俺が咲良で咲良が俺で

大活躍の健太

サッカー全国大会の初戦、桜ケ丘高校は地方予選を勝ち上がったチームらしい堅実な戦術で挑んできた相手を相手に、健太の見事なパスワークとゴールで3-0の勝利を収めた。試合後、スタンドからの応援に手を振る健太の姿は輝いて見えた。  

咲良もマネージャーとして、選手たちのサポートに全力を注いでいた。試合の合間には健太の疲労を気にしながら、水分補給やストレッチをサポート。彼女の気遣いが選手たちを精神的に支えたのは間違いなかった。  

---

### 準決勝  
準決勝の相手は過去の全国優勝校。強力なフォワードと盤石のディフェンスを誇る強豪だった。試合前、監督は「全員守備、全員攻撃でいくぞ！」と檄を飛ばす。  

試合が始まると相手は圧倒的な攻撃力で攻め立て、前半終了時点で1点を奪われた。しかし、健太は「こんなところで負けるわけにはいかない！」とチームを鼓舞。後半開始早々、自らのドリブルでディフェンスを突破し、見事なシュートで同点ゴールを決めた。  

その後は一進一退の攻防が続いたが、終了間際、健太の正確なクロスをキャプテンがヘディングで叩き込み、逆転に成功。会場中が桜ケ丘の勝利を祝福した。  

---

### 決勝戦  
いよいよ決勝戦の日。スタジアムは満員の観客で埋め尽くされ、緊張感が漂う。相手は全国大会常連校で、ほとんどのメンバーがプロを目指す実力派ぞろいだった。  

試合が始まると、相手の高度な戦術とスピードに桜ケ丘は苦戦。前半は0-0のまま終了したが、ベンチに戻ると健太が全員を集めて言った。  
「俺たちはここまで来たんだ。自分たちのサッカーを信じよう。今まで通り、楽しんでやれば絶対勝てる！」  

後半、健太の言葉通り、チームは息を吹き返した。健太は何度も相手ディフェンスを翻弄し、後半15分にはミドルシュートで先制点を決めた。さらに、30分には絶妙なスルーパスを通して追加点の起点を作るなど、フィールドを駆け回ってチームをリードした。  

---

### 勝利の瞬間  
試合終了間際、相手が猛攻を仕掛けるも、ゴールキーパーのファインセーブと全員守備で得点を許さず、そのまま試合終了のホイッスルが鳴る。  

スコアは2-1。桜ケ丘高校が見事、全国大会優勝を成し遂げた瞬間だった。選手たちは喜びの涙を流しながら抱き合い、監督も感無量の様子で「よくやったぞ！」と叫んでいた。  

スタンドから応援していた咲良も、健太に駆け寄り、満面の笑みで言った。  
「健太君、すごい！本当にすごいわ！」  
健太も笑顔で答える。  
「咲良がずっと支えてくれたおかげだよ。ありがとう！」  

---

### その後  
優勝を祝う記念セレモニーで、健太は「これからも仲間と一緒に成長していきたいです！」と堂々としたスピーチを披露。咲良はその姿を誇らしく見つめながら思った。  
「健太君と過ごした日々は、私にとっても宝物だわ。」  

桜ケ丘高校の快進撃と青春の物語は、観客の心に深く刻まれた。