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第三章 クリミナティ調査編
第39話 鬼の神と呼ばれた少女
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ふと気が付けば眼前には白い天井が広がって居た。
身体中が痛む……ゆっくりと身体を起こすと何があったのか研究所は荒れ果て上に続く大穴が開いて居た。
「これは一体……」
記憶が曖昧だった、鬼人化を使ってミリィに斬りかかったまでは覚えている……だがその後の記憶が綺麗に無かった。
だが天井を見上げて居たという事は恐らく敗北したのだろう。
「お母さん……ハネス!」
自分が負けたという事はあの集落が襲われて居る……アルラは痛む身体を起こすと恐らく折れて居る足で踏ん張って跳ぶと穴をよじ登った。
「な!?まだ生きて居たのか!」
穴の後始末に追われて居る兵士はアルラが穴の中から姿を現した事に驚き尻餅をつく、報告される事を危惧してアルラは即座に兵士を気絶させた。
そして兵士をそれ程深く無い穴の下に放り込むと外れた肩の骨を入れ込み首の骨を鳴らす、酷く痛む……休めるものなら休みたかった。
だがハネス達の心配が尽きなかった。
アルラは足を引きずりながら集落へと向かう、だが国の中でも有名人のアルラは直ぐ様街の人々に姿を見つかり兵士に追われた。
「本当に……疲れる」
背後を振り向き地面に両手を当てる、そして魔法陣を発動させ火の壁を作り道を分断するとそのまま街の外へとスピードを上げて駆けた。
アドレナリンで痛みが緩和されて行く中アルラはずっと家族の、ハネスの身を案じて居た。
自分が新種のオーガを倒さなかったばかりに……刀の柄を握りしめて草原をかける中、集落に近づいて行く内に爆発音の様な轟音が響き渡って来た。
「お母さん……ハネス、どうか無事であって」
アルラは願う、だがその小さき願いも集落に着くと同時に儚く散った。
眼前に広がるは倒壊し至る所から火の手が上がる荒れ果てた街、少ないながらも居た集落の人々の死体も転がって居た。
「酷い……」
アルラの足取りは重かった、これ程に酷い有様……僅かな望みは捨てて居ないものの、分かって居た。
ゆっくりと足を進め倒壊した自分の家を呆然と眺める、倒れた家の下からは母の手がはみ出して居た。
必死に唇を噛み締め建物を退かせる、すると下には既に生き絶えた母の姿があった。
いつかこの世を去る事は知っていた……だがこんな形で見送る事も出来ずに……、 握り締める拳の爪が掌に食い込み痛々しい血が流れていた。
「あっれぇー?殺しきれてなかった?」
ミリィの声にアルラは後ろを振り向く、そこで見た光景にアルラは握り締めて居た刀を地面に落とした。
「あれ?あれれ?もしかして驚いちゃった?死んで無いとでも思ったの?こ の 子」
煽る様に刀に突き刺さった生きて居るのかすら分からないハネスを振り回すミリィ、その姿にアルラをずっと抑えて居た何かがぷつんと切れた。
「あぁ……ア゛ア゛ァ゛ア゛ァ゛ァ!!!!」
獣の様な雄叫びをあげるアルラ、そこにもう理性は無かった。
「なん……だよこの威圧感」
先程とは別人のアルラにミリィは困惑した、そしてその一瞬の隙に気が付けば左腕が宙を舞って居た。
「はっ?!反応できねぇよ!!」
あまりの速さに何が起こったのかすら分からないミリィ、白目は赤く染まりツノも大きくなったアルラの姿はオーガとも言えなかった。
「くそっ……がぁ!!!」
ミリィは何とか対抗しようと鬼人化を使うと全強化魔法を自身に掛ける、だが次の瞬間視界には自分の身体が映って居た。
「は?」
あまりに唐突な出来事にミリィは困惑する、全強化魔法を掛け、尚且つ鬼人化までした筈……それなのに肉眼で捉える事すら出来なかった。
ミリィの頭部はコロコロと転がり付き添いで来ていたアグネスの足元へと転がる、彼は恐怖のあまり腰を抜かし動けない様子だった。
「ば、化け物だ……」
「あれは……無理だな」
人間の域なんてとうに超えて居る……あれはオーガでも無い、もう神の域だった。
鬼の姿をした神……差し詰め鬼神化とでも言った所だった。
ミリィの首からは身体が再生される、だがもう戦う事はしなかった。
「あんな化け物勝てねーよ、私はほぼ不死身だがダメージすら与えられない自信がある……とんだ化け物を作ったな」
切り離された身体の服を取りに行こうとミリィは試みるが暴れ狂うアルラを見ると諦め裸のまま森の方へと逃げて行った。
1人取り残されたアグネスは必死にアルラへ呼び掛けるが時期に巻き込まれそのまま生き絶えた。
自分が……抑えられなかった。
もうミリィは消えた、アグネスも生き絶え……だが湧き上がってくる人間への憎悪が止まらなかった。
私という存在を生み出した人間、同じ母と言う同種族の人間を実験に使った彼らへの憎悪が、怒りが溢れて止まらなかった。
その後アルラはセルナルド王国から東に30キロ程行った先にあるサランテの森と言う広大な森林に微かだが残った意識で向かうと更地になるまで暴れ続けた。
そして一年経ち、少しずつ理性が戻り始めるもまだ視認した物体を攻撃するのは抑えられ無かった。
それ故に自分自身に束縛魔法を掛けた。
かつて森だった場所に光の鎖で自分を繋げ、一定距離離れると尋常では無い痛みを与える束縛魔法……それを使い20年の間森に縛られ続けた。
