爵家には今、チャルリオ様はいないのですよね?」
「ええ、そのはずです。アルリア嬢がチャルリオ伯爵令息とは流石に顔を会わせたくないということは、伝えてありますからね」
「それなら、どうしてレメティア嬢が……」
私とリオネル様は、レメティア嬢がいる方を隠れて見つめていた。
少なくとも、私は顔を知られている。彼女と顔を会わせるべきではないだろう。きっと面倒なことになる。
そう思っていると、レメティア嬢は宿の地下に向かい始めた。その先には、確か酒場に繋がっているはずだ。
「酒場に行ったようですね。アルリア嬢、追いかけますか?」
「……もしかしたら、チャルリオ様もいるかもしれません。見つかりたくはないのですが」
「それなら、使用人に行かせましょう」
リオネル様は、近くにいた使用人に目で合図をした。
すると、それを受けた男性の使用人が地下に向かっていく。
「レメティア嬢は、どうしてこちらに来たのでしょうか?」
「まあ、単純にチャルリオ伯爵令息がいると思って訪ねているのかもしれません」
「ああ、事前に連絡を入れていなければ、そういう可能性もありますか」
「おや、戻ってきましたね」
私達が話していると、使用人の男性が戻って来た。
彼は、リオネル様に耳打ちをする。それからまた地下へと向かって行った。何か報告するべきことがあった、ということだろうか。
「リオネル様、どうされたのですか?」
「どうやらレメティア嬢は、男性と会っているようですね」
「男性? チャルリオ様、ですか?」
「いいえ、初老の男性だったようです」
「初老の男性?」
リオネル様の言葉に、私は驚いた。
レメティア嬢が会っている人物は、不可解なものだった。一体彼女は、誰と会っているのだろうか。
予定していたよりも早く辿り着いたため、私達はとりあえず宿で一夜を明かすことにする。これなら明日の朝から、デュオーラム伯爵家を訪ねることができるだろう。
「あれ?」
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それは、レメティア嬢である。トレイル子爵家の次女であり、チャルリオ様と心の兄妹関係を作っていた彼女が、そこにはいたのだ。
「リオネル様、あそこにいる彼女です。彼女がレメティア嬢です」
「……なんですって?」
私の言葉に、リオネル様はその表情を強張らせていた。
それは当然のことである。彼女がここにいるのは、おかしいことなのだ。
「確か、デュオーラム伯爵家には今、チャルリオ様はいないのですよね?」
「ええ、そのはずです。アルリア嬢がチャルリオ伯爵令息とは流石に顔を会わせたくないということは、伝えてありますからね」
「それなら、どうしてレメティア嬢が……」
私とリオネル様は、レメティア嬢がいる方を隠れて見つめていた。
少なくとも、私は顔を知られている。彼女と顔を会わせるべきではないだろう。きっと面倒なことになる。
そう思っていると、レメティア嬢は宿の地下に向かい始めた。その先には、確か酒場に繋がっているはずだ。
「酒場に行ったようですね。アルリア嬢、追いかけますか?」
「……もしかしたら、チャルリオ様もいるかもしれません。見つかりたくはないのですが」
「それなら、使用人に行かせましょう」
リオネル様は、近くにいた使用人に目で合図をした。
すると、それを受けた男性の使用人が地下に向かっていく。
「レメティア嬢は、どうしてこちらに来たのでしょうか?」
「まあ、単純にチャルリオ伯爵令息がいると思って訪ねているのかもしれません」
「ああ、事前に連絡を入れていなければ、そういう可能性もありますか」
「おや、戻ってきましたね」
私達が話していると、使用人の男性が戻って来た。
彼は、リオネル様に耳打ちをする。それからまた地下へと向かって行った。何か報告するべきことがあった、ということだろうか。
「リオネル様、どうされたのですか?」
「どうやらレメティア嬢は、男性と会っているようですね」
「男性? チャルリオ様、ですか?」
「いいえ、初老の男性だったようです」
「初老の男性?」
リオネル様の言葉に、私は驚いた。
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