パーティーから追放され、ギルドから追放され、国からも追放された俺は、追放者ギルドをつくってスローライフを送ることにしました。

さら

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第57話 絶望の光

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 王自らが前線に立ったその瞬間から、戦場の空気は一変した。
 彼の纏う聖光は太陽のように眩しく、剣を振るえば兵も追放者も関係なく地を裂き、すべてを飲み込んでいった。

「退けぇぇ!」
 俺は剣で必死に受け止めるが、一撃ごとに腕が痺れ、骨が軋む。

「弱者は切り捨てられる……それが秩序だ!」
 王の声は戦場を震わせ、兵たちの士気をさらに高めていた。



 グレンが吠え、大剣を振りかざして突撃した。
「なら俺がその秩序をぶっ壊してやる!」

 だが王の聖光が彼を直撃する。
「ぐはっ……!」
 血を吐き、大地に叩きつけられる。

「グレン!」リナが悲鳴を上げて駆け寄る。



 ガンツが鉄槌を掲げ、巨体を揺らして突っ込む。
「俺が壁になる!」

 しかし王の一閃は彼の盾ごと砕き、吹き飛ばした。
「ぬおおお!」
 ガンツの巨体が地面に転がり、血に濡れる。

「ガンツ!」エレナとミーナが駆け寄り、必死に止血を始めた。
「生きて……お願いだから!」



 フィオが杖を掲げ、炎を放つ。
「これ以上……誰も傷つけさせない!」

 だが王の剣がその炎を裂き、彼女を直撃した。
「きゃあっ!」
 フィオの小さな体が吹き飛び、地面に叩きつけられる。

「フィオ!」リナが鍋を捨てて駆け寄り、必死に抱きしめた。



 ロディとマリアが歌を響かせ、士気を保とうとする。
「恐れるな! 生き残れ!」
「ここが私たちの国だ!」

 だが王の光は歌声さえもかき消す。
「下らぬ雑音!」

 光の衝撃で二人も吹き飛ばされ、声が途切れた。



 仲間たちが次々に倒れていく光景に、俺は歯を食いしばった。
「やめろ……! これ以上奪わせはしない!」

 剣を握る手が震える。
 だが王の力は桁違いだった。

「お前の剣は弱い。お前の仲間も脆い。秩序の前では、すべてが無駄だ」
「無駄じゃない!」俺は叫ぶ。
「みんなの力があったから、ここまで来られたんだ!」



 だが現実は残酷だった。
 仲間は血に濡れ、立ち上がる者は少なくなっていく。
 兵の波は止まず、聖騎士団が迫り、王の剣が輝きを増す。

「カイル……」リナが震える声で俺の背に叫んだ。
「まだ……勝てるの……?」

 俺は振り返らず、剣を構えた。
「段取りを間違えなければ……必ず勝てる」

 だがその声は、自分自身を奮い立たせるためのものでもあった。



 旗が血に濡れ、炎に揺れる。
 仲間たちの呻き声が広がり、戦場は絶望の色に染まっていた。

 ――それでも、誰一人武器を捨てなかった。
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