そして20年経ったある日、黒い鎧に身を纏った騎士と出会う。
その騎士に鬼神化のアルラは圧倒的な力で敗北し、やっと理性を取り戻す……これがアルセリスとの出会いだった。
身体中が痛む……ゆっくりと身体を起こすと何があったのか研究所は荒れ果て上に続く大穴が開いて居た。
「これは一体……」
記憶が曖昧だった、鬼人化を使ってミリィに斬りかかったまでは覚えている……だがその後の記憶が綺麗に無かった。
だが天井を見上げて居たという事は恐らく敗北したのだろう。
「お母さん……ハネス!」
自分が負けたという事はあの集落が襲われて居る……アルラは痛む身体を起こすと恐らく折れて居る足で踏ん張って跳ぶと穴をよじ登った。
「な!?まだ生きて居たのか!」
穴の後始末に追われて居る兵士はアルラが穴の中から姿を現した事に驚き尻餅をつく、報告される事を危惧してアルラは即座に兵士を気絶させた。
そして兵士をそれ程深く無い穴の下に放り込むと外れた肩の骨を入れ込み首の骨を鳴らす、酷く痛む……休めるものなら休みたかった。
だがハネス達の心配が尽きなかった。
アルラは足を引きずりながら集落へと向かう、だが国の中でも有名人のアルラは直ぐ様街の人々に姿を見つかり兵士に追われた。
「本当に……疲れる」
背後を振り向き地面に両手を当てる、そして魔法陣を発動させ火の壁を作り道を分断するとそのまま街の外へとスピードを上げて駆けた。
アドレナリンで痛みが緩和されて行く中アルラはずっと家族の、ハネスの身を案じて居た。
自分が新種のオーガを倒さなかったばかりに……刀の柄を握りしめて草原をかける中、集落に近づいて行く内に爆発音の様な轟音が響き渡って来た。
「お母さん……ハネス、どうか無事であって」
アルラは願う、だがその小さき願いも集落に着くと同時に儚く散った。
眼前に広がるは倒壊し至る所から火の手が上がる荒れ果てた街、少ないながらも居た集落の人々の死体も転がって居た。
「酷い……」
アルラの足取りは重かった、これ程に酷い有様……僅かな望みは捨てて居ないものの、分かって居た。
ゆっくりと足を進め倒壊した自分の家を呆然と眺める、倒れた家の下からは母の手がはみ出して居た。
必死に唇を噛み締め建物を退かせる、すると下には既に生き絶えた母の姿があった。
いつかこの世を去る事は知っていた……だがこんな形で見送る事も出来ずに……、 握り締める拳の爪が掌に食い込み痛々しい血が流れていた。
「あっれぇー?殺しきれてなかった?」
ミリィの声にアルラは後ろを振り向く、そこで見た光景にアルラは握り締めて居た刀を地面に落とした。
「あれ?あれれ?もしかして驚いちゃった?死んで無いとでも思ったの?こ の 子」
煽る様に刀に突き刺さった生きて居るのかすら分からないハネスを振り回すミリィ、その姿にアルラをずっと抑えて居た何かがぷつんと切れた。
「あぁ……ア゛ア゛ァ゛ア゛ァ゛ァ!!!!」
獣の様な雄叫びをあげるアルラ、そこにもう理性は無かった。
「なん……だよこの威圧感」
先程とは別人のアルラにミリィは困惑した、そしてその一瞬の隙に気が付けば左腕が宙を舞って居た。
「はっ?!反応できねぇよ!!」
あまりの速さに何が起こったのかすら分からないミリィ、白目は赤く染まりツノも大きくなったアルラの姿はオーガとも言えなかった。
「くそっ……がぁ!!!」
ミリィは何とか対抗しようと鬼人化を使うと全強化魔法を自身に掛ける、だが次の瞬間視界には自分の身体が映って居た。
「は?」
あまりに唐突な出来事にミリィは困惑する、全強化魔法を掛け、尚且つ鬼人化までした筈……それなのに肉眼で捉える事すら出来なかった。
ミリィの頭部はコロコロと転がり付き添いで来ていたアグネスの足元へと転がる、彼は恐怖のあまり腰を抜かし動けない様子だった。
「ば、化け物だ……」
「あれは……無理だな」
人間の域なんてとうに超えて居る……あれはオーガでも無い、もう神の域だった。
鬼の姿をした神……差し詰め鬼神化とでも言った所だった。
ミリィの首からは身体が再生される、だがもう戦う事はしなかった。
「あんな化け物勝てねーよ、私はほぼ不死身だがダメージすら与えられない自信がある……とんだ化け物を作ったな」
切り離された身体の服を取りに行こうとミリィは試みるが暴れ狂うアルラを見ると諦め裸のまま森の方へと逃げて行った。
1人取り残されたアグネスは必死にアルラへ呼び掛けるが時期に巻き込まれそのまま生き絶えた。
自分が……抑えられなかった。
もうミリィは消えた、アグネスも生き絶え……だが湧き上がってくる人間への憎悪が止まらなかった。
私という存在を生み出した人間、同じ母と言う同種族の人間を実験に使った彼らへの憎悪が、怒りが溢れて止まらなかった。
その後アルラはセルナルド王国から東に30キロ程行った先にあるサランテの森と言う広大な森林に微かだが残った意識で向かうと更地になるまで暴れ続けた。
そして一年経ち、少しずつ理性が戻り始めるもまだ視認した物体を攻撃するのは抑えられ無かった。
それ故に自分自身に束縛魔法を掛けた。
かつて森だった場所に光の鎖で自分を繋げ、一定距離離れると尋常では無い痛みを与える束縛魔法……それを使い20年の間森に縛られ続けた。
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