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雲の向こうはいつも青空
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ごくりと生唾を飲み込む。翠が挿入ってくるのを黙って見ていれば、眉間に皺を寄せた翠が僕に口付けた。
「……見すぎ」
「ッ、」
茶化すみたいに指摘されると、一気に羞恥心が襲ってくる。頬を赤らめて顔を背ける僕に表情を緩めた翠はゆっくりと腰を進める。
「っふ……んん……」
足りなかったものが埋まっていくような、ずっと欲しかったもので満たされる久しぶりの感覚は堪らなくて、溢れる吐息混じりの喘ぎ声を抑えられない。
歓迎するみたいにきゅうきゅうと締め付けているのが、自分でもよく分かる。まるで子種を早く寄越せと強請っているようだ。
「陽、愛してるよ」
そんな言葉と共に、檻に閉じ込められるみたいに翠の腕に捕らわれる。心も身体も満たされて、こんなに幸せなことがあるのだろうかと思ってしまう。
「……あァッ……すい……」
「んッ、」
控えめな雄芯はふるふると震えるだけで、何も吐き出さない。ああ、後ろだけでイッているんだ。ひくつく後孔がぎゅっと彼を締め付けると、翠は思わず声を漏らした。
「っ、まって……」
「大丈夫?」
「とまんない……」
「かわいい」
そんな言葉すら、快感に変わる。
気持ちいいのが続いて戻ってこれない。
こんなの初めてで怖いぐらいなのに、ぎゅって抱き締められたら愛おしさが勝ってしまう。翠の背中に腕を回せば、またキスを落とした彼の表情から余裕が消えた。
「陽、動くよ」
「……んぅっ……ああッ……」
「はぁ……っ、好きだよ……もう一生離さない……」
「翠……僕も……僕も好きっ……」
同じ気持ちを抱いて、想いが通じ合って、途方もない愛に包まれる。僕たちがこうしていられるのは、翠の努力の結晶だ。一度は全てを諦めた僕のことを、翠は決して諦めなかった。
何にも持っていなかった、ただの平凡な大学生を世界で一番幸せな人にしてくれた。翠がいなかったら、僕はきっと誰かを愛する尊さを知らなかっただろう。
空っぽだった僕に愛を与えてくれて、ありがとう。ベータだった僕を見つけて、追いかけて、運命にしてくれてありがとう。
「陽、」
「……ん」
「愛してる」
「僕も、愛してる」
何度も伝えたくて、どうしても伝えられなかった言葉が自然と口から出る。もう、伝えることに怯えなくていい。これからはどれだけ愛の言葉を囁いたって、それを咎める人はいないんだ。そう思ったら、嬉しくって涙が滲む。
「……泣かないで」
「幸せなだけだよ」
「それでも、陽には笑っていてほしい」
「ふふ、翠と一緒ならずっと笑っていられるよ」
心からの言葉なのに、翠の綺麗な瞳に涙が浮かんだ。同じ気持ちでいられること、同じだけの愛を感じること、彼の全てが愛おしくて何よりも尊い。
翠が最奥を穿つ。自分の指では決して届かないその場所を拓かれて、思わずぎゅうっと締め付けてしまう。嬌声を抑える暇もなく、僕はただ翠にしがみつくことに必死になった。
「陽、」
「……んっ……」
「俺と、家族になって……」
「っ、うん……なる……なりたい……」
僕の答えを聞いた翠は幸せそうに微笑んだ。優しく口付けながら、翠が最奥で射精するのを感じてびくびくと全身を震わせる。何度も降ってくるキスを受け止めながら、必死に息を整える。
「ごめん、もっかい」
「ん……もっとして……」
それから何度絶頂を迎えたのか分からないほど、最後には意識を飛ばしてしまうまで僕らはお互いを求め続けた。空白の期間を取り戻すみたいに、夢中だった。
「……見すぎ」
「ッ、」
茶化すみたいに指摘されると、一気に羞恥心が襲ってくる。頬を赤らめて顔を背ける僕に表情を緩めた翠はゆっくりと腰を進める。
「っふ……んん……」
足りなかったものが埋まっていくような、ずっと欲しかったもので満たされる久しぶりの感覚は堪らなくて、溢れる吐息混じりの喘ぎ声を抑えられない。
歓迎するみたいにきゅうきゅうと締め付けているのが、自分でもよく分かる。まるで子種を早く寄越せと強請っているようだ。
「陽、愛してるよ」
そんな言葉と共に、檻に閉じ込められるみたいに翠の腕に捕らわれる。心も身体も満たされて、こんなに幸せなことがあるのだろうかと思ってしまう。
「……あァッ……すい……」
「んッ、」
控えめな雄芯はふるふると震えるだけで、何も吐き出さない。ああ、後ろだけでイッているんだ。ひくつく後孔がぎゅっと彼を締め付けると、翠は思わず声を漏らした。
「っ、まって……」
「大丈夫?」
「とまんない……」
「かわいい」
そんな言葉すら、快感に変わる。
気持ちいいのが続いて戻ってこれない。
こんなの初めてで怖いぐらいなのに、ぎゅって抱き締められたら愛おしさが勝ってしまう。翠の背中に腕を回せば、またキスを落とした彼の表情から余裕が消えた。
「陽、動くよ」
「……んぅっ……ああッ……」
「はぁ……っ、好きだよ……もう一生離さない……」
「翠……僕も……僕も好きっ……」
同じ気持ちを抱いて、想いが通じ合って、途方もない愛に包まれる。僕たちがこうしていられるのは、翠の努力の結晶だ。一度は全てを諦めた僕のことを、翠は決して諦めなかった。
何にも持っていなかった、ただの平凡な大学生を世界で一番幸せな人にしてくれた。翠がいなかったら、僕はきっと誰かを愛する尊さを知らなかっただろう。
空っぽだった僕に愛を与えてくれて、ありがとう。ベータだった僕を見つけて、追いかけて、運命にしてくれてありがとう。
「陽、」
「……ん」
「愛してる」
「僕も、愛してる」
何度も伝えたくて、どうしても伝えられなかった言葉が自然と口から出る。もう、伝えることに怯えなくていい。これからはどれだけ愛の言葉を囁いたって、それを咎める人はいないんだ。そう思ったら、嬉しくって涙が滲む。
「……泣かないで」
「幸せなだけだよ」
「それでも、陽には笑っていてほしい」
「ふふ、翠と一緒ならずっと笑っていられるよ」
心からの言葉なのに、翠の綺麗な瞳に涙が浮かんだ。同じ気持ちでいられること、同じだけの愛を感じること、彼の全てが愛おしくて何よりも尊い。
翠が最奥を穿つ。自分の指では決して届かないその場所を拓かれて、思わずぎゅうっと締め付けてしまう。嬌声を抑える暇もなく、僕はただ翠にしがみつくことに必死になった。
「陽、」
「……んっ……」
「俺と、家族になって……」
「っ、うん……なる……なりたい……」
僕の答えを聞いた翠は幸せそうに微笑んだ。優しく口付けながら、翠が最奥で射精するのを感じてびくびくと全身を震わせる。何度も降ってくるキスを受け止めながら、必死に息を整える。
「ごめん、もっかい」
「ん……もっとして……」
それから何度絶頂を迎えたのか分からないほど、最後には意識を飛ばしてしまうまで僕らはお互いを求め続けた。空白の期間を取り戻すみたいに、夢中だった。
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