異世界に飛ばされた人見知りの僕は、影が薄かったから趣味に走る事にしました!

まったりー

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1章 占い異世界生活

11話 空間に色を

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「こっちがジャガイモで、こっちはトマトか」


僕は、う~んと唸って現状を異世界だからと、現実逃避的な考えをしています。
それと言うのも、庭に作った植木鉢とプランターの畑に、僕の知ってる育ち方をしてない野菜たちが育っているからです。


「畑を耕さない時点で変だと思ったし、トマトと同じ様に花の根元がふっくらして来たけど、どの野菜も全部だと異様だね」


本来土の下に出来るはずの物までそんな育ち方をしてて、そう言った野菜は太陽光に浴びない様にしてるはずなのに、育ってもニャチたちは平気なのかと心配になったんだ。
だけど、占いでは問題は出てないし、僕もニャチたちも既に食してて、みんなとても助かってると言ってくれた。


「でも、こうして作物が育って花があると、この庭も良い物だね」


昼からはニャチたちも来るし、今日はここでバトミントンでもしようと、ポイントで交換してみんなを待った。
そんなみんなを待ってると、お腹がふっくらしたネコが現れたんだ。


「これって、恐らくあれだよね」


ニャチが嬉しそうに話してくれた内容を思い出し、僕はクッションを地面に置いて誘って見た。
ネコさんは、警戒する事もなくクッションに座ってくれて、こちらをジッと見て来たんだ。


「初めまして、僕は正義って言います」
「ンナァ~オ」
「そんなお腹でわざわざ、どうぞごゆっくりしていってください」


ほんとにニャチの母親か分からない為、ネコさんと呼んでみんなが帰って来るまでお世話を始め、キャットフードを出して見たんだ。
栄養のバランスを考えた缶詰の物だったけど、ネコさんはムシャムシャと食べてくれたよ。


「お水もどうぞ」
「ンニャ~」


どうして1匹で来たのか分からないけど、僕は少し心配になってしまった。
ひょっとしたら、僕の事を気遣ってくれたのかもと、申し訳なく思ったんだ。


「ネコさん、来てくれたのはほんとにうれしいのですが、お体を大切にしてください」
「ンニャ?」
「間違っていたらすみませんけど、あなたはニャチのお母さんのニャルミさんですよね?」


僕の質問に、ネコさんは黙ってしまったけど、その後直ぐに身体が大きくなり人型になったんだ。
そして、変身のお約束なのか裸だったので、僕は急いで布を交換して渡したんだよ。


「あらあら、こんなおばさんにそんな反応なのね、可愛い」
「かか、からかわないでください、それよりも服を出しますから着てください」
「ふふふ、ありがとマサヨシさん」


全然気にしてなくて、僕はたじたじです。
やっと服を着てくれて自己紹介をしてもらったけど、予想通りニャチのお母さんでしたね。


「あなたにお礼が言いたくて、夫に黙って来てしまいました、驚かせてごめんなさいね」
「そんなに急がなくても良かったのに、ほんとにお身体は平気ですか?」


人型になると、僕よりも身長があってお腹が大きいから心配が増します。
人見知りな僕でも、妊婦さんを怖がる事はなかったよ。


「もう直ぐ生まれるの、ちょっと触ってみる?」
「良いんですか?」
「勿論よ、優しくね」


何だかとっても色っぽく見えて、僕はまたタジタジだったけど、お腹を触ってそんな気分は吹き飛んだよ。
お腹が動いて、これが子供を育てるという事なんだって、僕はもっと頑張らないといけない気になったんだ。


「ニャルミさん、集落の暮らしで困ってる事とかないですか?」
「マサヨシさんのおかげで、今はとっても楽ですよ」
「食事だけじゃなくて・・・例えば水汲みが大変とか、洗濯物が乾かないとか」
「そうねぇ~確かにそれはあるかしら?」


そこは普通の事で、考えた事がないと言われてしまった。
そう言われると、出しにくくなるのが人見知りな僕で、戸惑っている間に階段を降りる音がし始めたんだ。


「ニャチたちかしら?」
「いえ、方向が違います」


反響してて、方向がニャチたちの方ではなく、降りる速さもとても早かった。
誰だろうと、ちょっと怖くなっていた僕だけれど、今はニャルミさんがいるから守る為に前に出たんだ。


「ニャルミさん、もし悪い奴だったら、僕に構わず反対の階段を上がってください、ニャチと合流出来ます」
「わ、分かったわ」


ちょっと緊張して待ち構えた僕は、降りて来た人を見て、もしかして?と首を傾げたんだ。
ネコの耳に尻尾を激しく振って来る男性は、ニャルミさんを心配してる人じゃないのかと思ったんだよ。


「も、もしかして、チージルさんですか?」
「お、お前か!俺のニャルミをたぶらかすのはっ!!」
「ひっ!?」


大声を出され、僕は守らないといけないはずのニャルミさんの後ろに隠れてしまったんだ。
情けないけど、怖くて仕方なくて、ニャルミさんはそれを見ても笑顔でしたね。


「あらあら、あなた止めてちょうだい」
「しかしニャルミ」
「あ・な・た」
「はいっ!?」


返事をしたチージルさんは、戦いの体勢から伏せる感じに変わり、とても怖がり始めたんだ。
そんなにニャルミさんが怖いのかと、僕も恐る恐る視線を動かしたけど、なんだかとっても怖い笑顔をしていましたね。


「マサヨシさん」
「は、はいっ!!」
「家の夫がごめんなさいね、ちょっと言い聞かせるから、外してくださらない?」
「よろこんでっ!!」


何処かの食事屋みたいな返事をして、僕はそそくさと畑の方に走ったんだ。
作業中もチラチラと見たけど、チージルさんは凄く謝ってる感じで、ニャルミさんが強いのを感じました。


「女性の方が強いんだね」


それでも、チージルさんとニャルミさんは寄り添い始め、仲が良いのが伝わって来て、ニャチは幸せ者だと感想が飛び出したよ。
きっと、シマルとポルトもそうなんだろうと、何だがみんなの親に挨拶がしたくなりました。


「でも、それには集落に行かないといけないし、同時に会うのも抵抗があるんだよね」


チージルさんの様に怖い人だったなら、それこそ大変なので保留にして、落ち着いたふたりの所に向かいます。
お二人にお茶を出していると、ニャチたちも帰って来て、昼食をチージルさんに食べてもらった。


「ふむ」
「ど、どうですか?」
「まあまあだな」


チージルさんの感想はそれだったけれど、ニャチが言うにはとても美味しかったと思ってるそうなんだ。
それは良かったと、僕もホッとして食事を進めたけれど、そこでシマルとポルトから提案がされて、ドキッとして緊張したね。


「ふたりのご家族をここに?」
「そうリッス」
「父ちゃんたちも、お礼をしたいと言ってたポン」


同時でなければ何とか、それが僕のギリギリの答えで、正直胃が痛くなってきたんだ。
それでも、みんなの気持ちは嬉しいから反対はしなかったよ。
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