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43話 忠誠
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「デイジー嬢は生まれも身分もすべてを超越している!」
「そうなのです! デイジー様には生まれなど関係ない! 出自などデイジー様の高貴な美しさの前では些細なこと!」
「まさに天然の美の脅威!」
「神の奇跡!」
バジル様とミモザという小娘は意気投合して盛り上がり始めました。
まあ、良いでしょう。
私のデイジーに魅了されるのは仕方のないことですものね。
デイジーにはこの私が、資金と人脈を駆使して優秀な講師を集め、王族にも引けを取らぬ最高の教育を施したのですもの。
まだまだ経験不足による未熟さはありますが、社交界デビューしたばかりの娘ならそこは仕方のない部分です。
デイジーは優秀ですから、実戦経験を積めばすぐに社交術を習得して臨機応変に戦えるようになるでしょう。
「休憩室でのデイジー様、本当に凄かったです! ダリア嬢に葡萄酒をかけられても一歩も引かず、憤然と戦うお姿に感動しました! あの場に居合わせることができたことは私の一生の宝です! デイジー様の強さに感動いたしました!」
小娘がそう言うとバジル様が相槌を打ちました。
「そう! デイジー嬢は本当に強い人です!」
小娘はデイジーの物理的な強さについて述べたように思いますが、バジル様は精神的な強さと誤解していらっしゃる感触がありますね。
「デイジー嬢、私が必ずや事件を調査し、真実を明らかにします。証人を探して証言を集め、事件を国王陛下に奏上します。公爵家の娘に危害を加えたことが公になれば、ダリア嬢とてただではすまされますまい」
バジル様がそう言うと、小娘も憤然と声を上げました。
「私も協力いたします! 休憩室にいた方々の何人かのお名前は存じ上げております。他にも、ダリア嬢にドレスを汚されたご令嬢たちのお名前も知っております。証言を集めるなら協力いたします!」
「ミモザ嬢、ぜひ協力してください。デイジー嬢のために!」
「はい、バジル様、協力いたします。デイジー様の御為に!」
小娘はバジル様にそう言うと、瞳を星のように煌めかせながらデイジーに言いました。
「デイジー様、微力をつくします! デイジー様の一助となれれば光栄です!」
殊勝な心掛けですね。
王族であるバジル様が後ろ盾となってくださるなら、小娘の証言は生きてくるでしょう。
少ない労力でウィード公爵家に勝つことができます。
証人が意味をなさなかったら、もちろん、経済制裁や武力行使に至ることになりますが、楽に勝てるならそれに越したことはありません。
弱者が真実を叫んだとて、強者に潰されて終わりです。
ですが王族とエンフィールド公爵家の威光があれば、小娘の証言は無視できないものとなります。
エンフィールドの駒として立候補するとは、なかなか頭の回る小娘です。
庇護して有効に使ってあげましょう。
「ミモザさん、ありがとう。お気持ちを嬉しく思います」
デイジーが小娘の名前を呼んで感謝を述べました。
「ふぇ……っ!」
小娘は、また変な声を上げました。
この小娘には、貴族の家庭教師を推薦する必要がありそうですね。
「デイジー様、光栄です! 私、頑張ります! きっとお役に立ってみせます!」
小娘は目を潤ませデイジーに忠誠を誓いました。
「そうなのです! デイジー様には生まれなど関係ない! 出自などデイジー様の高貴な美しさの前では些細なこと!」
「まさに天然の美の脅威!」
「神の奇跡!」
バジル様とミモザという小娘は意気投合して盛り上がり始めました。
まあ、良いでしょう。
私のデイジーに魅了されるのは仕方のないことですものね。
デイジーにはこの私が、資金と人脈を駆使して優秀な講師を集め、王族にも引けを取らぬ最高の教育を施したのですもの。
まだまだ経験不足による未熟さはありますが、社交界デビューしたばかりの娘ならそこは仕方のない部分です。
デイジーは優秀ですから、実戦経験を積めばすぐに社交術を習得して臨機応変に戦えるようになるでしょう。
「休憩室でのデイジー様、本当に凄かったです! ダリア嬢に葡萄酒をかけられても一歩も引かず、憤然と戦うお姿に感動しました! あの場に居合わせることができたことは私の一生の宝です! デイジー様の強さに感動いたしました!」
小娘がそう言うとバジル様が相槌を打ちました。
「そう! デイジー嬢は本当に強い人です!」
小娘はデイジーの物理的な強さについて述べたように思いますが、バジル様は精神的な強さと誤解していらっしゃる感触がありますね。
「デイジー嬢、私が必ずや事件を調査し、真実を明らかにします。証人を探して証言を集め、事件を国王陛下に奏上します。公爵家の娘に危害を加えたことが公になれば、ダリア嬢とてただではすまされますまい」
バジル様がそう言うと、小娘も憤然と声を上げました。
「私も協力いたします! 休憩室にいた方々の何人かのお名前は存じ上げております。他にも、ダリア嬢にドレスを汚されたご令嬢たちのお名前も知っております。証言を集めるなら協力いたします!」
「ミモザ嬢、ぜひ協力してください。デイジー嬢のために!」
「はい、バジル様、協力いたします。デイジー様の御為に!」
小娘はバジル様にそう言うと、瞳を星のように煌めかせながらデイジーに言いました。
「デイジー様、微力をつくします! デイジー様の一助となれれば光栄です!」
殊勝な心掛けですね。
王族であるバジル様が後ろ盾となってくださるなら、小娘の証言は生きてくるでしょう。
少ない労力でウィード公爵家に勝つことができます。
証人が意味をなさなかったら、もちろん、経済制裁や武力行使に至ることになりますが、楽に勝てるならそれに越したことはありません。
弱者が真実を叫んだとて、強者に潰されて終わりです。
ですが王族とエンフィールド公爵家の威光があれば、小娘の証言は無視できないものとなります。
エンフィールドの駒として立候補するとは、なかなか頭の回る小娘です。
庇護して有効に使ってあげましょう。
「ミモザさん、ありがとう。お気持ちを嬉しく思います」
デイジーが小娘の名前を呼んで感謝を述べました。
「ふぇ……っ!」
小娘は、また変な声を上げました。
この小娘には、貴族の家庭教師を推薦する必要がありそうですね。
「デイジー様、光栄です! 私、頑張ります! きっとお役に立ってみせます!」
小娘は目を潤ませデイジーに忠誠を誓いました。
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