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雲の向こうはいつも青空
6
翠だけを求めているところにゆっくりと指が侵入してくる。前立腺を探る動きがもどかしくて、もっと太いものを思いっきり突き立てられたい。待ちきれなくて勝手に腰が動く。
「んん……もっと……」
「ちょっと待ってね」
宥めるみたいに腰を撫でられれば、それすら快感に変わって身体がびくついた。僕の要望を聞き入れて、二本目の指が入ってくる。
「ッ……ああっ……だめッ、」
遂に見つけた前立腺をとんとんとリズム良く、二本の指で代わる代わる押されると快感を逃す暇もなくて、一気に絶頂まで上り詰める。最早僕のそこはとろとろと白濁を吐き出し続けていて、身体が言うことを聞かなかった。
「気持ちいい?」
「……うん」
ようやく責める手を止めた翠が聞いてくる。この痴態を見れば分かるだろうに、改めてそんな当たり前のことを聞かれると恥ずかしい。目を逸らしながら頷けば、指を抜いた翠が僕の雄芯をぱくりと口に含んだ。
「んッ……」
零れ落ちた白濁を全て舐めとるように舌を這わせ、未だに溢れ続けている先端をぐりぐりと舌先でいじめられる。堪らなくなって、大好きな綺麗な翠の髪をぐしゃりと乱した。
もう無理だって、勝手に身体が仰け反るけれど、夢中になって舐め続ける翠は腰を掴んで許さない。びくびくと太腿が震える。これ以上、待ちきれなかった。
「……翠、」
「ん?」
「お願い……翠が欲しい……」
最後にじゅと音を立てて吸い上げた翠は、やっと僕の要望を聞き入れてくれるらしい。いよいよだ、と呼吸を整えながらその時を待つけれど、翠は何かを考え込んでいるようで動かない。
「翠……?」
「ごめん、ゴムがない」
嗚呼、もう、この人は。
なんだか堪らなくなって、涙が溢れてきた。これまでは、生でしかしたことなかったのに。ゴムを着けなかったのは僕をオメガにするためだって、今は分かっているけれど。何の意味も持たない子種の処理がどれだけ惨めだったか。絶望の時間だったか。
そんな記憶も塗り替えられる。ちゃんと翠は僕の身体を気遣ってくれるんだなって言葉ひとつで伝わってくるから、もう止められそうになかった。だって、こんなの、愛だもの。熱いものがつーっと流れ落ちて、シーツを濡らす。眉間に皺を寄せていた翠は、そんな僕の姿を見て慌てたように涙を拭った。
「ごめ、」
「ちがうの、悲しくて泣いてるんじゃない」
「……陽」
「翠が僕を大事にしてくれてるんだなあって思ったら、嬉しくって」
ヒートの熱に当てられて、本当は翠だってすぐにでも挿れたいはずだ。それでも僕のことを気遣って、その欲を優先しようとしないところに途轍もない愛を感じる。
翠にされることなら、僕はもう何だっていいのに。だけど、これからはきっとそうじゃない。独りよがりじゃなくて、全部ふたりで決めていくんだ。
「……陽を何よりも大切にしたいから」
「うん、伝わってるよ」
あたたかい翠の手に擦り寄れば、今度は翠が泣きそうになりながら笑った。
「……でも、翠が欲しい」
「陽……」
僕の我儘を聞いた翠が困ったように眉を下げる。まだ悩んでいるのが分かったから、ぎゅっとその首に腕を回した。
「このまま、翠とひとつになりたい」
「ッ、今回だけだよ」
ヒート中だからとかじゃない。何の隔たりもないまま、翠と繋がりたい。翠の吐き出すもの全てを僕の中に注いでほしい。オメガの本能が何よりもそれを望んでいる。
「んん……もっと……」
「ちょっと待ってね」
宥めるみたいに腰を撫でられれば、それすら快感に変わって身体がびくついた。僕の要望を聞き入れて、二本目の指が入ってくる。
「ッ……ああっ……だめッ、」
遂に見つけた前立腺をとんとんとリズム良く、二本の指で代わる代わる押されると快感を逃す暇もなくて、一気に絶頂まで上り詰める。最早僕のそこはとろとろと白濁を吐き出し続けていて、身体が言うことを聞かなかった。
「気持ちいい?」
「……うん」
ようやく責める手を止めた翠が聞いてくる。この痴態を見れば分かるだろうに、改めてそんな当たり前のことを聞かれると恥ずかしい。目を逸らしながら頷けば、指を抜いた翠が僕の雄芯をぱくりと口に含んだ。
「んッ……」
零れ落ちた白濁を全て舐めとるように舌を這わせ、未だに溢れ続けている先端をぐりぐりと舌先でいじめられる。堪らなくなって、大好きな綺麗な翠の髪をぐしゃりと乱した。
もう無理だって、勝手に身体が仰け反るけれど、夢中になって舐め続ける翠は腰を掴んで許さない。びくびくと太腿が震える。これ以上、待ちきれなかった。
「……翠、」
「ん?」
「お願い……翠が欲しい……」
最後にじゅと音を立てて吸い上げた翠は、やっと僕の要望を聞き入れてくれるらしい。いよいよだ、と呼吸を整えながらその時を待つけれど、翠は何かを考え込んでいるようで動かない。
「翠……?」
「ごめん、ゴムがない」
嗚呼、もう、この人は。
なんだか堪らなくなって、涙が溢れてきた。これまでは、生でしかしたことなかったのに。ゴムを着けなかったのは僕をオメガにするためだって、今は分かっているけれど。何の意味も持たない子種の処理がどれだけ惨めだったか。絶望の時間だったか。
そんな記憶も塗り替えられる。ちゃんと翠は僕の身体を気遣ってくれるんだなって言葉ひとつで伝わってくるから、もう止められそうになかった。だって、こんなの、愛だもの。熱いものがつーっと流れ落ちて、シーツを濡らす。眉間に皺を寄せていた翠は、そんな僕の姿を見て慌てたように涙を拭った。
「ごめ、」
「ちがうの、悲しくて泣いてるんじゃない」
「……陽」
「翠が僕を大事にしてくれてるんだなあって思ったら、嬉しくって」
ヒートの熱に当てられて、本当は翠だってすぐにでも挿れたいはずだ。それでも僕のことを気遣って、その欲を優先しようとしないところに途轍もない愛を感じる。
翠にされることなら、僕はもう何だっていいのに。だけど、これからはきっとそうじゃない。独りよがりじゃなくて、全部ふたりで決めていくんだ。
「……陽を何よりも大切にしたいから」
「うん、伝わってるよ」
あたたかい翠の手に擦り寄れば、今度は翠が泣きそうになりながら笑った。
「……でも、翠が欲しい」
「陽……」
僕の我儘を聞いた翠が困ったように眉を下げる。まだ悩んでいるのが分かったから、ぎゅっとその首に腕を回した。
「このまま、翠とひとつになりたい」
「ッ、今回だけだよ」
ヒート中だからとかじゃない。何の隔たりもないまま、翠と繋がりたい。翠の吐き出すもの全てを僕の中に注いでほしい。オメガの本能が何よりもそれを望んでいる。
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